2012年12月31日月曜日

2012年、ありがとうございました

2012年最後の日は、もっぱら自作の電子書籍編集にたずさわっていた。おかげで背中がバリバリ。
2013年は現代朗読、音読療法、音楽、著作などにいっそう邁進《まいしん》したいと思っている。
と同時に、個人が情報発信したり、デジタルコンテンツや製作物の販売がその気になりさえすれば世界規模でおこなえるような環境が整ってきたこともあって、私もどんどんブツを出していくつもりだ。

たとえば『だれも教えてくれなかったジャズの聴き方』の電子書籍版をリリースする予定だ。
オーディオブックと合わせてご利用いただけたらうれしい。
また、好評開催中の音楽塾のビデオコンテンツもリリース予定。

出版社、レコード会社、中間取次といったものは旧世界の影へと後退し、ネットが個人の力に光をあてつつある。
もちろんそのためには、ひとりひとりが自分の表現を磨き、自分自身のクオリティをたかめる努力をおこたらない必要はあるだろう。

そのお手伝いも私はしたいと思っている。
経験を生かし、技術やスピリッツをおしみなく伝えていきたいという強いニーズがある。
そしてもちろん、ネットの向こうには生身の人間の世界がある。
ライブがある。


といったかんがえも、このブログで毎日書いたり、そのためにかんがえたりしてきた過程で実感してきたものだ。
このブログ「水の反映」も気がつけばいつしかアクセスしてくれる人が増え、いまは日に400から500ページビューがある。
月にして1万以上、1万5千にもなるページビューだ。
これだけの人が私の書いたものを読んでくれているというのは、本当にうれしく、ありがたいことだ。
みなさんに読んでもらえるからこそ、私は毎日かんがえ、書きつづけることができる。

2012年の最後に、これを読んでくれているまさにそこのあなたに感謝したい。
読んでくれてありがとう。

写真は雲の上の虹。
見えますか?

2012年大晦日におもう・その四

今年一年、どんなことがあったのか振り返ってみるシリーズ、その四。これがラスト。個人的なイベントとか、オーディオブックとか、電子書籍とか、音楽教育とか、いろいろ。

・畳の学校
原発のこと、コミュニケーションのこと、マインドフルネスのことなど、庭作りや農業のことなど、だれでも参加できる自由な学びの場を何回かおこなった。

・オーディオブックリーダー養成講座
もう何年もつづいているアイ文庫主催の講座は、今年も月に1回のペースで開催された。
2013年もつづく。

・RadioU
プライベートなPodcast番組を今年もいくつか作ったが、あまり頻繁ではなかった。
2013年はもう少したくさん作りたい。

・YouBunko
朗読関係のライブ映像をYouTubeで流している。
たくさんの映像を配信できた。
来年も積極的に発信していきたい。

・NVCワークショップ
共感的コミュニケーションのベースとなったNVCのワークショップは、今年はロクシー・マニングとキット・ミラーというふたりの公認トレーナーを迎えて開催された。
私はスタッフで参加、いずれも学びの多い時間だった。
2013年も5月に公認トレーナーを招聘している。

・世田谷トランジション茶沢会
活発に活動している団体だが、私も参加している。
げろきょや音読療法が土日に動くことが多いので、日程がなかなか合わなくて参加できるチャンスがあまりなかったが、主旨には共感するところが多いので、来年もできるだけ関わっていきたい。

・「音読日めくり」スケッチ展@音倉
ブログ「音読日めくり」に掲載したスケッチを、下北沢〈Com.Cafe 音倉〉のギャラリースペースに2度にわたって展示販売した。

・「木を植えた人」300回記念公演
榊原忠美が10年以上にわたって全国各地でおこなっている朗読会「木を植えた人」の300回記念公演にゲスト参加。
オリジナルテキスト「朗読者」も発表した。

・サヤ佳語り公演@足助交流館
10年近くサポートをつづけてきた語りの小林サヤ佳の語り公演に、音楽提供とピアノ演奏で参加した。


以下、コンテンツ関係。

・じゃぶじゃぶ紙芝居
お風呂でも読める親子向け紙芝居本に朗読音声と音楽をつけ、音声ペンで聴けるようにしたものが、アマゾンで発売になった。

・電子マガジン『HiYoMeKi』発行
テキスト表現ゼミ参加者の作品を厳選し、電子マガジンとして発刊した。
2013年も引き続き発刊する。

・水色文庫
著作使用権を開放している朗読テキストを集めたサイトに、今年も新作をいくつか発表した。
が、あまり多くは書けなかったので、来年はたくさん書きたい。

・電子書籍『ボイスセラピー・ハンドブック』
今年は電子書籍を何冊かリリースしたが、いずれも紙の本としても入手可。
この本はボイスセラピストたちに利用されている。

・アマゾンKindleストア進出『共感的コミュニケーション〔入門編〕』
この年末になって日本でもいよいよKDPサービスがスタートした。
アマゾンでも作家がみずから自分の電子書籍を直接販売できるようになった。
その第一弾としてこの本をリリースしてみた。
以後、続々と水城本をリリースする予定。

