2013年3月30日、土曜日。
このところ暖かくなったり寒くなったりめまぐるしく気候が変化していたが、今日は寒い日の番だったらしい。
前回の「玉響のとき Vol.4」は1月20日にやったのでもちろん寒かったのだが、「次のVol.5はきっと暖かいね」といっていたのに、ちょっとあてはずれ。
午前中、現代朗読のライブワークショップがそれが13時まであったので、14時からの「玉響」のための準備がちょっとあわただしかった。
つまりそれは演奏と音響機材の準備。
「玉響のとき」はフットセラピストの徳久珠央さんと音楽家によるコラボ企画なのだが、今回は私のピアノとキーボードの即興演奏によるミュージック・メディテーションとのコラボで、ご一緒するのは3回めとなる。
キーボードはメインのヤマハのデジタルピアノを使うが、この楽器の音は使わない。
外付けのmidiキーボードとしてMacBookProにはいっているMainStageというソフトウェア音源を鳴らすために使う。
もう一台、KORGのシンセを使ったが、こちらは直接、ミキサーに出して音を鳴らす。
Pad系の音を中心にドローン的に音を鳴らすために、ペダルを踏みっぱなしにしている時間が長い。
14時すぎにスタート。
珠央さんのフットマッサージを参加者が交代で受けながら、私が連続演奏をする。
参加者の顔ぶれや、時間の経過、珠央さんの空気感、私自身の心身の変化、環境音などをすべて受け入れ、マインドフルに即興音をつむいでいく。
「いまここ」の音のほかに、今日はちょっとしたテーマがあって、春にちなんだ曲(唱歌など)を用意してそれをアレンジして演奏した。
曲を極端に時間軸のなかで分解した演奏だったので、なんていう曲かわからなかったかもしれないが、ときにはメロディラインをはっきり演奏したりもしたので、何曲かはわかったかもしれない。
フットマッサージを受ける人が交代すると、曲想も変化するのは、前回・前々回とおなじ進行だった。
途中で外で大工さんが塀を作るための金槌の音が「カンカンカンカン」と響いて聞こえてきて、それにリズムをあわせて遊んでみたりしてみた。
終わったら2時間近く、連続演奏していた。
前回・前々回もそうだったのだが、ずっとマインドフルで時間が濃密に流れ、まったく疲れは感じなかった。
玉響という空間を味わい、自分が奏でる音を楽しみ、一瞬一瞬を濃密に感じることができた幸福な時間だった。
次回「玉響」は5月か6月にまた開催される予定だ。
時の流れる速度が異なる異次元空間を楽しんでいただけると思いますよ。