2016年9月27日火曜日

映画:飯館村の母ちゃんたち 土とともに

国立《くにたち》の福島とつながる種まきプロジェクトネットワークが主催の映画上映会で、標題の映画を観てきました。
まだ国立には知り合いがあまりいないんですが、この種まきプロジェクトには国立から羽根木みつばち部に参加されている前田せつ子さんがいらして、そんなこともあってうちから徒歩20分以上の福祉会館まで行ってきました。

監督は古居みずえという方で、ほとんど全編をひとりで取材・撮影したのではないかと想像します。
パレスチナの女性や子どもたちに焦点をあてた映画を撮りつづけてきた方として有名なようです。
私は残念ながらまだ観たことがありません。

「母ちゃんたち」とタイトルにありますが、映画ではほとんどひとりの女性にスポットがあてられています。
菅野榮子さんという方で、当時79歳。
現在もお元気だということですが、81歳は超えていますね。
榮子さんは飯館村で農業をやりながら暮らしていたんですが、原発事故のあと住めなくなって仮設住宅に移りました。
それでも畑仕事をやりつづけるのです。

彼女には親戚の菅野芳子さんという友人がいて、このふたりの友情が映画の軸となっています。
ことばでは説明できない長年の友情について、映画では雄弁に語られて(描写されて)います。
友情のほかにも、家族について、ふるさとについて、農業について、自然について、ことばすくなではあるのに雄弁に語られていきます。
とてもつらく苦しい立場に置かれた人の視線をとおして、それを補助線のようにして豊かなものが、あるいは失ってしまった豊かさが語られていきます。

古居監督はなにかを声高に主張するのではなく、ただそこに寄り添い、見守るという位置に自分を置くことで、豊かさを映画で提示することに成功しているように感じます。

そして特筆すべきは、榮子さんの生きる力です。
80にならんとする女性がひとりで畑をたがやし、おどろくほどたくさんの作物を育て、収穫し、始末し、そして最後には料理する。
たとえたったひとりの食卓でも、彼女は手を抜かずに料理して、びっくりするほどのおかずが並ぶのです。

耕し、育て、作り、食べる。
それらをあまさずやり抜くことで、生きる力を獲得しているのだ、ということが伝わってきます。
現代生活を送っているわれわれの多くが失ってしまっている力です。
しかし、それは取りもどすことができるのだ、というメッセージを、映画を観る者は榮子さんから受け取ります。

けっして派手な映画ではありませんが、じわりと心に残る映画で、そしてきっと長く忘れられない映画でもあることでしょう。
機会があればみなさんもご覧ください。

一日集中自力出版講座@国立(10.1)
自作の出版を、既存の出版社から独立出版へと完全移行した水城ゆうが、そのノウハウを半日集中講座でシェアします。会場はJR国立駅から徒歩5分の某所。ランチをはさんで7時間、がっつり学んでください。

10月の講座・勉強会

北陸の実家に昨日から帰省中です。
お墓まいりに行ったら、彼岸花が満開でした。
秋刀魚と野菜の棒寿司を食べました。

今朝は夜明け前に一瞬だけ朝焼けが現れました。
ほんの五分で消えてしまいました。

水城がかかわっている10月の講座や勉強会、コンサートの開催情報をまとめてみました。
興味があえばどこかでお会いしましょう。


【共感的コミュニケーション】

カフェ・オハナ(三軒茶屋)で共感的コミュニケーション(10.4)
10月4日(火)夜7時半から、恒例の三軒茶屋〈カフェ・オハナ〉での共感的コミュニケーション・ワークショップを開催。朗読と音楽のミニライブ付き。参加費1,000円+ワンオーダー。

寿美ちゃんち共感おはなしカフェ@東松原(10.6)
東松原在住で自宅をイベントに開いている星寿美さんが、共感おはなしカフェを主催してくれます。おたがいに深く聴きあうことのできる場で自分自身の価値とニーズにつながるためのサポートをおこなうおはなし会です。

