2020年7月28日火曜日

essay 20200727 耳を澄まして

ふと思いついて、ピアノの即興演奏収録の後に、別の音をかぶせてみたくなった。
ピアノの生収録と、実験的にいろいろな音源を作って試してみるのとは、同じマシン(MacBook Pro)を使っている。
生演奏の上に別の音源を生演奏でかぶせるのはそれほど難しいことではない。
ただし、そこにあるのはもともとは生演奏なので、楽譜もないし、リズムのガイドのようなものもない。
収録されたものに耳を澄まし、あたかもそこに一緒に演奏している人間がいるように感じながら音を合わせていく。

その逆をやることもある。

昨日はまずまず上手くいった。
自分対自分のセッションだ。
うまくいけばとても楽しい。




From editor


痛みに耐え続ける毎日がつづく。
ただただ生き延びるだけでせいいっぱい。
ピアノの前までたどりついても、何もできずただはぁはぁと息をして、ベッドに戻る。
それでもまだなんとか自力で動けるのが、なによりのお祝い。

昨日は訪問看護師さんに久々に洗髪してもらった。
風呂場に行けないので二階の洗面所で洗ってもらうため、お湯を用意し、水で薄めて温度調整しながら、蓋に穴をあけて簡易シャワーにしたペットボトルを使う。
体温調節がもとから苦手だったが、いまはわずかな温度差に敏感で、洗髪用のお湯も、たぶん40度を超えるくらいでもう「熱い」と声をあげ、38度ぐらいで「冷たい」と言う。
最近の東京は暑すぎることもないがそれでも蒸し暑さはあるのに、「寒い」といってフリースを着る。
汗もほとんどかかない。
そういえば、がんになってから体臭がとても薄くなった。
清浄になっていくのだろうか……