・即興演奏法と個人レッスン
即興演奏法についての体系化をすすめていたのだが、いくつかの進展があった。
2013年はさらにこれをすすめて、体系化を完成したい。
これまでの音楽教育とはまったく異なるアプローチのトレーニング法。

・音楽塾
音楽の本質に迫るための塾で、だれでも即興演奏を楽しめるようになるための方法を共有する目的。
大変好評を得て、2013年も続行決定。

2012年大晦日におもう・その三

今年一年、どんなことがあったのか振り返ってみるシリーズ、その三。現代朗読関係のイベント各種。

・現代朗読体験講座
いま表現の最先端を走っている現代朗読の真髄にちょっとだけ触れて体験できる3時間、今年も毎月おこなった。
しだいに参加者が増えてくるのがうれしかったけれど、2013年1月はまだ参加者なし。

・「朗読はライブだ!」ワークショップ
これも全6回、2か月で完結のシリーズだが、最終的に実際にライブを開催する。
夏におこなわれた回から、最終ライブは〈キッド・アイラック・アート・ホール〉でおこなう現代朗読公演に合流するスタイルになった。
2013年は3月スタートで、最終ライブは4月19日と20日。

・現代朗読基礎講座
全6回、2か月で完結のシリーズ、何度か開催した。
2013年も1月初頭から開催する。

・現代朗読ゼミ
週に4、5回のペースで開催している、現代朗読の表現活動の核ともいえる場。
ここで日々新鮮なことが生まれつづけている。

・テキスト表現ゼミ
月に3回、土曜日の夜開催している次世代作家養成のための虎の穴。
身体性と無意識領域にスポットをあてたあたらしいライティングメソッドにもとづいて、2013年もさらにつづいていく。
機関誌と個人選集を出していく予定。

・深川〈そら庵〉でのtaikanWorksとの合同ワークショップ
ボイスパフォーマー・徳久ウイリアムとフットセラピスト徳久珠央によるtaikanWorksに現代朗読ワークショップを合流させたユニークなワークショップをおこなった。

・墨田区の業平小学校と小梅小学校で朗読授業
墨田区の教育支援プログラムに登録しているため、小学校からの依頼に応じて朗読授業をおこなった。
身体と声を使って子どもたちとワークするのは楽しい体験。
2013年も積極的におこなっていきたい。

・げろきょ徳島ツアー
遠隔参加しているゼミ生のたるとさんが住んでいる徳島へ、ゼミ生何人かといっしょに飛び、ワークショップとミニライブをおこなった。
また行きたい。
地方でも機会があれば積極的に現代朗読のワークショップやライブをおこないたいと思っている。


音読療法協会関係のイベント。

・音読療法協会のボイスセラピスト講座
2級、1級の資格付与のためのボイスセラピスト講座を毎月のペースで開催した。
35名くらいのボイスセラピストが誕生し、それぞれ活動をはじめている。
2013年もつづいていく。

・銀座教室
銀座2丁めの〈西欧ギャラリー〉で銀座教室を開催した。
2級ボイスセラピスト講座、音読カフェ、ボイスセラピスト説明会など。

・音読日めくり
音読練習用に毎日一遍の文学作品の一部を紹介するとともに、音読療法のポイントについてひとこと書いた「音読日めくり」のブログを毎日更新。
現在もつづいている。
2013年2月12日に終了予定。

・老人ホームなどでの音読ケアワーク
いくつかの老人福祉施設で音読ケアワークをおこなう。
いずれも定期的におこなっていて、2013年もさらにつづく。

・東北被災地ツアー・釜石
三谷産業のバックアップをいただいて2011年からおこなっている被災地支援ツアーを、今年は釜石まで足をのばしておこなった。
数カ所の仮設住宅集会所で音読ケアワークをおこない、いずれも歓迎していただいた。

・共感的コミュニケーション
音読療法の重要な要素のひとつである「共感的コミュニケーション」についての特別補講や練習会をおこなった。
2013年はさらにこの機会を増やし、一般にも開放しておこなっていく予定。

