2012年12月17日月曜日

iPad mini 使用レポート(5)電子書籍リーダーとしての

電子書籍リーダーとして試してみるべく、アマゾンのKindleストアで電子書籍コンテンツを探してみた。

私は Kindle touch も持っているが、iPad mini を入手したのでもっぱらiOSで走るKindleアプリを愛用していて、Kindle touch のほうは埃をかぶりつつある。
Kindleの電子インクも読みやすくて、大変手軽でいいのだが、私は電子端末の操作に慣れているので手軽さはそれほど重要ではない。
それより iPad mini の汎用性は、電子ブックリーダーとしてのみならず、多様な使い道があるのでこれ1台を持っていればかなりのことができる、という便利さがある。

Kindleストアを見てみると、意外に多くの電子ブックコンテンツが揃っている。
日本の出版社も遅ればせながら、とくに新刊本については電子本も同時に出すようになってきていて、読みたいものがけっこうあるのでびっくりした。
ビジネス関係はかなり充実している。
文芸もけっこうあるが、まあこれは紙の本でゆっくり読みたいような気もする。


それよりおもしろかったのが、インディーズ出版のものだ。
これはまだまだ少ないので、私もいまのうちにここに参入して暴れたいと思ってるいるのだが、内容と価格設定が既成の出版社とは全然違っていておもしろい。

たとえば『Kindle自費出版ガイド 米アマゾンの先例から学ぶ電子書籍の作り方』という電子本は100円で売られていて、実に手軽に買いやすい。
実際に買ってみたが、中身は20ページもないくらいの軽い内容だ。
版はグーグル・ドキュメントで作ったらしく、安直だが、それなりに読みやすい。

こういうのを見ていると、私がたとえ電子であろうと「本/書籍」を作ろうと思ってイメージするコンテンツは、すでにマーケットが求めているものとはずれているのかもしれない、と思う。
「本」というと、しっかりした情報、知見、オリジナリティのあるストーリーが、それなりに文章トレーニングを積んだ書き手によって書かれたもの、というイメージを持ってしまっているが、実はそんなものはだれも求めていないのかもしれない。
安くて、手軽に読めて、若干の情報性や楽しみがあればいいのかもしれない。

私もKindleストアに自著をこれから多く展開していこうと思っているが、その方法についてはちょっと検証してみたい。