今朝は音読療法の体系内にはないけれど、ボイスセラピストのメンタルによい影響をもたらすマインドフルネスの実践としての「歩く瞑想」の練習会を、講座の前におこなった。
とにかく、ごちゃごちゃ、もやもやした思考――とくに言語思考を手放し、ただいまこの瞬間の自分のありようを感じ、自分と自分を取り巻く世界に気づきつづけるための瞑想。
瞑想は思考を手放すために自分自身の生命の活動(とくに呼吸)に注意を向けるが、歩く瞑想は歩行という運動に目を向けることで、より簡明に思考を手放す練習ができる。
もちろんこれも練習が必要で、すぐに思考を手放して良質な瞑想にはいっていける人はすくない。
歩く瞑想のあとは、みんなで参宮橋駅前のパン屋まで歩いて、それぞれおいしいパンを買ってきて、センター棟の外のベンチで朝食。
心配されたデング熱を媒介する蚊だが、対策が万全だったおかげか、外でのんびりしていてもまったく刺されるようなことはなかった。
昨日とおなじセンター棟4階の部屋に移動し、音読療法のレクチャー。
昨日の復習、そして共感的コミュニケーション。
ボイスセラピストの重要スキルを練習するための方法=プロセスを伝える。
これはなかなか一発で身につくものではない。
繰り返しの練習が必要だし、日々の練習のなかで理解と共感のクオリティを深めていくことができる。
そのことによってボイスセラピストの質も変わる。
昼はやはり参宮橋まで行って、サンドイッチとコーヒーを買い、センター棟前のベンチでいただく。
午前中に共感的コミュニケーションのワークをやったせいか、ゆったりとした時間が流れ、お互いに共感的なありようで安心できたまま、午後のレクチャーに進んでいけた。
午後は音読エチュードのいろいろを紹介し、体験してもらった。
最後は「表現セラピー」としての音読エチュードをいきいきとやっていて、それぞれ楽しんでくれたようだった。
自分のニーズにつながり、自分自身をのびのびと表現すること。
そのことで人はいやされ、活気づき、生命力をすみずみまで発揮することができる。
これが音読療法のもたらすものである。
明日は合宿の最終日。
どんなことが起こるか、楽しみにしている。