水城ゆうのオンライン共感カフェ(10.6/11/16)
自宅や好きな場所にいながらにして気軽に参加できる、ネットミーティングシステム(zoom)を利用した共感的コミュニケーションの60分勉強会、10月の開催は6(木)20時/11(火)14時・20時/16(日)20時です。

親密な関係における共感的コミュニケーションの勉強会(10.8)
共感的コミュニケーションでもとくにやっかいだといわれている親密な関係であるところのパートナーと、お互いに尊重しあい、関係性の質を向上させるための勉強会を10月8日(土)におこないます。

国立での共感おはなしカフェ(10.22)
水城ゆうがファシリテートする共感おはなしカフェ、国立での初開催です。おたがいに深く聴きあうことのできる場で自分自身の価値とニーズにつながるためのサポートをおこなうおはなし&勉強会です。ミズキランチ付き。


【現代朗読(ウェルバ・アクトゥス)】

10月開催:音声コンテンツ製作コース「収録実践編」全3回(10.2/16/23)
オーディオブック、ラジオドラマ、ポッドキャスト、YouTubeやニコ動、Ustreamなどの動画配信など、音声を中心としたコンテンツを収録したり製作・配信するためのコースです。
毎月3回、テーマごとに完結するシリーズで、2016年10月は「読み手の技術編」ということで全3回開催します。

げろきょネットライブ (10.3)
現代朗読協会がお送りするネットライブを10月3日(月)夜に開催します。自宅や外出先からネット経由で観るもよし(無料)、ライブ会場まで直接ご観覧にいらっしゃるのも(参加費500円)歓迎です。

10月開催:朗読生活のススメ「朗読本の世界」編全3回(10.8/15/22)
すべての人が表現者へと進化し、人生をすばらしくするために現代朗読がお送りする、3回完結の講座です。2016年10月は「朗読本の世界」というテーマで8日/15日/22日の3回、それぞれ土曜日の午後6時半から、世田谷区内某所にて開催します。


【自力出版・テキストライティング】

一日集中自力出版講座@国立(10.1)
自作の出版を、既存の出版社から独立出版へと完全移行した水城ゆうが、そのノウハウを半日集中講座でシェアします。会場はJR国立駅から徒歩5分の某所。ランチをはさんで7時間、がっつり学んでください。

10月開催の次世代作家養成ゼミ(10.2/16/23)
身体性にアプローチするという斬新な手法でテキスト(文章/文字)を使った自己表現を研究するための講座。オンライン(zoomシステム使用)のみのクラスで、単発参加も可。

自力出版講座、全3回@オンライン(10.17/24/31)
自作の出版を、既存の出版社から独立出版へと完全移行した水城ゆうが、そのノウハウを全3回でシェアします。ネット会議システムを利用したオンライン講座なので、どなたも居ながらにして参加できます。10月17(月)/24(月)/31(月)、いずれも19時から2時間。


【その他】

福井県立病院・秋のピアノコンサート(10.19)
2016年10月19日(水)午後1時半から、水城ゆうのピアノコンサートが福井県立病院で開催されます。秋の童謡・唱歌などの懐かしいメロディーやオリジナル曲を自由なアレンジでお送りします。無料。

身体表現者のための韓氏意拳講習会@東松原(10.21)
「身体表現者のための」という切り口で、全身の連動や運動の緊密さ、身体のありように緻密にアクセスし、本来の自分のなかにある可能性に気づいていく武術講習会です。アート表現をおこなっている人や表現に興味がある人におすすめ。

2016年9月26日月曜日

女性に(も?)おすすめ韓氏意拳

今月の世田谷での韓氏意拳会員講習会は、代田区民センターでの開催でした。
以前からの会員の方々のほかに、表現者向けの講習会に参加して興味を持ち入会を決めた寿美ちゃんと美緒さんも初参加でした。
今回も女性率高し。

