2011年11月20日日曜日

いい人であろうとすることの代償は高い

NVC合宿の一日めが終わりました。お昼すぎから始まって、夜までみっちりとトレーナーのホルヘ・ルビオとの学びの時間。時間がゆっくりと、しかし濃密に流れていきます。
 一日めの学びで私にとってもっとも印象的だったのは、「他人に対していい人であろうとすることの代償は高くつく」という言葉でした。私にも心当たりが大いにありますが、なにか人から頼まれごとをする、あるいは悲しんでいる人や困っている人を見たとき、自分のニーズを棚にあげて「いい人」になろうとする習癖があります。それはおそらく、自分を他人の尺度のなかで「よい評価」を得ようとする習慣的な行動でしょう。
 私たちはだれかの期待に応えようとする習性を身につけて成長してきたのです。それは親であり、教師であったかもしれません。
 その期待に応えようとする行為が、自分のニーズにつながっていないとき、私たちはいずれ代償を払うことになります。それは相手についてもおなじことです。ある行動が自分のニーズにつながっていないとき、「ノー」といえる勇気を持つこと。結果的にそれが自分と相手の尊重になるということ。
 ほかにも「木と風のエチュード」という、とても温かで創造的な、そして言葉を使わないコミュニケーションのエチュードがあって、とても楽しかったので、これは現代朗読のエチュードとしてもお借りしようと思いました。