2020年3月31日火曜日

ラストメッセージ(6)キックボードで半世紀前にタイムスリップ

(English at the bottom)

〔末期ガンをサーフするⅢ〕

数日前にボイスパフォーマーの徳久ウイリアムくんとMariの3人でお昼ご飯を食べに行こうということになって、近所の店まで歩いて行った。
距離にして300メートルもないくらいの、ごく近所のイタリアンレストランだった。
そんな近距離にも関わらず、このところ痛み止めの薬の効きめが悪くなっていた私にとっては、歩いて行くにはかなり遠く感じられる距離だった。

杖をついて、というより杖に体重を預けてぶらさがるようにしてよろよろと歩く。
かなりのお年寄りの姿だ。

ひさしぶりに会った徳久くんも、私の急な変化にびっくりしたようだった。
私も情けない思いがある。
そのとき思いついたのが、キックボードだった。
このあたりでも子どもがよくキックボードを蹴りながらすいすいと移動している姿を見かける。
私も子どものころはそれでよく遊んでいた。

10年くらい前にキックボードがはやったことがあって、大人もずいぶん乗っている姿を見かけたものだが、最近はすたれたのかめったに見ない。
それでもネットで検索してみると、大人用のキックボードはいまでもいろいろ売られているようだ。

徳久くんとMariも「キックボードはいいんじゃない?」という意見になって、ご飯のあと時間があったのでさっそく3人で自転車屋に行ってみることになった。

府中の自転車屋には置いてなく、立川の自転車屋には子ども用のもの1種類しかなかったが、試乗できた。

キックボードに乗るのはたぶん、50年(半世紀)ぶりくらいだが、乗った瞬間に身体がおぼえている感覚が一瞬にしてよみがえってきた。
思いだしたというより、私の身体が半世紀前にタイムスリップしたような感覚だった。
なんの不自由もなくすいすいと乗れる。
もともとそう難しい乗り物ではないけれど、この乗り物を扱うための運動神経系が瞬時に活性化する感じは、びっくりしつつも気持ちいいものだった。

この店では購入せず、家に帰ってからネットであれこれ検索して、イギリス製の「フレンジースクーター」を通信販売で注文した。

それが今日の午後、届いた。
組み立てて乗ってみると、これこれ、この感じ。
すいすいと乗れて気持ちがいい。

そのままちょうど薬を処方してもらう必要があった近所の病院まで乗っていく。
杖をついてよたよたと5分くらいかかって行っていたのだが、今日はあっというまに30秒くらいで到着してしまった。
これなら、病院にかぎらず、近所のコンビニや本屋や喫茶店などにも気楽に出かけられる(新型コロナウイルスには気をつけなければならないが)。
そして薬は医療用麻薬のオキシコンチンを15ミリグラムから20ミリグラムに増量して処方してもらった。

痛みがなくなり、移動も気楽になって、快適な時間が増えるといいのだが。


A few days ago, voice performer Tokuhisa William, Mari and I went out for lunch and walked to a nearby restaurant.
It was a very close Italian restaurant, less than 300 meters away.
Despite the short distance, for me, the effectiveness of my painkillers has been getting worse, so it was a pretty long distance to walk.

I staggered with my cane, or rather with my weight on it.
I look quite old.

Tokuhisa, whom I hadn't seen for a long time, seemed surprised at my sudden change.
I also feel sorry.
Then he thought of a kickboard.
Then I thought of a kickboard.
I often see children moving smoothly by kicking a board around here.
I used to play with it when I was a child.

There was a Kickboard fad about 10 years ago, and I saw a lot of adults on it, but it's rare to see it go out of fashion these days.
Still, a search on the Internet shows that there are still plenty of adult scooters available.

Tokuhisa and Mari agreed, "How about a kickboard?" and as we had time after dinner, the 3 of us decided to go to the bicycle shop.

Bicycle shops in Fuchu didn't sell them, and those in Tachikawa had only one type for children, but I was able to test drive it.

It's probably the first time I’ve been on a kickboard in 50 years (half-century), but the moment I get on it, the feeling that my body remembers comes back in an instant.
It was more like my body slipped half a century ago.
I can ride smoothly without any inconvenience.
It's not exactly a difficult ride, but the feeling that the motor nervous system is instantly activated to handle it was amazing and refreshing.