それはともかく、表現者向け講習会から会員になる率も高くて、嬉しいんですが、表現者向けの講習会のリピーターがあまりいなくて、参加者を集めるのに苦労するという傾向む若干あったりして、ちょっと苦労してます。
いいんだけどね。

今回は初参加が2人いたこともあって、形体訓練からはじまりました。
韓氏意拳の指導者はみなさんそうなのですごいなーと思っているんですが、いつも参加者の練度に応じてぴたりと指導内容を適合させていきます。
その人ができることのちょっとだけ難しいところを要求してくる。

指導者は手把手《ショウバショウ》という、手をかるく触れたりそえたりする方法で参加者を観るんですが、これがじつに巧妙なのです。
たとえば挙式という站椿があります。
両足をそろえて立って、ただ両手を上にあげるだけの「式」なんですが、そのとき指導者にかるく手を押さえられます。
ほんとに軽く押さえられるだけなんですが、それだけのことで両手をあげられなくなってしまうのです。

なぜあげられないかというと、自分で腕をぶつけに行っているから。
自爆しているようなもので、指導者の手をどかそう、その邪魔な手を押しのけて自分の手を思ったように動かそう、といういわば「我」を押し通そうとするかんがえが、自分の動きを逆に縛っているのです。
そうではなく、自分の「状態」に注目し、その状態から呼応する全身の運動のなかで、ただ手があがっていくところに向かいます。

今回、私の場合、内田秀樹先生からヒントをもらって、自分の身体が状態の密度があがっていくなかで響いてくる声を聞きとり、「意」に呼応していくようすをかいま見ることができたような気がして、今後の稽古に生かせるかもしれないとよろこんでいます。

今回の講習会もとても濃い密度でみっちりと、座学をはさみながら形体訓練、平歩站椿へとすすみ、全員心地よい疲れを感じながら稽古を終えたのでした。

来月10月の世田谷会員講習会はお休みです。
代わりに身体表現者のための講習会は開催されます。
もし興味とご都合があえば、気軽にご参加ください。
殴ったり蹴ったり、あるいは息がきれるような激しい運動などは一切ありませんので、女性にも安全・安心の講習会です。

身体表現者のための韓氏意拳講習会@東松原(10.21)
「身体表現者のための」という切り口で、全身の連動や運動の緊密さ、身体のありように緻密にアクセスし、本来の自分のなかにある可能性に気づいていく武術講習会です。アート表現をおこなっている人や表現に興味がある人におすすめ。

2016年9月25日日曜日

「死にたい」と子どもがいったらどうするか

不登校の子どもを持つお母さんやお父さん、あるいはその友人や近い親戚の人から、子どもとの対応について相談を受けることがあります。
話を聞いていくと、対応する大人の側にもいろいろなかんがえや立場があることがわかります。

不登校を自分たちの「恥」だと思っていて、なんとか学校へ行かせたいと思っている人。
子どもが不登校であることを受け入れ、子どもを守りたい、元気になってほしいと願っている人。
いずれにしても、子どもとどのようにコミュニケートすればいいのか、悩んでいる方が多いのです。

たとえば標題のように、子どもが、
「もう死にたい。ぼくなんかこの世にいないほうがいいんだ」
などと絶望を口にします。
「なにをやってもうまくいかない。やる気が出ない。ぼくはどうしようもない人間なんだ」
と愚痴をこぼす。

それを聞くと親も悲しくなります。
なんとか奮起させようと励ましたりします。
あるいはどうしたらいいのかいっしょにかんがえたり、提案したり、なにか有効な手段を探してそれをやらせようとしてみます。

なかにはただ話を聞き、受け入れ、つながり、安心させようとする人もいます。
しかし、どうやって話を聞き、深くつながることができるのかわからず、とほうに暮れてしまう人もいます。
せいいっぱい聞こうとするのに、子どもはおなじ話を何度も繰り返すばかりで、毎回堂々巡りのようになって疲れはててしまう、そういう人がいます。

