2011年5月14日土曜日

福島県でお子さんをお持ちの方々へ:避難という決断とその支援について

早尾貴紀さん(東京大学研究員)という方のメッセージを、一部抜粋して紹介します。
全文はこちらでお読みください。

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 お子さんを保育園や小中学校に子どもを行かせていいのか、不安に思われていることと思います。
 
 私は、福島県の生まれ育ち、宮城県在住で、7歳の子どもがいます。
 最初に書いておきますが、私自身、その子どもを関西へ避難させています。3月中は私がいっしょに、4月からは里親さんに預けるかたちで関西で小学校にも通わせています。とけ込めるか心配もありましたが、楽しくやっている様子で、ホッとしていますが、たまたまそうなっただけで、被曝を避けるためなら、一ヶ月や二ヶ月、学校に通わなくてもいいだろうという気持ちでいました。
 
 文科省が学校活動に関する放射線量の基準を示しましたが、みなさんがどこかで気づかれているとおり、これは子どもの健康を守るための数字ではなく、避難させないための数字です。避難にともなう費用や賠償を避けるという、国の都合を優先させました。
 文科省は、子どもを守ってはくれません。もちろんそのことについて、文科省を追及する必要はありますが、そのあいだも被曝は進んでいきます。指示を待つのではなく、自主避難することを勧めます。
 
 避難がとても難しい決断であることは、私も重々承知しています。どこへ行くのか、いつまで離れるのか、費用はいくらかかるのか、自分の子どもだけが先に避難していいのか、家族が離れるのではないか、などなど。
 しかし、福島県が測定している各学校の放射線量は、通常の安全基準をはるかに越えています。
 放射線を扱う研究所などで、管理区域として従事者以外立ち入り禁止とされるのは、年換算で5.2ミリシーベルト、時間当たり0.6マイクロシーベルトです。この放射線管理区域には、専門の知識を持った大人でも必要最小限の時間しか入ってはならず、18歳未満は完全に立ち入り禁止なのです。
 文科省は、そうした一般的な基準を無視して、時間3.8マイクロシーベルト(年換算33ミリシーベルトになりますが、屋内活動の分として6割に見積もって年20ミリシーベルト)を基準として示してきました。これは小さな子どもに対して許される許容量ではありません。放射線管理区域をはるかに越えて、大人でさえも十分に危険な水準であり、これは通常の原発労働者の被曝上限と同じなのです。実際この程度で白血病を発症し、厚労省から労災認定を受けている人もいるのです。
 その他、内部被曝のことが考慮されていないことなど、さまざまな問題もありますが、ここでは長くは書きません。
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(抜粋、ここまで)

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