2011年10月9日日曜日

朗読と音楽の融合とリズム論

 先日、明治大学の情報コミュニケーション学科の学生さん相手に、「朗読と音楽の融合・リズム」についての臨時講義をしてきました。
 朗読というと、世間一般にはとても固定化された狭小なイメージでとらえられていますが、まだそれほど世間ずれしていない学生たちにはすんなりと「現代朗読」の考えを受け入れてもらえたように思います。
 すなわち、朗読とは、「文章の内容を相手に伝えること」だけが目的ではなく、本質的には「文章を読むことで朗読者自身を相手に伝える」ための身体表現である、ということです。音楽に例えるとすぐに理解してもらえますし、さらにいえば朗読をダンスと結びつけることもできます。文章を読むというのは、身体運動であることが少し考えれば、そして少しやってみればすぐにわかるからです。
 その上で、学生たちとは朗読のリズムについてさまざまに実験しながら検証することができました。私がこれまで無意識に感じたりやっていたことを、言語化することを試みたのです。
 大変おもしろい成果がありました。これについては私もいずれ書くことがあるでしょうし、ひょっとしたら明治大学の学生がおもしろい論文を書いてくれるかもしれません。そうなるといいなあ、などと考えています。