そんなとき、どうすればいいんでしょう。
どうやったら子どもの話を深く聞き、受け止め、つながりあい、そしてこちらのことも子どもに伝え、受け取ってもらえるようになるんでしょうか。
この方法は、不登校の子どもばかりでなく、仕事に行けない大人や、やる気が出ないとか生きる希望がないという人にも応用できるかもしれません。

そのことについて、いまから書こうとして、コラムとして書くには内容的にボリュームが大きくなることに気づきました。
このテーマについては、いま発刊の準備をしている「共感ハンドブック」のシリーズでくわしく書くことにします。

本が待てない、いそいで知りたい、という方は私の共感カフェにご参加いただくか、ボイスコーチングの個人セッションにお申しこみください。

9月開催:水城ゆうのオンライン共感カフェ(9.30)
自宅や好きな場所にいながらにして気軽に参加できる、ネットミーティングシステム(zoom)を利用した共感的コミュニケーションの60分勉強会、9月の開催は22(木)20時/30(金)20時です。

2016年9月24日土曜日

朗読まつり参加者感想

先日9月19日(秋分の日)に下北沢でおこなった朗読音読群読まつりというワークショップに参加してくれた方から感想をいただきました。
抜粋して紹介させていただきます。
「☆」印のところは水城のコメントです。

◎今日は一日、参加できてよかったです。とても楽しく、充実した時間でした。
「スッキリ、まっ白」な状態で、あまり書けることが出てこないのですが、「自分に対する共感」それを深められるメソッドとして興味をもちました。
また機会が合えば参加したいですし、何かのコースを検討してみたいと思います。

☆最後は私をふくめ、みなさんがごちゃごちゃした日頃の憂いや思考を手放して、「いまここ」につながったすっきりといきいきしたお顔になっておられたのが印象的でした。
私も気持ちよかったです。
またお会いできるとうれしいです。

◎ちょっと最近ツラいことが重なっていた中、思い立って参加して良かったです。久々に朗読ができて気持ちがスーッと軽くなったような気がします。
今日初めて会った方達と楽しくワークをすることができたのも、げろきょ(現代朗読協会)ならではだなあとやっぱり久々に痛カンしました。
また同じような機会があったら参加したいです。

☆生きているとつらいことも悲しいことも苦しいこともいろいろやってきて、避けることはできませんが、自分に活力があってそれらをなんとか乗りこなしていけるといいと思っています。
その活力を取りもどす方法のひとつが表現であり、そのなかでももっともとっつきやすい身体朗読が効果的ですよね。
また会いましょう。

◎一つ一つ、とてもていねいにご指導や、アドバイスを頂き、目からウロコがおち、肩の力も抜け、心のしばりもなくなりました。とても楽しく学べました。大変お世話になりました。
読み聞かせメンバーにも、伝えたいと思ってます。またお会い出来る日を楽しみにしております。

☆遠方からのご参加でした。ありがとうございます。
お仲間が集まればこちらからおうかがいすることもできますので、気楽にご相談くださいね。

◎午前中にやっていたことが最後のあのパフォーマンスにつながるとは想像できなかった。
まる一日、かなり疲れるだろうと予想していて、体力がもつか実は心配だったけれど、終わってみたら楽しんで最後までできたのが嬉しかった。
またワークに参加したいです。

☆行き当たりばったりにやっているように見えて、じつは流れがあるんですね、現代朗読のワークには。
とはいえ、その場のみなさんのエネルギーや流れを大切にして臨機応変に組み立てていることも事実ですが。
長時間、おつきあいいただき、ありがとうございました。

現代朗読の音読群読ワークショップはまた年内にも開催したいと思っています(場所や日程は未定ですが)。
また現代朗読に興味がある方は、「朗読生活のススメ」という講座への体験参加をおすすめします。
単発参加も歓迎です。

すべての人が表現者へと進化し、人生をすばらしくするために現代朗読がお送りする、3回完結の講座です。2016年10月は「朗読本の世界」というテーマで8日/15日/22日の3回、それぞれ土曜日の午後6時半から、世田谷区内某所にて開催します。

