2013年10月25日金曜日

音楽塾、そしてその次

あさって10月27日(日)夜はひさしぶりの音楽塾を開催する。
当初はなにげなく、私が独自の経験でつちかってきた音楽の知識を、音楽のことをよく知らない人にもわかりやすくシェアしよう、という動機でスタートしたのだった。
何度かやっているうちに、私自身も音楽の本質に触れ、また現代社会における音楽という表現ジャンルの位置づけやその教育方法について深くかんがえるようになっていった。

しばらく中断したが、その間もかんがえつづけ、また自身も音楽活動をつづけていくなかで、音楽とはなにか、自分の音とはなにか、といったことを探りつづけていた。
このところ、ぼんやりではあるが見えはじめてきたことがある。
それは、人が音楽を楽しめるようになるその道すじについて、現代社会は決定的に道を踏みはずし、踏みはずしたままあらぬ方向へと進んでしまうことを止められずにいるのではないか、ということだ。
人が音楽を楽しめるようになるには、たぶんまったくちがう道すじがある。
それを参加者といっしょに探ってみたいと思っている。
それが、あさってから再開する音楽塾でやってみたいことだ。

それにはまず、音楽という表現形式の本質を理解してもらう必要がある。
教科書的な理論や、西洋音楽の歴史的理解ではなく、もっと本質的なことだ。
たとえば、リズムとはなにか、メロディとはなにか、人はなぜ音楽するのか、といったことだ。
大胆に、かつ鋭く切りこんでみたい。
それをできるのは、音大も出ていなければ、アカデミズムの世界にもいない、また既成の商業音楽の枠組みにからめとられてもいない、いまの私が最適なのではないか。

音楽塾のその先に、まったくあたらしい音楽教育の方法はないものか、それを探しあてたいという思いがある。
つまり、だれもが即興演奏をオリジナリティを尊重した形で楽しめる、音楽会話ができるように演奏者を育てる方法だ。
これについてもまだぼんやりとではあるが、ある程度道筋が見えていて、やってみたいことがある。

たとえば、まったく楽器に触ったこともない者が、あるいはがちがちの音楽教育を受けて楽譜がなければ指一本動かせないような者が、自由に自分の音を奏で、それで他者と音楽会話を楽しめるようになるに至るワークショップ形式のレッスンだ。
定員を決める必要があるが、何人かがつどって何度かレッスンを重ねるにつれ、音楽会話の深度が増し、音楽表現の喜びを実感していけるようなワークショップ。
こういうものを音楽塾の延長線上に開催できないかともくろんでいる。

もしこういうワークショップが開催されるとしたら、興味がある人はいますか?
何人かいるようなら、日程を調整して開催してみたいと思っている。