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音読療法ではその正当性を重視している。
さまざまある民間療法や○○セラピーと称するもののなかには、その正当性を疑うものも多々あることは衆知の事実だろう。なかには金銭目当ての詐欺まがいのものもある。
音読療法においてその正当性を担保するために、以下の三つの要件を重視している。
(1) 客観性
(2) 論理性
(3) 実証性
「客観性」はその事象が主観的ではなく、客観的であること。たとえばある音読エチュードをおこなったとき、それがもたらす効果や変化についてだれかが主観的に思ったり感じたりするだけでなく、ほかの者がそれを観察して効果や変化について確認できるようなことをいう。
「論理性」はその事象について客観的に説明や証明が可能であり、それが論理的であってだれにでも理解できること。
「実証性」はできれば科学的・学術的に実証できることがのぞましいが、現時点において現代科学で必ずしも証明されていない事象でも、長い歴史や経験のなかで観察され現象面で確からしいことが確認されているものも、音読療法では取りいれることがある。たとえば瞑想や古武道、ヨガなどでつちかわれてきた呼吸法など。もっとも、呼吸法のもたらす効果については、最新の医学や検査装置の発展によって徐々に明らかになりつつある。
以上の要件を重視しながら、できるかぎり正当な体系を築いているのが音読療法である。