2013年4月2日火曜日

八王子の高校演劇部に出張指導(?)

八王子の高校まで演劇部の指導に行ってきた。
いや、「指導」というより、身体とことばをつなげたり聴覚や感受性を立ちあげるためのエチュードをいっしょにやったり、現代朗読のデモンストレーションを(同行の野々宮と)ちょっとやったり、稽古中の劇にすこしだけアドバイスしたり、といったことをやってきた。

朝からつめたい雨で、西八王子にある高校には東松原から明大前(井の頭線)、明大前から高尾(京王線)、高尾からひと駅もどって西八王子(中央線)という経路で、ちょっとした旅行だった。

3部制のまだあたらしい高校で、演劇部などの部活動は部員がなかなかそろわなくて大変そうだった。
今日も午前中は4人、午後は5人の部員のみ。

午前中は「基礎練」ということで、音読エチュードや現代朗読のパフォーマンスを披露した。
音楽室だったのでピアノが使えて助かった。
この世代は私も身におぼえがあることだが、大人にたいして無意味な壁を作っていたり、世界のすべてをすでに知っているかのように思いこんでいる狭小な感受性を持っている生徒が多い。
しかし、今日の生徒たちは私の話を食いつくように聴いてくれて、大変うれしかった。
エチュードもまじめに付き合ってくれた。

午後は彼らが近く新入生相手にやる劇の稽古を見せてもらった。
部員がすくないなりに、自分たちで書いたシナリオを自分たちなりに懸命に稽古している姿を見るのは、私にとっても気づきが多い時間だった。
私もほんのすこしだけアドバイスしたが、ほとんど不要なものだったろう。
多くのことを感じ、たくさんのことをかんがえることができた一日になった。
演劇部のみなさんには感謝。
自分の殻をすこしでも大きく開いて、表現の楽しさを実感できるといいな、と思いながら、高校をあとにした。