先日「「ちょい瞑想」のススメ」のという記事を書いたが(こちら)、瞑想がいいとはよく聞くけれど実際にどのようにいいのか、ということになると、はっきりしたことをいえない人が多い。
私はこのように書いた。
「瞑想の目的は大脳皮質、とくに前頭葉の言語思考を手放すことによって、身体と連動した超並列スーパーコンピューター以上の性能を持つ人の脳のポテンシャルを引きだすことだ」
ちょっとわかりにくい。
そこで、もうすこしわかりやすく解説しておく。
このところfMRI(機能核磁気共鳴装置/functional magnetic resonance imaging)などを使って脳の各部位の活動を詳細に調べられるようになり、脳科学が飛躍的に進展している。
瞑想中の脳の働きについても、かなり具体的なことがわかりはじめている。
瞑想中の脳はどのようになっているかを、ざっとまとめてみると、
・脳が情報処理をおこなうときに出るベータ波が減少する。
・とくに言語思考、情報処理、感情、自意識などをつかさどる前頭葉の働きが弱まる。
・体外からの知覚情報を処理する頭頂葉の働きがゆるやかになる。
・網様体の働きが弱まり、心身がリラックスする。
ほかにもいろいろあるが、このように脳の状態が変化することで、以下のような効果があらわれるというデータが発表されている。
・集中力の向上
・創造性の向上
・記憶力の向上
・不安の減少
・ストレスの軽減
・認知症の予防
よいことずくめなのである。
世の中にはいろいろな瞑想法があるが、私がおすすめするのは呼吸法からはいる「ちょい瞑想」だ。
いつでもどこでもできるし、そこから音読療法の呼吸法まで展開すればより高い効果がのぞめるだろう。