2011年12月7日水曜日

最先端表現の虎の穴

今日は朝からテキスト表現ゼミ。
 年明けからはテキスト表現ゼミと朗読ゼミを統合して、しかもすべてビデオチャットでも参加できるようにしようと思っているので、機材のテストを事前にやってみることにしました。
 これまでのビデオゼミでは MacBook の内蔵カメラと内蔵マイク、内蔵スピーカーを使って本体だけでビデオチャットをしていたんですが、それだと私の顔と声ばかり向こうに行ってしまうことになるし、音もそれほどよくないのです。それで、ビデオカメラとマイクとスピーカーを外付けにして、ビデオチャット参加の人もなるべく現場にいるのに近い雰囲気にしようと思ったのです。
 が、機材設定がうまくいかない。カメラ映像が内蔵から外付けに切り替えられない。そもそも、外付けカメラの選択肢がない。外付けマイクも音声入力がされているのかどうかよくわからない。
すったもんだやっていたのですが、今日はあきらめることにしました。残念。

 少し遅れてゼミスタート。
 今日はテキストの読み合わせや講評より、たっぷり時間を取っていろいろな気づきや表現についての話をしました。おかげで、テキストの読み合わせは30分くらいしか時間が取れませんでした。が、それはそれで実り多く大切な時間だと私は思っています。こういう話を真剣にできる場がどれだけあるというのでしょうか。

昼は弓子さん、みぞれちゃん、矢澤ちゃんと4人で新代田駅の横の〈香家〉に行き、担々麺をいただきました。
 午後、ヴォイスパフォーマーの徳久ウイリアムくんが来て、1月に取手アートプロジェクトでやるワークショップと公演の打ち合わせ。徳久くんが一緒にやりませんかと誘ってくれたのです。うれしい。
 オープニングになにか短いものをやろう、ということで、新美南吉の「一年生たちとひよめ」はどうか、と思い、げろきょのゼミ生のパフォーマンス映像を見せていたときです。徳久くんがしきりと感心してくれました。なにも仕組まず、できるだけその場の空気や身体性とコミュニケーションを大切にして即興的に展開していく朗読パフォーマンスを見て、おもしろいというのです。一見、楽しげに軽々と、とてもいいかげんにやっているように見えるんですが、見る人が見ればかなり難しいことをやっていることがわかるということです。この徳久くんの反応も私にはうれしいことでした。
「いまここ」の私たち自身とオーディエンスのコミュニケーション、身体性、感受性といったものに目を向けた即興的コンテンポラリー表現をやっているげろきょは、実はかなり先端的な表現集団なのではないかと確信しています。それがわかる人にはわかるのです。
 お稽古ごとでは飽き足りない、表現者をめざす人たちが集まってきています。といっても、ごく普通の会社員であり、主婦であり、学生やアルバイターなのですが。