2016年9月23日金曜日

朗読まつりは楽しかった

9月19日の敬老の日は、下北沢の北沢二丁目区民集会所で「朗読音読群読まつり」を開催しました。
内容はワークショップで、午前10時から午後8時までかなり詰めこんだ内容でしたが、「まつり」と呼ぶにふさわしい楽しい集まりになりました。

「いまここ」を意識しながら、それぞれのワークに集中してもらったので、夜に終わったときにはほぼ全員が、「午前中になにをやったのかまるで忘れてしまった」という状態になっていました。
とはいえ、午前中のみの参加の方もいましたし、午前中は午前中で充実した内容だったと思いますよ。

午前中になにをやったかというと、まずは現代朗読のかんがえかたについての座学をすこし。
それを受けて、朗読という身体表現における「運動」や「身体」と声、呼吸の関係を実際にたしかめてみるべく、ペアになったり輪になったりしてのワークをいくつかと、呼吸法、発声へと進みました。

午前中に使ったテキストは宮沢賢治の「原体剣舞連」。
これを輪読したり、群読したり、身体を動かしながら読んだり、声と身体のつながり、身体のまとまりのワークなどをおこないました。

午前中の最後は、表現の場における共感的コミュニケーションの強力な働きについて、とくに自分を守るために、そして表現の純粋さを確保するために、どのようにもちいればいいかについて解説したり、ちょっとしたワークをおこなったり。

昼食は雨降りということもあって、すぐ近所のインドカレー屋にみんなでなだれこみました。
みなさん、感覚がじゅうぶんにひらいていきいきとしているせいか、まあにぎやかなこと。
店のインド人もあきれ顔(ひょっとして迷惑顔?)でした。

午前だけの参加の方とはここでお別れ。
ランチ後は午後の部がスタートしました。

午後は夏目漱石の「坊っちゃん」をテキストに使いながら、個別の朗読を試したり、それを受けてさまざまなワークをやったり、最後には参加者全員で群読パフォーマンスを作りあげることを試みたり。
結局、群読パフォーマンスはあれよあれよと3種類もできたので、それを観客に見立たビデオに向かっておこない、最後にみんなで鑑賞しました。
これが楽しかったんですよね。

長時間にわたりお付き合いいただいたみなさん、お疲れ様でした。
そしてご参加、ありがとうございました。
また「まつり」はやりたいと思っています。
いまのところ、いつになるかまだわかりませんが、開催のご要望があれば遠慮なくお知らせください。

10月開催:朗読生活のススメ「朗読本の世界」編全3回(10.8/15/22)
すべての人が表現者へと進化し、人生をすばらしくするために現代朗読がお送りする、3回完結の講座です。2016年10月は「朗読本の世界」というテーマで8日/15日/22日の3回、それぞれ土曜日の午後6時半から、世田谷区内某所にて開催します。

2016年9月22日木曜日

音楽瞑想のワークショップとコンサート、泰子さんのレポート紹介

9月18日(日)の午後は明大前〈キッド・アイラック・アート・ホール〉の3階ギャラリースペースで、音楽瞑想のワークショップとピアノ演奏のコンサートをおこないました。
私にとって、ワークショップはひとつの集大成としての区切り、演奏はひとつの挑戦としてのステップ、という位置づけがなんとなく自分のなかにあって、それらがきっちりと、しかも予想をこえた成果が感じられて、うれしい日となりました。
これもご参加いただいたみなさんのおかげによるところが大きく、感謝しています。

参加してくれた吉房泰子さんが、とても詳細な感想レポートを書いてくれたので、ご紹介させていただきます。
泰子さんは小袖生活案内人として小袖のワークショップの先生であり、また共感的コミュニケーションや瞑想の学び仲間でもあります。
泰子さん、ありがとう。