・介護予防アーティスト養成講座
NPO法人アート・ビート・ハート主催の講座に音読療法協会も全面的に協力し、生徒募集、スタッフと講師の派遣をおこなった。
2013年も二次講座がスタートの予定。

2012年大晦日におもう・その二

今年一年、どんなことがあったのか振り返ってみる。
まずはライブや公演関係。
現代朗読、音楽、その組み合わせなど。

・音倉での新年会参加、ジャムナイトとオープンマイク参加、ぴあののことば
下北沢の〈Com.Cafe 音倉〉には今年もお世話になった。
新年会への朗読プログラムでの参加から始まって、オープンマイクにも出た。
ランチタイムにピアノ演奏のミニコンサート「ぴあののことば」も月に1回ペースで。

・チャーリー・ウイリアムズ企画ライブ「声つむぎ」ゲスト参加
深川〈そら庵〉で行なわれた企画ライブに朗読でゲスト参加した。

・沈黙の朗読「槐多朗読」
明大前〈キッド・アイラック・アート・ホール〉の地下にあるブックカフェ〈槐多〉では、今年も何度か野々宮卯妙と沈黙の朗読シリーズをおこなった。

・日めくり朗読ライブ@音倉
ブログ「音読ひめくり」に掲載している挿絵の展覧会を音倉でおこなったのに合わせて、朗読ライブを開催した。

・羽根木の家でのお座敷ロードクパーティー
現代朗読協会の活動拠点である羽根木の家では、古民家空間を利用してお座敷ロードクライブを何度か開催した。

・げろきょネットライブ
ネットのUstreamを使ってネットライブを何度かおこなかった。
2013年はこれをさらに積極的におこなう予定だ。

・ミュージックメディテーション・ライブセミナー
真っ暗闇のなかでピアノの即興演奏をおこなうミュージックメディテーションのライブを、赤坂のクラシック専門ライブバー〈カーサ・クラシカ〉で開催した。
食事をしながらのマインドフルネスについてのミニセミナー付き。

・フットセラピー&瞑想音楽によるコラボ「玉響のとき」
フットセラピストの徳久珠央さんとのコラボレーション企画を羽根木の家でおこなった。
これは2013年1月20日も開催される。

・中野SweetRainでの音読と朗読代役ライブ
毎月一回SweetRainでピアノライブをおこなっている板倉克行さんが急きょ入院されたので、代役をつとめることになった。
朗読は野々宮卯妙、照井数男、ドラムスに今竹一友(ds)を迎えて。

・キッズ・イン・ザ・ダーク
明大前〈キッド・アイラック・アート・ホール〉にて現代朗読公演を8月と12月の2回おこなった。
どちらも現代朗読のひとつの到達点として重要な公演となった。
2013年は4月にも開催する。
これが現代朗読、というものをお見せできるはず。

・朗読インスタレーション「蛍」
銀座西欧ギャラリーにてインスタレーションとしての朗読パフォーマンスをおこなう。
実験的な試みだったが、好評を博した。

・気流舎での朗読会「虔十公園林」
下北沢のオルタナティブなブックカフェ〈気流舎〉で宮沢賢治の朗読会をおこなった。

・〈テイクファイブ〉での現代朗読ライブ
梅丘のジャズライブカフェ〈テイクファイブ〉で現代朗読のライブをおこなった。
ゼミ生が何人か出て、大変楽しいライブとなった。

・福井県立病院でのピアノコンサート
ここのエントランスホールに置いてあるグランドピアノで、季節の唱歌を演奏するコンサートをおこなった。

・横浜ホッチポッチ・ミュージックフェスティバル出演
ゼミ生何人かでミュージックフェスティバルの会場のひとつ、横浜地方裁判所前のスペースでライブをおこなった。
ダンスのキム・ウィシンに初めて加わってもらった。

・〈Sonido〉での即興音楽と朗読ライブ
三鷹のジャズライブハウスで音楽と現代朗読のライブをおこなった。
音楽は今竹一友(ds)と私℗、朗読はゼミ生何人か。

・秋の朗読お茶会@浦和伝統文化館〈恭慶館〉
ゼミ生が何人か出演。
私も音響でお手伝いした。

2012年大晦日におもう・その一

今年も最後の日となった。
みなさん、いかがおすごしでしょうか。
私はこのところ毎年恒例になったが、大晦日まで東京ですごし、元旦に北陸の実家へ移動というスケジュール。
今日は比較的マイペースでやりたい仕事をすこしかたづけ中。

