2010年2月21日日曜日

最高の人生の見つけ方

 これまた、不覚にも涙してしまった。作り手として未熟であり、お恥ずかしい限りだが、しかしいい映画なのである。
 ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンという二大ハリウッド俳優が、その持ち味を存分に生かして好演。設定や話の展開にはハリウッド特有のご都合主義と強引さが見え隠れするが、ふたりの演技に救われている。
 たまたま病室でいっしょになってしまった大富豪と自動車修理工のふたり。ともに余命6ヶ月と宣告される。ある成り行きで人生最後の旅行に出かけることになったふたりが、次第に心を通わせていく。
 私のように老境に差しかかろうという人間には、とても切ないところもある映画である。「死」という完全リセットの前にクリーンリセットをしたくなる気分のことを思わざるをえない映画で、それを結局は笑いとばしているようで、しかし決して軽んじた扱いをしていないところが好感を持てる。
 監督は「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー。俳優でもある。