実家には薪ストーブがあるので、この三が日は私は基本的にずっとストーブの番でした。
薪ストーブはとても暖かいんですが、火の面倒をこまめに見てやらなければなりません。薪を絶やすと火は消えてしまいます。また、朝方に火を入れるのもコツがいります。スイッチオンですぐ暖かくなるエアコンや石油ストーブと違って、暖かくなるまでに時間がかかります。
とにかく面倒なのです。面倒を楽しいと思えなければやっていられません。
薪の調達も大変です。地元の林業組合やら薪業者と信頼関係を作っておいて、安定的に供給してもらう必要があります。最近は薪ストーブブームで、新築でも薪ストーブを設置する家が多いですから、薪を確保するのに皆さん苦労されているようです。
しかし、実際には薪はいくらでもあるのです。幸いなことに、日本の森林は切ってもいくらでも生えてきます。丸裸にしても、十年、二十年たてばまた立派な森になります。もっともそのためには人の手をたえず入れる必要がありますが。
その人の手に対しての対価が、経済優先のために見合わなくなり、外材を入れるようになりました。面倒を見る人がいなくなり、森林は荒れる一方です。
ウランや化石燃料を消費しない薪ストーブはとてもすぐれたエネルギー源ですが、そのためには人が労力をいとわない社会が必要なのです。私はともかく、毎日の玄関掃除から始めましょう。面倒なことは楽しいのです。