東京には現代朗読があるからいいとして(笑)、私がいろいろ見聞きした結果、地方の朗読文化状況には問題がある、と感じている。
これまで私は講師や公演、ボランティアなどでいろいろな地域に出かけていった。
また、現代朗読協会にもさまざまな地方から講座を受けに来る人がいる。
北は北海道から南は九州まで(沖縄はまだいないけど)、行ったり来てもらったりしている。
地方都市にも朗読教室はあるけれど、基本的に人口が少ないせいで、ひとつの街に教室は多くはない。
カルチャーセンターや個人主催の教室が中心になっているが、教室が少ないということは講師も少ないということになる。
講師はたいてい、自分の方法で教えるため、その街の朗読はその講師の方法でしか学べない、ということになる。
小さな街だと朗読教室がひとつしかなく、講師もひとりということが実際にある。
そうなると、その街の朗読文化はその講師ひとりが握っていることになる(いいかたは悪いが)。
もしその講師のやり方や考え方に共感できないとしても、ほかに習いに行く場所がないので、朗読を「無理につづけるか、やめるか」という選択しかないことになってしまう。
これは大変不幸なことだ。
そういう地方の方々にも、従来の朗読とはまったく違う、自由で楽しい現代朗読を知ってもらいたいと思っている。
以下、こんな方法がある、という提案。
(1) まずは現代朗読を体験してみる
理想的には一度直接東京までおいでいただいて、体験講座なりゼミ見学なり、実際に受けてみられるのがいい。
それが難しいという方は、Google+のHangoutというシステムを使って、ネットで講座に参加してもらうか、個人セッションを受けていただく。
これはビデオチャットという方法で、直接会うことには及ばないが、いながらにして現代朗読に触れることができる。
(2) 講師を呼ぶ
何人か有志をつのって、私をその街へ呼んでいただく。
交通費が出ればよろこんで行きます。
遠方で宿泊が必要な場合は、宿泊費もお願いするけれど、安いビジネスホテルで充分です。
私がそちらに行っておこなうのは、現代朗読を体験してもらうワークショップである。
(3) 活動を継続する
最初のワークショップで現代朗読について知ることができたら、あとは自分たちで継続的に集まって活動していける。
現代朗読はエチュードを練習していくことで身につけることができるので、エチュード本を参考にしながら何人かで継続的に練習し、またときには自分たちでライブを実施してみるのもいいだろう。
(4) 継続的にHangoutでゼミに参加する
全員でなくてもキーパーソンがひとり、代表してHangoutでゼミに参加することで、自分たちがやっていることをこちらにフィードバックしたり、次にやることにヒントを得たり、アドバイスをもらったりできる。
(5) たまにまた講師を呼ぶ
継続的な活動の場へ喜んでうかがいたい。
またワークショップをやったり、ライブをやったりするのもいいですね。
実はすでにこのような経緯で活動を始めてくれている人がいる。
徳島のたるとさんがそうで、彼女が中心になってエチュードをやったり、ライブ活動をつづけていこうとしてくれている。
全面的に応援している。
興味を持った方は気楽にコンタクトください。