この4月末から5月にかけて来日が予定されていたベトナム出身の禅僧であり、平和活動家のティク・ナット・ハン師が、来られないことになった。
残念である。
以下、来日支援グループのメーリングリストに回ってきた情報を紹介しておく。
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ティクナットハン師ご自身は、放射能の問題、計画停電等のインフラの問題を全く意に反さず、苦境にある日本の我々に対し、来日計画を変えずに、あくまでもご自身が培ってこられた「気づきの練修」を伝えることで、私達を直接励まし、少しでもサポートしたい旨を強くお申し出下さっておりました。このお気持ちには、事務局員一同、心より感謝申し上げている次第です。
まず、皆様には昨日のお知らせ内容に、このことを申し添えたいと存じます。
中止に関しての決定は、あくまで我々事務局サイドの事情によるものです。
我々ツアー事務局は、複数名による担当パート分けをベースとしたグループで、来日ツアーを企画・運営してまいりました。
震災後、グループとして物理的・メンタル的なダメージを負い、参加者の皆様および、講演者ご一行に対するあらゆるケースを想定した安全性の確保、的確なツアー運営に支障をきたす状況が生じ、プラムビレッジ側と再三の協議の結果、当方からの申し出により、やむなく中止と相成った次第です。
今回の中止決定にあたり、ご迷惑をおかけした皆様には心よりお詫び致します。
それと共に、やむなく中止とせざるを得なかった、震災後の諸事情をお汲み取り下さり、この決定にご理解を賜りたく、お願い申し上げます。
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ティク・ナット・ハン師は著作も多く、私もその多くを愛読している。
現代朗読協会の朗読ゼミや朗読講座、ワークショップなどのはじめに必ずおこなっている「気づき報告」は、ティク・ナット・ハン師の著書からヒントを得て始めたものだ。
また、朗読表現における「マインドフルネス」の重要性などについても、師から学ぶところが多かった。
今回の来日中止は残念だが、だからといって師から学べなくなったわけではない。