2014年3月31日、月曜日夜。
中野のジャズ・ダイニングバー〈Sweet Rain〉にて、今年1月に亡くなったジャズ・ピアニストの板倉克行さんの追悼ライブがおこなわれた。
演奏に参加したのは森順治さん、近藤直司さん、北沢直子さん、日野了介さん、今竹一友さん、須郷史人さん、朗読で野々宮卯妙、照井数男、山田みぞれ、そしてピアノの私。
お客さんもたくさんいらして、店はほぼ満員。
板倉克行さんに縁のある人ばかりで、板倉さんを偲びながら話をしたり、演奏したりといった、湿っぽくなりすぎることもないとってもよい会だったと思う。
これもお店の勅使河原さんの心遣いに負うところが大きく、感謝したい。
料理もおいしかったし、用意されたお酒も持ちこまれたお酒もおいしいものばかりだった。
板倉さんの遺影をピアノのところに飾り、ステージがスタート。
スタートする前にお店からワインが出され、みんなで献杯。
そのあと、全員でフリーセッションが始まった。
みなさん、板倉さんと共演した方ばかりだが、じつは私はピアニストなので、ピアニストの板倉さんと共演する機会は少なかった。
連弾を何回か、そしてピアニカを吹いて共演したことが何回か。
そしてこの夜は、ピアニストの板倉さんの席に私がすわってピアノを弾くということで、ちょっとしたプレッシャーがあったのだが、はじまってしまったらそんなことは関係ない。
セカンドステージでは森さんの発案で、店のステレオセットから板倉さんの演奏CDをながし、演奏者のそれぞれが板倉さんと「共演」するという形で演奏した。
私も板倉さんと「ピアノデュオ」をさせてもらった。
最後は近藤さんの発案で、板倉さんが好きでよく弾いていたスタンダードナンバーの「Everything Happens To Me」を全員で演奏した。
板倉さん追悼という特別な会がそうしたのか、あるいはメンバーのおかげか、私のコンディションのおかげだったのか、この夜は自分が思ってもいなかった地平に達し、完全にマインドフルでゾーンにはいった状態がながくつづく演奏ができて、最高に楽しく気持ちよかった。
あまりに気持ちよかったので、終わってからつい飲みすぎてしまった。
ほかの演奏者もお客さんたちもかなりよい気分で盛り上がっていた。