参加者は少なかったのだが、その分、とても密度の濃い講習となった。
初めて韓氏意拳を体験する方もいれば、もう六年もやっている方もいるし、私や野々宮のように二年目という、なんとなく中途半端な経験年数の者もいるという状況。
私がやっている共感カフェでは、まったくの初心者も来れば、何年もやっている人も来る。
そういうとき、どのように進めればいいのか迷うことがあるが、韓氏意拳の場合は初心者も熟練者もおこなうことの基盤となる部分はいつも同じだ。
運動が自分の身体の自然な順応から生じているのか、あるいはそうではない外部の対象との関係性や「我」「我想」から生じているのかを、深く注目していく。
その過程でしばしばいわれるのが、「身体の声を聞く」ということだ。
身体はさまざまなシグナルを出して我々にいろいろなことを教えてくれているのだが、それはごくかすかなものだし、我々はそれを「流し」「無視する」ことばかりをやっている。
なにかをおこなうときに、身体が発しているわずかなシグナルをキャッチし、そこに深く注目していくことで、われわれにもともと備わっている莫大な潜在能力を発揮できるようにする、というのが韓氏意拳のめざすところでもある。
ここ一か月ばかり、右足首の腓骨骨折のために思うように稽古ができなかったのだが、今日はひさしぶりにギプスをはずし、通常モードで稽古に参加できた。
とはいえ、一か月でついてしまった右足をかばう癖が明らかにあって、そこを先生には鋭く見抜かれた。
指摘されればたしかにそうなのだった。
形体訓練と站椿のいくつかは、ちゃんとできなかった。
だからといって悪いわけではなく、怪我をしていることで自分の身体がどのように働きを変えているかを知るよいチャンスでもあり、ここしばらくはそのことに注目しながら自主稽古してみたい。
初参加の方も「むちゃくちゃおもしろかった」とおっしゃっていた。
羽根木の家での韓氏意拳の講習会は、一週間後の会員のための初級講習会があります。
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