2011年12月12日月曜日

名古屋、小牧、知立、福井

 先週金曜日は早朝から新幹線で名古屋に向かい、劇団クセックのアトリエを借りて「音声表現スキルアップセミナー」を開催しました。午前10時から午後5時までの長時間セミナー。
 参加者は私の友人の中村設子も入れて10名弱。少人数だったので、ひとりひとりのニーズにしっかりと応えるべく、じっくりとやりました。
 私がおこなうスキルアップ指導は、技術そのものを教えるのではなく、個人の技術向上を支えるメンタルとフィジカルを指導する方法を取ります。これは、セミナー受講後、受講者本人がどれだけ私のアドバイスを実践するかによって結果が大きく左右されます。まじめに実践すれば大きなスキルアップが期待できますが、そうでなければまったく効果はありません。受講後、参加者が実践するかしないかの比率は、私の印象ですが、9対1です。つまり、10人にひとりしか実際にはスキルアップしないのです。
 自分自身のスキルの向上に切実でない人は、受講してもあまり成果はないということでしょう。そういう人は私のセミナーに来てもらわなくてもいいですよ、ということをあらかじめお伝えしたほうが親切かもしれませんね。

 セミナー後はその足で小牧へ向かいました。こまきみらい塾での「現代朗読講座」の最終回でした。
 皆さんとお話したあと、全員でひとつの表現作品を作りました。また、野々宮卯妙が同行してくれたので、現代朗読のパフォーマンスを実際に観ていただきました。
 こういう講座ではいつもそうなんですが、賛否両論。終わってから「受け入れがたい」という人と「とても楽しかった」という人と、まっぷたつになります。私がやっていることはある意味とても新しいことなので、にわかに受け入れられない人がいることは充分に予想できます。すべての人に受け入れられるようなことを私はできません。でも一方で、受け入れてくれる人がいることはとてもうれしいことです。
 また小牧の人たちとお会いできるとうれしいんですが。小牧の人からお声がかかるといいなあ。

翌土曜日は、知立演劇フェスティバルのリハーサル日でしたが、時間があったので、岡崎在住の友人・たまさんに案内してもらって、岡崎市立美術館まで「村山槐多展」を観に行ってきました。
 いやー、びっくりした。すごい美術館です。街はずれの山の上にそびえたっている、現実離れした芸術の殿堂でした。
 槐多展は非常に充実した内容で大満足。2月20日の槐多の命日にやる現代朗読ライブが、さらに楽しみになってきました。
観覧後はそのままたまさんに知立のパティオちりゅうまで送ってもらいました。たまさん、ありがとう。
 小林サヤ佳ちゃんたちと合流して、小ホールでリハーサル。こじんまりとした使いやすいホールです。ピアノもまあまあ。よく調律してあって、いい音がします。

日曜日は知立演劇フェスティバルの本番。サヤ佳ちゃんと出演するこのイベントは、これで何度めでしょうか。毎回、あまりお客さんが入らない印象があったのですが、今回は会場を大ホールから小ホールに移したせいか、けっこうお客さんがいる感じがしました。
 ウェルバ・アクトゥスのメンバーだったコギソさんがわざわざ来てくれました。コギソさんは、名古屋から名鉄で知立に向かった私たちを駅まで車で迎えに来てくれ、パティオちりゅうまで送ってくれました。コギソさん、ありがとう。
 ほかにも野々宮の両親においでいただきました。
 本番はサヤ佳ちゃんと私がまずアイヌの民話を、続いて野々宮と私が夏目漱石の「夢十夜・第十夜」を、最後に三人で新美南吉の「てぶくろを買いに」をやりました。お客さんも大変集中力をもって聴いてくれたようです。私も楽しく集中できました。

 終わってから、野々宮両親に車で大高駅まで送ってもらいました。途中、コーヒーショップでひと休み。思ったより疲れてました。
 そのあと、北陸線で福井の実家に帰ったんですが、眠くてたまらなく、乗りすごさないようにするのが大変でした。
 こうやって充実した三日間が終わったのでした。