2013年は正月から予定が目白押し。
みな楽しみなイベントばかりで、体調をととのえて新年をむかえたい。
インフルエンザが流行のきざしを見せているし、年末年始は体調をくずしやすい時期なので、気をつけよう。
音読療法で免疫力をアップしておく。

1月7日(日)は下北沢アポロでの即興演奏と朗読のライブ
演奏は臼井康浩さん(g)と徳久ウイリアムくん(voice)と私の3人。
それに野々宮卯妙の朗読が参加。

1月20日はフットセラピスト・徳久珠央さんと私によるフットセラピーと即興音楽のコラボライブ「玉響のとき Vol.4」
このシリーズは珠央さんがいろいろな演奏家と進めているもので、毎回好評。
静かな音楽を聴きながら足つぼマッサージを受ける極楽。

1月23日は著名人も多く愛好したけれどいまはなくなったホットケーキの有名店〈万惣〉で作っていた方が自分で開いた店、梅丘の〈リトルツリー〉で音読ワークショップ。
詳細は近日中に発表します。
あのホットケーキをいただきながら、というのがいいねえ。

1月27日は下北沢の老舗ライブバー〈レディジェーン〉で、朗読と音楽のライブ
朗読は野々宮卯妙。
それに翠川敬基さんのチェロ、私のピアノが加わって、ディープな表現を繰り広げる。
テキストはすべて私のものを使う予定。

2月にはいったら、8日に神田の書泉グランデでの朗読ワークショップ「朗読グランデ」。
これも詳細は後日。
そして2月22日にはいよいよ沈黙の朗読「初恋」公演をキッド・アイラック・アート・ホールでおこなう。
朗読が野々宮卯妙、ダンスにキー・ウィシン、美術が丸山純子、そして音楽とテキスト、演出は私。

音読日めくり12月31日:モオパッサン「初雪」(訳・秋田滋)

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、モオパッサン「初雪」(訳・秋田滋)です。

今日のフォトは神田神保町付近の街並風景です。
いよいよ大晦日ですね。今年最後の日をどのようにすごしましょうか。

2012年12月30日日曜日

キッズ・イン・ザ・ダーク来場者の声

「キッズ・イン・ザ・ダーク 〜 冬の陣」の来場者アンケートを抜粋して紹介します。
アンケート用紙に記入していただいた方々、ありがとうございました。
「どのシーンが印象に残りましたか」という質問と、「出演者へのメッセージがあればどうぞ」という項目から。

◎個人的に思い入れの強い「なめとこ山の熊」と「星めぐりの歌」はやはり目頭が熱くなりました。前半部では彼岸をさまようような、あちら側に旅立った人たちの声がきこえてくるような「死」の気配が充満していました。後半部は子供たちが無邪気にスキップするシーンから始まり、色や力強さや笑みが次々に色どられ、ああ人間はなんてたくましいのだと感じました。ラストの「祈り」という詩は素晴らしかった。来年も祈りつづける年にしようと決意しました。年の瀬に「いのちの輝き」をありがとうございました。

◎かぷかぷかぷーってのがみなさんかわいかったです☆ 水中の中の泡のイメージ? よかったです。

◎色々な個性が集まって楽しそうに表現している姿が、みなさんとてもキラキラしていました。新しい世界をみれた気がしまするこれからもがんばって下さい♪

◎「いのり……」よかったです。新しいとびらをまた開けましたね〜。すてきです……。

◎すばらしかったです! 音楽と人の声と表情と体と、ミックスされて、ふしぎな美しい気分になりました。

◎朗読とは楽しいものだというメッセージを受け取りました。音楽が即興というのがとにかくすごいです。類似の公演が多分マネできない理由でもあるのでしょう。小道具(ローソク)使いが見事です。前半と後半の色使いの美など、とても高度な演出を感じます。前衛の言葉がピッタリ。美しかった。次回、独演より、こういう形式のパフォーマンスを楽しみにしています。

◎さそりの所でおだやかな竜巻を感じました。雨ニモ負ケズでミミズが見えました。

◎カプカプ。花が咲きみだれるところ。らりるれろ、ぱぴぷぺぽ。音の持つ力がキレイでした。

◎発声、呼吸力が力強く良かったです。音楽との調和もステキでした。

◎ふにゃっとした声を出された時や、ぐにゃぐにゃ動いた時など、決められていない声や体がとても面白いです。耳にも肌にもここちよく、心がゆるみました。とてもよい時間でした。光を見上げるお顔がすてきでした。