――――――
【耳を澄まして音と歩く瞑想ワークショップ】

今日は、水城さんの「音楽瞑想ワークショップ」に行ってきました。
日頃の耳の感覚から、少しずつ耳を澄ましていくワークが、たくさんありました。
想像していた以上の面白さでした。

ワークショップの4分の1が済んだ辺りで、私は我慢できず言いました。
「これ、興味ある人が、たくさんいると思う!もっと、どんな体験するのか、内容を伝えたらいいのに~。もったいない!」
…と、水城さんへ詰め寄りました(笑)

それくらい面白いんです。
この後も、手応え充分でした。
照れ屋の水城さんに、ご許可をいただいたので、ネタバレを含む講座内容をシェアします。

ーーーーー
会場のキッド・アイラック・ギャラリーに入ると、とても音が響く空間で、驚きました。
黒いコンクリートの箱は、響きすぎる位です。
その響きが、吹き抜けの二階へ階段を上がっていくと、聞こえ方が変わります。
ここで音楽瞑想ワークショップですよ。何が起きるか、ワクワク!

この日の参加者は5名。

初めに、水城さんから音楽瞑想ワークショップができた経緯のお話がありました。
自分の音と繋がっていくと、身体が変わっていくことなど。
そして、参加者の参加動機と自己紹介がありました。

いよいよ、色々なワークの始まり。

◆5つの呼吸。
そのままで。前に手を組む。後ろに手を組む。右半身で。左半身で。
1つずつ丁寧に、自分の身体の変化、今の状態に気づいていきます。

◆ソニック・メディテーション(音響効果瞑想)
普段の感覚から、少しずつ耳を澄まして、聴く感覚を呼び覚まします。

◯音のコレクション・ワーク
気づいた音を、記憶してコレクション。
そのまま聴く。目をつぶって聴く。
これだけで、いつも聴いていない音に気づきます。

◯空間を動くワーク。
歩く。音を聞く。ハミングして動き回る。
この段階で「すごい集中と面白さ」にワクワク!楽しい~♪(≧∇≦)
各ワークの間に、短い感想のシェア時間があります。
同じ空間で、それぞれの感性の気づきを聞いて、さらに感受性が広がっていきます。

◯手拍子のワーク
前の人の音を真似て音を出す。

◯立って座るワーク
一人の人が立ち座る姿に、音を見つける。
集中して、客観的な視点で、感じたままを言葉にします。

◯紙爆弾
これは笑いも出て、参加者に印象深かったようです。面白かった。

◯コウモリの瞑想
目を瞑りハミングして壁に向かって歩く。

◯椅子に座る瞑想
ここまでに色々なワークがあり、静かに座る瞑想が新鮮に感じられます。
それだけ順番にワークをすることで、日常の感覚から深く自分と繋がっていきます。

この瞑想ワークの深いプロセスは、水城さんの見守る、安心安全なガイドのおかげです。
参加者が見つける気づきを、水城さんも好奇心で楽しんでいるからでしょう。
さすが15年の経験を基にして、色々なワーク組み合わせています。

◯声を出すワーク
二手に分かれて、2つの音を声に出します。
5度、短3度、2度など、音程を変えて聴き合います。
これは、イメージが様々な感想が出て、面白い。
感想を受けて、水城さんが、平均律、自然律の違いなど、音楽の構造の解説をします。
忘れた楽典で学んだ事よりも、体感的かつ実質的で、興味深い内容ばかりでした。

◯ピアノの音を聴くワーク
自分の体の空間にある水に、音の波紋が広がるように聴く。
もうここの前の段階で、私は、すっかり瞑想は仕上がっちゃいました。
ピアノの音が感性にビリビリと響きすぎて、二階へ行って音源から距離を取りました。
皆さんのシェアリングも、かなり深く、深い感性の言葉が溢れます。

◯自由に動いて色々な音を出すワーク
会場のあちらこちらに置かれた音の出る、小さな楽器を使って、耳を澄ましながら音を聴き合います。
一人一人の呼吸と集中した耳。とても敏感で豊かな広がりある感受性。
鈴を鳴らす人、壁を叩く人、カスタネット、足音…音が重なり、すれ違う。

