2011年5月9日月曜日

群読の楽しみ、群読のススメ

新刊『音読・群読エチュード』から抜粋して紹介します。

 音読や朗読というと、ひとりでおこなう活動のように思われがちですが、多人数でおこなうのも楽しいものです。
 多人数で読むことを「群読」といいますが、これにもさまざまな形があります。
 おなじ文章を声を合わせて同時に読む群読。「コロス」といったりもします。
 ひとつの作品をいくつかのパートに切りわけ、読む場所をそれぞれに割り振って読む群読。
 演劇のようにセリフが主体となり、ナレーションもふくめて役を割り振って読む群読。これは「朗読劇」などと呼ばれることもあります。
 読み手が椅子に座ったままおこなう形もあれば、原稿を手に持って立ったり動き回ったりしながらおこなう形もあります。
 現代朗読協会では形にとらわれず、さまざまに工夫をこらしておこなっています。
 学校の演劇部に指導に行くこともあります。私も経験がありますが、ひとつの演劇作品をみんなで力をあわせて作るというのは、とても楽しいものです。が、現実には楽しいばかりではすまないこともたくさんあります。舞台装置や衣装を準備しなければなりません。演技指導も必要です。照明や音響の知識も必要になってきます。経験の浅い子どもたちにとって、ひとつの舞台を作るというのは大変なことです。
 が、群読作品なら演劇作品ほどの労力は必要ありません。装置や衣装にかかる時間をへらし、稽古にあてることができます。照明や音響もおおがかりなものは必要ありません。演技指導も不必要です。
(特別付録より)

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