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最近「新型うつ病」という言葉を聞くことが多いのではないだろうか。
テレビや新聞などマスコミでもいろいろと取りあげられ、とくに新入社員や学生など若い人の病気として社会問題化しているが、その症状や治療法についてはあいまいな情報しかない。
精神科医の知見や対処法もまちまちで、混乱しているといっていい。
なかには「気分うつ」とレッテル張りをして、ろくに対処しようとしない職場があったりして、その犠牲になって仕事をするやめざるをえない者が増えている。
新型うつ病についての専門家の所見として、比較的まともに思える記事がダイヤモンド・オンラインに出ていた。
「若手社員の「新型うつ」は単なるうつ病ではない! パニック障害の権威が職場の偏見と治療の誤解に警鐘――貝谷久宣・医療法人和楽会理事長に聞く」がそれだ。
このなかで「自分のプライドを傷つけられる」ことによるPTSDに似た症状が起こることが述べられているが、音読療法ではこの「自分のプライド」の部分を「自分が大切にしていること=ニーズ」と読みかえることができる。
プライドというとイメージが限定的になるが、自分がなにを大切にしていて、その価値観を損なわれたり満たされたりした結果、さまざまな感情が生まれる、という考え方をする。
そこで、自分のなかに起こってくるさまざまな感情を丁寧に扱い、その感情が指し示す「自分が大切にしていること=ニーズ」の面倒をしっかりと見ることで、抑うつ状態に陥らないようにし、さらには実際の行動に踏み出しやすくする。
これを「共感的コミュニケーション」という手法でおこなう。
共感的コミュニケーションは「認知行動療法」そのものといっていいプロセスで、なにより自分ひとりでもやれるし、だれかの手助けがあればさらに効果的だ。
音読療法でこの方法を身につけた人は、うつ病におちいりにくくなるだろうし、「うつっぽい」感じることがある人には、その気分からの改善や脱却を期待できる。
自分がなんとなく「うつうつとして気がのらない」と感じるような人の音読療法を受けてみてほしいのだが、ボイスセラピストとしてその方法を自分で身につけることで、自身のうつ対策にもなれば、だれかを手助けすることにも役立てられるはずだ。
音読療法協会では随時ボイスセラピスト講座を開催しているので、まずは気軽に問い合わせてみてほしい。
次のボイスセラピスト講座は銀座教室であさって9月12日から開催される。