2011年5月5日木曜日

なぜアイ文庫は無料でハイクオリティのオーディオブックを配信するのか

アイ文庫の無料オーディオブック連続配信が、ひさしぶりにスタートした。
今回の作品は夏目漱石の長編小説『彼岸過迄』だ。朗読は窪田涼子。
前回はやはり漱石の『こころ』で、朗読は岩崎さとこだった。
いずれも全10時間以上の労作だ。
労作というのは、朗読者にとっても、制作者であるアイ文庫にとっても、という意味だ。

これだけの労作をなぜ無料で配信するのか。
多くの人にアイ文庫オーディオブックのことを知ってもらいたい、ということもあるが、それ以上に、そもそもオーディオブックの魅力を知ってもらいたい、ということがある。
以前にも書いたが、日本におけるオーディオブックのマーケットはさまざまな理由で正常な発育を遂げていない。
しかし、オーディオブックには魅力がある。きちんと作られ、高いクオリティを確保したコンテンツを聴いた人には、皆、その魅力を実感してもらうことができる。
アイ文庫はオーディオブック・マーケットの健全な成長を心から願っている。それがアイ文庫という弱小企業の存続にも直結しているからである。

今回の『彼岸過迄』の配信でも、少しでも多くの人にオーディオブックの魅力を感じてもらいたいと思っている。
配信にあたって、窪田涼子にインタビューした映像を公開している。こちら

オーディオブック『彼岸過迄』の無料配信は、今日からスタートしています。
聴取するには、アイ文庫のツイッターID「@iBunko」をフォローしてください。

また、アイ文庫はオーディオブックの読み手の育成にも力を入れている。
次世代オーディオブック・リーダー養成講座は、次回で第10期生となる。
詳細はこちら