8人の小中学生と、その保護者、そして見学者が参加して、広い羽根木の家の座敷もにぎやかになった。
音読こくご塾は小学生から高校生まで、さまざまな年齢・学年の子どもたちがひとつところに集って、それぞれのニーズに応じて自主的な学びが発動する場をめざしていて、そこでは完全に安心して自分を表現できることを確保する。
学校や家庭の学びの場面で、子どもたちは「こうしなさい」「ああしてはいけない」といったことを教師や大人からいわれつづけ、のびやかな学びと成長の芽を摘まれているのではないかということに心を痛めている。
せめて音読こくご塾では子どもたちのニーズを最大限尊重し、共感することによってのびのびと学べるようにできれば、と思っている。
そして、「音読」であり「こくご」である。
声に出して文章を読むこと、そして文章を書いて自分を表現することを楽しんでもらう。
音読は理解の能力をたかめ、また本を読むことに抵抗をおぼえなくなるので本好きの子どもが育つことが知られている。
学校教育でも音読は推奨されているのだが、いかんせんそれは「評価システム」に組み入れられてしまっているので、結果的に音読嫌いの子どもを大量生産してしまっているのが現状だ。
しかし、学びにかける音読の効用は大きいので、子どもたちには音読することの楽しさ、そのことによっていきいきする自分自身の身体性について知ってもらいたいのだ。
また現代はネットが進展し、今後もさらに進展しつづけることだろう。
そんななか、自分を表現し人に伝える手段として、テキスト表現はいま以上に欠かせないものになっていくだろう。
しかし、文章を書くことが苦手な人がいかに多いことか。
これもまた評価システムを用いている学校教育に原因があることはまちがいない。
文章で自分を表現し、人に伝えることの喜びや楽しさを、子どもたちには知ってもらいたいと思っている。
長々と書いてしまったが、そんなコンセプトのもと、まずは無料体験会を開催したのだった。
お互いに知らない同士だったり、まだ羽根木の家になじんでいなかったりと、まだまだ遠慮がちで元気な声も出にくかったかもしれないが、慣れてもらい、ここが完全に安心して自分を表現し、ニーズを満たすことができる場であることを知ってもらったら、そこから自発的な学びの姿勢が生まれてくるはずだ。
それを私は早く見たいと思っている。
体験会の終わりごろにはすこし慣れた子どもたちがのびのびと遊んだり、あちこち探検したり、という姿が見られた。
お母さんたちとも話をさせてもらった。
みなさんが持っているいまの教育にたいする危機感や、自分の子どもを守りたい、のびのびと育ってもらいたいという熱意を受けとることができた。
8月からスタートする予定だが、8月は夏休みなので、まずは3日間の特別コースを開催することになっている。
8月11日から3日間の午前中に、音読こくご塾夏休み特別クラスを開催するので、興味がある方は気軽にお問い合わせください。
※お問い合わせ、申し込みは音読療法協会受付フォーム(メッセージ欄に「音読こくご塾」とお書きください)もしくは電話「090-9962-0848」に伝言を残してください(折り返しご連絡します)。