◎一番初めの登場の仕方。最後は、ここちよさが残りました。皆さんのエネルギーがあふれてました。

◎全体的の感想で……紫のケムリが立ち、深い緑の雨がふり、黄色の実がなり、朱がはじけ、群青となり、灰色(グレイ)にとけこんだような……! 以前観た時より観やすかったです。慣れたせいかもしれませんね。

◎宮澤賢治のシーン。緑と黄土色のイメージ。冒頭の菜の花のシーン。みんなの笑顔が良かったです。あるがまま、その時を思ったり感じて表現する。見ている側も子どもに戻れたような気がします。

◎カプカプと言っているシーン、祈り、など。音楽と、出演者の方の表情などで、本当に木の前にいる様な気持ちになりました。

◎今までの朗読とは違っていたので、新鮮でした。みなさんの生き生きとした表情がとても素敵でした。ありがとうございます。

◎かしの木、「人間がたおさない限り……」、ラピュタなイメージ。

◎とてもはくりょくがあって、Vividで、生きている面が流れている感じしました。ピアノもとても良かったです。

◎風の音→色々な表現方法(音の強弱/高低/リズム)でまるで本物の風がふいているのが頭の中でイメージが出きました。物語の中に参加しているように感じました。

◎従来の朗読イメージとは異なり、非常に前衛的で素晴らしかったです。大変興味がわきました。お疲れ様でした! 楽しかったです。

◎アドリブが良かったです(笑)。子どもの動き☆ 面白かったです!

◎あっという間の70分でした。統一したテーマのもと、色々なジャンルの作品が鑑賞でき面白かった。また、一人の作品にしぼってじっくりと聞いてみたいとも感じました。みなさん、これからももっとハジけてください。ありがとうございました。

◎朗読/踊り(歩み)/ピアノの全体のハーモニーがとても良かった。樫の木は人間の又は人生の比喩でしょうか? 切り倒す悪い奴が今でもたくさん居ることには要注意と思った。

◎初めて観たので興味深かったです。中学生の時の文化祭を思い出して、なつかしく温かい気分になりました。

◎最初の「声明」。三次元的に声の中にいるのが気持ち良かった。

◎クラムボンのシーン。かにの子たちが、不思議な世界を楽しんだり、びっくりしたり、演者の方がカニの子たちに見えた。

◎今日は久しぶりに感受性が高まりました。文学は奥深いなぁーっと思いました。今日は楽しい時間をありがとうございました!

◎はじめのシーンから。清少納言はおどろいたでしょうね。あんな風に表現されるとは思ってみませんでした。最後「祈り」。樫の木は倒してはいけませんね。

◎年の終わりにありがとう。仕事で心がささくれていたので良かったです。新しい年もよろしくお願いします。

◎前回も拝見しました。骨。人間の無力さや、せつなさ、おかしさがジンジンと伝わってきた。

◎キーボードの演奏と皆さんの発する高い声等のコントラストが、目を閉じて聞いていると想像力がかき立てられた。応援してます。

◎最初のバラバラだった朗読がいつの間にか集まり、大きなうねりとなったシーン。あと、一生分の「カポカポ」を聴いた気がします(笑)。

◎それぞれの声色の違いや動きの違いなど、楽しめました。みなさん心地いい声してますね。

◎さいしょからよかったです。とてもここちよかった。なんでしょね、全体的に「土」のイメージ。

◎雨ニモ負ケズで皆さんがゴロゴロしているシーン。めっちゃ自由な印象を受けました。不思議な気持ちになりました。ありがとうございました。

◎寝ころがってみんなでくっついてグチャグチャになってるところが印象的でした。「人生の荒波」なイメージ。

◎それぞれが微妙にズレて言葉を発しているところは、かなり統制のとれたポリフォニーとして美しくきこえていてとても良かった。全員が床に倒れており重なりながら「アメニモマケズ」を朗読しているとき、なかなかア然とさせられてしまった。まさかここまで自由なアレンジだらけとは思っていなかった。可能性を感じます。

◎祈りました。みんなつながっていると感じました。声の力で、こんなに果てしない旅に出られるなんて……もう心が一杯です。2013年現代朗読の新たな可能性開拓の年になりそうですね。大きく羽ばたいて下さい。

◎やまなし。泡のぶくぶく! 星めぐりの空。一人で星空を見上げている賢治。楽しかったです。

◎雨ニモ負ケズをみなさんがのたうちまわりつつ読まれていたシーン。意外性がありました。言葉に表れる意志の背景にある思いを感じました。

◎面白かったです! こんごも楽しい作品をつくっていってください!

