いまは国立の自宅にもどって、ひと休みしている。
写真は上から順に、モンゴル平原から中国にかけての荒涼たる山なみ。
人の活動がまったく見られない赤茶けた不毛な大地、のように見える。
一転して北京郊外の新興住宅地区。
おそろしい人口密度が想像されて、人の営みのすさまじさを感じる。
立川駅に帰ってきて、ベルリン駅などとくらべてその人の多さに目がくらむ。
人の営みの……
今回の旅行では、体調に恵まれたことがもっともありがたかった。
思わぬ事態で走りまわらなければならないことも(何度か)あった。
異国の街を堪能するたびにたくさん歩きまわることも必要だった。
今回の旅では、1日で最高2万5千歩を歩いたこともある。
自分にこれほどの体力があるとは思ってのいなかったことだ。
最終移動日だった昨日は、ベルリンのホテルからバスでベルリン・テーゲル空港へ午前6時半に移動開始。
かなり時間に余裕をもっての移動だ。
ベルリン空港からはeasyJetという格安国内航空でフランクフルトへ。
余裕たっぷりに到着したので、空港内で時間をつぶす。
ここはまだ余裕があったのだ。
フランクフルト空港でエアチャイナにチェックイン。
出国手続きと保安検査。
だいぶ慣れてきて、検査を通るためのコツや、除外品を機内預け荷物に入れてしまうことなど、要領がよくなってきた。
なのでとくに問題はなく搭乗機に乗りこむ。
が、飛行機がいつまでたっても飛ばない。
機長からアナウンス。
管制の混雑で1時間半の遅れで飛ぶ予定、と。
ようやく飛んだ。
行きより帰りのほうがフライトは短い。
偏西風のおかげだ。
8時間強のフライトで北京にたどり着くも、出発が大幅に遅れたので、乗り継ぎ便にまず乗れない時間だった。
30分しか時間がないのに、入国審査、出国審査、保安検査が待っている。
しかも行きのときに経験ずみだが、北京空港の手続きはやたらと時間がかかる。
アウト、と思いきや、CA181に乗り継ぐ方はお急ぎくださいと、プラカードを持った係員が入国審査後のゲートで待っていた。
もちろん急ぐが、さらに待っているのは二重の出国審査、保安検査。
ジリジリするばかり。
ようやく保安検査が終わって、搭乗ゲートに急ごうとしたとき、カートが待っていて、乗せてもらった。
これで楽できると思ったら、運転手が日本円をちらちら見せながら、キャッシュ持ってるかと。
ようするに金を出せば連れて行ってやるということだ。
ばかいうな、金なんか持ってない、と突っぱねると、その場でおろされた。
健全といえば健全、中国らしいわな。
走る走る。
なんとか間に合った。
この便も1時間遅れで出発、羽田へ。
羽田到着。
今度は荷物がいつまでたっても来ない。
ついに来なかった。
どうやら北京で積み残されているらしい。
フランクフルトからの乗客ほとんどがそういう目にあってるとのこと。
最後の最後でこれかい!
あとで連絡があり、荷物は今夜無事に羽田に来るとのこと。
今夜には宅急便で国立に届くはずで、まあ荷物が無事にもどってくるのはよかった(中身がどうなっているかまだ油断できないが)。
今回の旅行の感想。
ひとことでいえば「気がすんだ」かな。
これからどこへでも気楽に行けるけれど、どこにも行かなくても一向にかまわない、という心境にいたって、いまはとても落ち着いている。
日常のさまざまな風景がすこし変化したようにも感じている。
旅の効果だろう。
さて、今日の午前は朗読ゼミ、夜は身体文章塾。
通常モードにさっくりとシフトしていく。