I didn't buy it at this store, but after I got home, I searched this and that on the Internet and ordered "French scooter" made in England by mail order.

It arrived this afternoon.
When I put it together and got on, it was like this, this, this.
It feels good to ride smoothly.

Just like that, I go to the nearby hospital where I needed to get prescribed medicine.
It took me about 5 minutes to wobble with my cane, but today I arrived in about 30 seconds.
With this, you can easily go not only to the hospital, but also to nearby convenience stores, bookstores and coffee shops (We have to be careful of new coronaviruses.).
The drug was prescribed with an increased dose of the medical drug oxycontin, from 15 to 20 milligrams.

I hope the pain will go away, I'll be able to travel more easily, and I'll have more comfortable time.

2020年3月30日月曜日

新刊『私という現象 末期ガンをサーフするⅡ』(Kindle)

新刊『事象の地平線 末期ガンをサーフする』が、アマゾンの電子書籍・Kindleで配信スタートしました。

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食道ガンのステージⅣ(末期ガン)で余命数か月とされた著者が、幸福な終末の日々を送る現在にいたる道すじや経験と、いま現在の日々を記録した長い自己紹介(プロフィール)としての随筆。ブログ連載を経て、書籍化にあたって大幅に加筆修正したものをあらたにリリースしました。
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ダウンロード価格100円です。
Kindle unlimited(読み放題/無料)にも登録しています。
こちらからどうぞ。

2020年3月26日木曜日

(Manabi JAPAN)水城ゆう二十四節気七十二候ピアノ語り。「春分」

まなびジャパン(Manabi JAPAN)で配信中の「水城ゆう二十四節気七十二候ピアノ語り。」の最新更新のお知らせです。

太陰暦の時代、春夏秋冬それぞれを6つに分けて24等分し、その区切りと区切られた期間の季節を表すために作られた二十四節気。七十二候はそれをさらに3つの項に細分して季節の移ろいを表したものです。些細な兆しからいつしか劇的な変化を遂げていく日本の四季を、水城ゆうがピアノで表現します。

今回は「春分」の項です。
書き下ろしのショートエッセイも掲載されています。

アクセスはこちら

現代朗読ゼミはオンラインでもやれるのだ

この週末、東京都に外出自粛の要請が出た。
首都封鎖すなわちロックダウンという事態を回避するための要請だという。
やむをえない事態だろうと思う。
日本はまだ踏みとどまっているが、世界に目を移せば大変な事態になっている国が多い。
海外在住の友人らからの生の声を聞く機会もあるが、いずれもかなり深刻な事態になっているように思う。
日本もそのような事態を避けられないかもしれないが、回避するための対策は必要だろう。

もっとも、そのことで大きな犠牲を払わなければならないことも事実で、こちらも諸外国のように政治が手当を覚悟しているのかどうかというと、なんだかあやしい感じがして信用できない。
ただちに困窮におちいる人もおおぜいいるのではないか。
そのための喫緊の手当が迅速になされているのか。

それはともかく、週末には私も現代朗読ゼミとひよめき塾のイベントがふたつ開催予定だ。
ひよめき塾はほぼオンラインのみで開催しているので、これまでどおり開催できるが、朗読ゼミは国立の会場まで身を運んでもらうのが基本なので、これをどうするかという問題がある。

現代朗読は朗読を身体表現ととらえ、基礎トレーニングも武術でいうところの「体認」のエチュードを用いることが特徴といえるが、アプローチはそればかりではない。
もともとオーディオブックの収録やネット回線を使った朗読ライブからスタートした活動だったこともあって、オンラインでもやれる練習はたくさんあるし、また練習にかぎらず実際のライブパフォーマンスや音声収録、さらには映像収録にいたる活動まで広い間口を持っている。
これを機会に、今後しばらくはこのような切口も活動の柱に据えていきたいと思っている。

国立まで来れる人はもちろん歓迎するが、来れない人、来ることがためらわれる人は、この機会にぜひともオンラインで参加してみてほしい。
まずは単発の体験参加のみも歓迎する。


3月28日:臨時朗読ゼミ(水城ゼミ)
ゼミ生が個人レッスンを受けるタイミングで臨時の現代朗読ゼミを開催します。新型コロナウイルス対策を受けてオンラインでの参加も歓迎です。それなりの内容で開催します。3月28日(土)10時半から約2時間。