◎なめとこ山の熊。山と死と命のつながるイメージ。楽しげに演じて(?)いるところがよかった。運動量多いですよね。

◎どれも素敵でしたが、枕草子が私は特に心に残りました。荘厳でもあり、リズミカルでもあり。描かれている風景がみえるようでした。暗い中で子どものように楽しそうな出演者のみなさまそれぞれがすごくすてきでした。お疲れ様でした。見ていても聞いていてもとても面白かった!

◎「春はあけぼの」いいですねー。楽しげにやればやる程良い。元気さが急に小声になる所はグッとくる。もっとささやく様にでも良いかも。どのシーンも楽しそうな程嬉しくなります。

◎いちめんのなのはな。すごく楽しそう。まきこまれる感じ。いろんな表情が見られて面白かったです。動きもスゴイな〜と思いました。

◎「雨ニモ負ケズ」のコンタクトインプロのような動き。全体で1つで、でも部分部分は独自の意思をもって動いていて、アメーバっぽい。出たいぃぃ。

◎「銀河鉄道の夜」赤いさそり。なんでおもしろかったんでしょうね。赤いかたいさそりが伝わってきたのかな。「雨ニモ負ケズ」宮澤賢治の作品の朗読を聴くのが好きです。目をつぶっているとイメージがわきあがってきて……今日のはそれとは全然ちがう体験。イメージ(ことばから伝わる意味)ではなく、音そのもの、音を出しているからだそのものがそこに在るかんじ。「雨ニモ」の体のかさなりは「意味」を広げ、体としてもおもしろかった。初めてですが、声の交響楽。

年末公演「キッズ・イン・ザ・ダーク」が終わった

2012年12月28日と29日の二日間で3回おこなった現代朗読公演「キッズ・イン・ザ・ダーク 〜 冬の陣」が終わった。
スリリングで楽しく、熱い二日間だった。

この公演のためにげろきょゼミ生が15名参加。
今回参加できない者もなんらかの形でサポートに回ってくれて、いわば総力戦。
現代朗読協会という熱い表現者集団のそれぞれのつながりを感じられて、私にとってもとても幸せな時間となった。


28日公演初日は午前10時に羽根木の家に(来れる人は)集合。
折り込みチラシや持っていくものなどの準備をする。
私は演奏機材をレンタカーに積んで、佐藤くんといっしょに先にホールに搬入。
そのあと、いったん羽根木の家にもどり、昼すぎから出演者たちが確認リハーサル。

午後2時半すぎにぞろぞろと歩いて明大前に向かう。
3時にキッド・アイラック・アート・ホール入り。
会場設営。
私は演奏機材のセッティング。
音響ケーブルを一本忘れた、とかあったけれど、これは後発の野々宮に持ってきてもらうことで解決。

順調にすすめ、午後5時すぎから通しリハーサル。
これは照明や音響の確認として重要。
今回照明を担当してもらったホールの早川くんには本当にいろいろとお世話になった。
こちらの指示を待たずとも独自の判断でさまざまに効果的な配慮をしてもらったことには、本当に感謝する。

午後7時半開場、8時開演。
年末の忙しいときにも関わらず、多くの方に来ていただいて感謝。
まずは1回めの公演が無事に終了。
私は早めに家にもどったが、女性陣は終了後、がっつりと食事に行ったらしい。


明けて29日。
出演の男連中が早めに来てマックで朝食、という情報が流れたので、私も早めに明大前に行く。
8時半、合流。
この日の午前中の回はげろきょには珍しく男性が4人出演する。
とかいっているうちに、お姉さまがたも次々と合流してきた。

午前9時、ホール入り。
会場をととのえ、自主的に部分リハーサル。
私は昨日とは違う演奏セッティングを試してみる。
とくに音源を変えてみた。

午前10時開場、10時半開演。
さすがに年末の午前中ということもあって、来客数は少なめだったが、それでも思ったより来ていただいてありがたい。
公演内容はハプニングの連続で、スリリング。

一連の公演の模様はダイジェスト版を近いうちにYouTubeなどで紹介したい。
それと、今回なぜか、来客からのアンケート回収率が異様に高く、しかも熱い思いを語ってくれている内容もいくつかあった。
これも抜粋をブログで紹介する予定。

