雪かきのために実家に帰省して、筋肉痛を抱えて今日東京に戻るところだ。
私の実家は山間部にあって、全国でも有数の豪雪地帯だ。今年も3メートルくらいの積雪があった。屋根雪を降ろさないとマジで(近代建築の)家がつぶれるし、降ろした雪はすぐに片付けないと車が出せない。車がないと買物もできない田舎である。
なんでそんなところに人が住むのか、というのはよく投げかけられる質問だ。答えは先祖代々住んでいたから。
もちろん逃げ出した人もいる。雪が嫌で出た人もいるかもしれないが、たいていは仕事がなくて都会に出る。とくに若い人は学校を卒業しても地元にろくな仕事がないので、都会に行く。どんどん過疎化が進む。
居残っている人は、仕事がまだあったり(公務員とかね)、農地を持っていたりする人だ。
昔は雪なんか降っても全然困らなかった。みんな百姓だから、冬の間は家にこもって、手作業をしていた。今みたいにいろいろなものを買ったり食べたりもしなかったから、雪に降りこめられても平気だった。そもそも買物に行かない。車もない。電気もない。暖房は囲炉裏ひとつ。
雪が降って困るのは現代生活者だからだ。
とくに労働力のない年寄りだけの世帯は困るわなあ。