マインドフルネスと共感的コミュニケーション、すなわち音読ケアと表現というものを生活の中心に置いたとき、世界がガラッと変わりました。既成概念と予断に満ちた世界観から、瞬間瞬間の偶有性に対してわくわくできる時間が持てるようになると同時に、自分自身に対するメタ認知によって移り変わりゆく感情に対処できるスキルを持てるようになりました。
これは私の話です。
が、このスキルは万人が共有できるものだと思います。つまり、技術は人から人へと伝えることが可能な情報群によって成り立っているものだからです。
このスキルは、実は5,000年前から人類のなかにあったものです。しかし、余剰生産が生まれ、富の偏在、国家システムの成立が始まったときから埋没しはじめ、産業革命から資本主義経済の進展のなかで急速に忘れられていったスキルです。
もう私たちはすでに物質過剰文明の幻想を捨てたくなっています。物質や金銭を求めることのなかに幸福がないことを、ほとんどの人は実感しています。いま私たちが短い人生のなかで向かいたい方向性は、本当は私もみなさんもわかっていることなのかもしれません。
とにかく私は、今日も、マインドフルネスと共感的コミュニケーションをこころがけ、人々とつながり、自分自身を表現することを生きたいと思います。