正午前には2回めが終わり、しばしの昼休憩。
私は近くのサブウェイに行ってホットドッグを買ってきて、ホールで食べながらちょっと一息。


最後の回は午後1時開場、1時半開演。
当日券で来てくれた人が何人かいて、用意していた席は満席になった。
1回め、2回め、3回めと、全部メンバーが違っていたのだが、最後の回もそれぞれが熱く朗読してくれた。
すべての回で終わってからお客さんから暖かい拍手をたくさんいただいたことが心に残った。


個人的な感想としては、現代朗読のスタイルのひとつがこの公演で完成を見たような気がする。
このスタイルをさらにシェイプアップしていくことが、現代朗読のひとつの道筋だろうと思う。
ご来場いただいた多くの方々、出演や手伝いのゼミ生、ホールの早川くん、来れなかったけれど気にかけていただいた方々すべてに、この場を借りて感謝をもうしあげたい。

次回のキッド・アイラック・アート・ホールでのげろきょ公演は4月19日・20日の予定です。

電子ブック&紙本『共感的コミュニケーション〔入門編〕』発売

ご要望の多かった共感的コミュニケーションの本ができました。
電子ブックと紙本(オンデマンド出版)があります。

電子ブック版は100円、紙本は860円(送料別)です。
以下のストアからお求めいただけます。

Kindleストア
紙本と電子書籍のストア〈BCCKS〉
パブー

こちらで購入すると、Kindle端末もしくはKindleアプリに自動的に転送されて読めるようになります。 下の画像リンクからもジャンプできます。
BCCKSでは専用アプリを使ってスマートフォンやタブレット、パソコンなど各端末で読めるほか、ePub3形式のデータもダウンロードできます。
パブーではPDF形式とePub3形式のデータがダウンロードできます。
私は iPad mini のiBookアプリで読んでいます。

販売価格はすべて100円です。
ご都合のよいストアをご利用ください。

オリジナルショップ(Gamroad)でのePubダウンロードは下のボタンから。
共感的コミュニケーション〔入門編〕

以下に本の目次を掲示します。

はじめに

共感的コミュニケーションとの出会い
共感的コミュニケーションの活動
共感的でないコミュニケーション
共感的なふるまいと人の関係

「上に立ちたがる」が態度のデフォルトになっている時代
他人に対して寛容になれない人々
相手の話を完全に聴く方法
感情のシフト
「怒り」という感情の扱い方
「腹が立った」ことを人に伝える
感情をプラスとマイナスに区分しない
共感的コミュニケーションについての誤解「言動制限」
「エネミー・イメージ」を払拭して先入観なく人と接する
コミュニケーションの最終目的は沈黙
人の愚痴や悩み事が私の大好物
お願いと要求について
手段にこだわる自分をチェックする
パフォーマーが失敗したとき
お金について
嫉妬という感情
批判してくる相手にどう対処するか
いじめ防止プログラムに違和感をおぼえる
マインドフルであること
だれかのためになにかをしてあげたいという気持ち

あとがき

音読日めくり12月30日:ライネル・マリア・リルケ「冬」(訳・堀辰雄)

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、ライネル・マリア・リルケ「冬」(訳・堀辰雄)です。

今日のフォトは神田古本屋シリーズの4枚めです。
積み上げられた古本の奥で店員が働いている姿が見えます。

2012年12月29日土曜日

音読日めくり12月29日:アルテュル・ランボオ「酔いどれ船」(訳・上田敏)

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、アルテュル・ランボオ「酔いどれ船」(訳・上田敏)です。

今日のフォトはまたまた神田の古本屋の店頭風景です。
全集物がいくらか見えますね。安いんです、これが。

2012年12月28日金曜日

速報! げろきょキッズ公演初日が終了、明日もあるでよ

今日は現代朗読年末公演「キッズ・イン・ザ・ダーク」の初日が、明大前〈キッド・アイラック・アート・ホール〉にておこなわれた。
いやいや、スリリングだった。

詳細レポートはあらためて書くとして、当事者まっただなかである私自身にはいまいちどのくらいおもしろいのかわからないのだが、今日来ていただいた方の声やアンケート用紙を見るかぎり、かなり斬新でスリリングだと受け取っていただいたようだ。
なにかあたらしいことが起こっている(2001年宇宙の旅みたい)ことは確からしい。

明日(もうすぐ明日になってしまうけれど)、あと2回、公演がある。
午前10時半からと、午後1時半から。
まだまだ残席があるので、興味のある方はぜひ目撃にいらしてください。
詳細はこちら

