2011年10月23日日曜日

家事を楽しくこなす、それ自体を目的とする

 家事の話のつづきです。
 私たちが思いこんでいるように、あるいは社会全体でそう思われているように、家事は本当に面倒なことなのでしょうか。本当はこんなに楽しいことはないのではないでしょうか。
 例えば私たちは毎日食事をします。それは生命を維持するためであると同時に、楽しみでもあります。またときにはだれかとコミュニケーションを取りながら楽しくすごす時間でもあります。
 家事もおなじことではないでしょうか。
 もしいやいや食事をしなければならないとしたら、人生はどれだけ貧しいものになるでしょうか。おなじように、いやいや家事をしていることでどれだけ人生をつまらなくしているのか。
 喜んで楽しく家事をすることで、その時間を「生きて」すごすことができます。その時間も限られた人生の一部なのです。台所を片付け、洗濯物をたたみ、部屋を掃除することで、快適にすごせるようになった家事後の時間もまた、人生の一部です。わずかな時間をおしんで仕事に打ちこむことより、快適な時間を作るために喜んで家事をこなしたほうが、仕事をはじめとするほかの時間も快適になります。
 一緒に暮らしている人がいれば、その快適さに気づいたり、感謝の気持ちを持ってくれるかもしれません。が、感謝されることが目的ではありません。それはあくまでたまたまもたらされた結果であって、家事を楽しみをもってやる、というところ「のみ」が大事なのです。