私は、30個程の木の実を縄に繋げた楽器をお供に、散歩しました。
椅子の上の音から床へ、床を引きずる。シャラシャラ、シューシュー
引きずって階段を上る、カラカラカラ…カラカラ…小さな音
引きずって階段を降りる、カラカラカラ、グシャガラン!大きな音
ガラスケースの上、ケースの中、金属トランクの上、全部違う音が出る。
どんな音が出るのか?好奇心で動き回り、音を見守り味わう。
子供の頃に、こだわって1つの動きを何度も繰り返したように。

参加者それぞれが、自由気ままに動いているのに、見事に音が調和している状態が続きます。
自分と深く繋がって、呼吸と共に動く。
操作も意図もなく、ただ音の集中を味わう。
虚無を漂い音と歩く。観察し続ける。

静謐なハーモニーがありました。

水城さんの生み出す空間を、言葉で表すには限界があります。

私がなぜ、参加したのか?
自由な表現を安心安全の中で、味わいたいから。
批判やコントロールなしに、誰かの決めた制限なしに、心のままに。
そして参加して。
こんなに予想を超える、いえ、予想より深く堪能できて、ビックリしてます。
音楽瞑想ワークショップ。実に深く、面白み満載です。
水城さん、参加者の皆さん、音空間を共有してくださり、ありがとうございました。

夜の部のコンサートも、ワークショップの余韻のままに味わうと、自分の瞑想状態があるおかげで、より一層深く楽しめました。

2016年9月21日水曜日

映画:ザ・ライト〜エクソシストの真実

2011年公開のアメリカ映画。
主演はコリン・オドナヒューという知らない俳優ですが、彼に対峙する重要な役柄でアンソニー・ホプキンスが出ています。
これがかっちょええ!
監督はミカエル・ハフストロームというスウェーデン出身の人らしいですが、私は知りません。

主人公のマイケルは葬儀屋の息子で、神学生です。
冒頭は損傷した亡骸に死化粧をほどこすシーンで、ちょっとショッキングですが、この映画が注意深く作られていることもわかります。
おそらくわざとですが、荒く処理された画面も、映画全体の空気感を作っています。

マイケルは神学生でありながら、みずからの信仰を疑いながら、最終学年で神父になることを辞退することを決意します。
そんなとき、自分と恩師がからむ交通事故で、目の前で女性が臨終を迎えます。
瀕死の女性にこわれて、彼は祈りを捧げるのです。
その態度は立派で、恩師にほめられます。

マイケルは成績優秀で、恩師から推薦されて悪魔払いの講習を受けるためにバチカンへ派遣されます。
しかし彼は、悪魔はおろか、神の存在にすら懐疑を抱いているのです。
当然、悪魔払いの儀式もなにかトリックがあるのではないかと疑っています。

彼の前に、熟練の悪魔払い神父があらわれます。
それがアンソニー・ホプキンスで、謎を含んだ人物像を巧妙に演じているところはなかなかの見ものです。
そしてマイケルの前で不思議なことがつぎつぎと展開していきます。

悪魔払いといえばもちろん「エクソシスト」が超有名ですが、私は大好きなんですよね。
映画自体もすぐれてますが、映画音楽を担当したマイク・オールドフィールド(だっけな)の音楽もすばらしく印象的です。
その手の映画は音、音楽が非常に重要だと私は思いますが、この映画はアレックス・ヘッフェスという、私の知らない人ですね。
全体をとおして悪くないけど、あんまり印象に残らない。

ちなみに、この映画は特定の人物と事件をもとに作られているそうです。
緊迫感のあるよい映画だと思います。

10月開催の次世代作家養成ゼミ(10.2/16/23)
身体性にアプローチするという斬新な手法でテキスト(文章/文字)を使った自己表現を研究するための講座。オンライン(zoomシステム使用)のみのクラスで、単発参加も可。