2020年3月25日水曜日

島田啓介さんとのロング対談その2(水城ゆうロングインタビュー Vol.4)マインドフルネス



ティク・ナット・ハン師の著書の翻訳者であり、日本におけるマインドフルネスイベントの第一人者としても知られるダーさんこと島田啓介さんとの対談、その2日めです。


いまここの自分と自分のまわりのことに「気づき」つづけることが大切だと説くマインドフルネスの心ですが、それはけっして「刹那的に生きる」こととは違います。
過去の失敗や後悔をいまこの瞬間の行動の質にどう生かすのか、またもともと我々が持っていた気づきの能力を、あらためて生活のなかでどのように復活させていくのか、2日めはちょっとまじめにマインドフルネスについて語りあってみました。

話 talk : 島田啓介 SHIMADA Keisuke
    水城ゆう MIZUKI Yuu

制作 produce : アイ文庫 iBunko
編集 edit : ジューシーラボ Juicy Lab.

2020年3月24日火曜日

島田啓介さんとのロング対談その1(水城ゆうロングインタビュー Vol.3)マインドフルネス



ティク・ナット・ハン師の著書の翻訳者であり、日本におけるマインドフルネスイベントの第一人者としても知られるダーさんこと島田啓介さんとの対談、その1日めです。


だれもが持っている過去の後悔の念、失敗の思い出、まだ起こってもいないことについての不安と、いまこの瞬間のマインドフルネスの質の関係について。
また、お互いにただただ受け取りあい、受け入れあうことができる人の関係性について。
そんなことを話しています。

話 talk : 島田啓介 SHIMADA Keisuke
    水城ゆう MIZUKI Yuu

制作 produce : アイ文庫 iBunko
編集 edit : ジューシーラボ Juicy Lab.

2020年3月23日月曜日

春野亭日乗 3月22日(日)桜のスケッチ、ホビット村から来てくれたみなさん、たらい舟

春分の日の金曜日に北陸の実家から国立・春野亭まで車で移動。
運転は支障なく健康時と変わりないと思っていたけれど、トイレ休憩以外に休みなしの500キロ近い運転はさすがに疲れる。
長距離運転はそろそろむずかしくなりつつあると自覚せざるをえない。

しかし夜は定量以上の薬を飲んでしっかりと眠り、土曜日には疲れが残っているようには感じなかった。
ただし薬の分量とタイミングがあいかわらずかみあっていないようで、まったく快適でない。
つまり、痛い。

土日は現代朗読ゼミをひさしぶりに2日間連続で開催した。
野々宮が西荻窪のほびっと村でおこなった瞑想の会や311の詩の会で現代朗読に興味を持ってくれた人が、それぞれ体験参加してくれてありがたかった。
現代朗読に興味を持って体験に来てくれる人はなかなかいなくて、どういう人たちにアピールすればいいんだろうといつも悩んでいるのだが、なるほど、ほびっと村ね。
ここにいたのね(笑)。

みなさん、いずれも感受性の柔らかな方ばかりで、現代朗読の理念をすぐに理解して基本トレーニングの体験も楽しんでおられた。
また遊びに来てくれるとうれしいな。

いろいろなことが重なって、気持ちはだいぶ沈みがちになっている。
不安定なたらいに乗って波間をただよっているような気分だが、自分が乗っているたらいをみずからひっくり返したくなっている。
マキさんのライブにも結局行けなかった。

2020年3月21日土曜日

池のクレソンのスケッチ

ひさしぶりに紙と絵の具でスケッチ、葉書サイズ。
というか、いただいたお手紙への返信用。

実家の裏庭の池のすみっこに、いつのまにかクレソンが生息していて、ちいさな花を咲かせている。

昨日、東京・国立にもどり、今朝は近所のさくら病院まで這うようにして行ってきた。
医者が薬の処方の分量をまちがえて、明日・日曜日の分が丸々足りないことに気づいたのだが、幸い今日診察をやってるというので、薬を処方してもらいに行ってきた。
これで金曜日まで安心。

それにしてもあいかわらず痛みのコントロールがうまくいってない。
あがったりさがったり。