Kindleストアでの『共感的コミュニケーション〔入門編〕』の販売がスタート

パブーとBCCKSから販売スタートした本『共感的コミュニケーション〔入門編〕』が、アマゾンのKindleストアでも販売スタートしました。

Kindleストア

こちらで購入すると、Kindle端末もしくはKindleアプリに自動的に転送されて読めるようになります。
下の画像リンクからもジャンプできます。

ほかにもパブーでもPDF形式とePub3形式のデータがダウンロードできます。
BCCKSでは専用アプリを使ってスマートフォンやタブレット、パソコンなど各端末で読めるほか、ePub3形式のデータもダウンロードできます。

販売価格はすべて100円です。
ご都合のよいストアをご利用ください。


音読日めくり12月28日:夢野久作「懐中時計」

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、夢野久作「懐中時計」です。

今日のフォトは昨日につづいて神田の古本屋の店頭です。
評論や文芸など人文系が多いようです。

2012年12月27日木曜日

iPhoneアプリのiMovieを使ってプロモーションビデオを作る

iMovieというのはMacのアマチュア向け映像編集用ソフトで、私もMacBookで使っているが、これのiPhone/iPad版も出ている。
今夜、明日と明後日に開催される現代朗読公演「キッズ・イン・ザ・ダーク 〜 冬の陣」の最後の稽古をやっているとき、ふとiMovieのことを思いだして、プロモーションビデオを作ってみようと思った。

iOS版iMovieには映画の予告編みたいなものを簡単に作れるテンプレートがいくつか用意されていて、必要な情報を入力し、絵コンテの指示どおりに短いカットを撮影するだけであっという間にプロモーションビデオができてしまうのだ。
本当にびっくりするくらい簡単にできてしまった。
まあ、凝ったことはできないけれど。
テンプレートを使わずに作りこむこともできるようだし、そもそもビデオ編集ソフトなので、iPhoneで撮影した映像をiPhoneだけである程度編集できてしまうというのは、いろいろな場面で使えるだろう。

ただ、アプリが重いせいで、メモリを確保しておかないとすぐにアプリが落ちてしまう。
さいわい、落ちても、それまで作っていた作品が消えてしまっているようなことはなかった。

パブーでも『共感的コミュニケーション〔入門編〕』の販売スタート

BCCKSから販売スタートしている本『共感的コミュニケーション〔入門編〕』が、電子書籍サイトのパブーでも販売スタートしました。

パブー

パブーではPDF形式とePub3形式のデータがダウンロードできます。

BCCKSでは専用アプリを使ってスマートフォンやタブレット、パソコンなど各端末で読めるほか、ePub3形式のデータもダウンロードできます。

BCCKS、パブーに引きつづき、Kindleストアでも近日発売予定です。
販売価格はすべて100円です。
ご都合のよいストアをご利用ください。

明日と明後日はいよいよげろきょ年末公演@明大前

現代朗読の年末公演「キッズ・イン・ザ・ダーク」がいよいよ明日と明後日に迫ってきた。
昨日の夜も稽古があったが、今夜も最後の稽古がある。
稽古ばかりでなく、ゼミ生みんなで手分けして準備が進められている。

タイムスケジュール、小道具の手配と準備、諸連絡、これらが私がいちいち指示しなくても自主的に動いてくれているのを見るのは、現代朗読の集まりがひとつの生き物のように有機的に集まり、動き、成長していくみたいで、とてもうれしいしわくわくする。
ゼミ生のみんなには心から感謝すると同時に、自分自身にもお祝いの気持ちがわいてくる。

公演はきっとおもしろいものになるだろう。
だれも見たことのないパフォーマンスが出現するはずだ。
もちろん我々も経験したことのないものになると思う。

朗読パフォーマンスとはいうものの、たんなる朗読を超え、しかし演劇でもなく、むしろ音楽やダンスに近く、ときに美術的でもあるかもしれない。
自分たちもこれをどう人に伝えていいのか、わからない。
なにかあたらしいものであることは確かだ。


当日パンフレットのために書いた短い文章をここに掲載しておく。

テーマ「死と再生」

 現代朗読協会年末公演「キッズ・イン・ザ・ダーク 〜 冬の陣」へようこそお越しくださいました。

 私たちは現代朗読のパフォーマーであり、朗読を現代アート表現のひとつとして追求している日本で唯一の集団です。私たちは「朗読はテキストの伝達ではない」「朗読者は作者の代弁者でもなければ、テキスト伝達技術者でもない」というかんがえかたから発して、独自の立脚点を模索してきました。その結果「朗読は表現」であり、「自分自身を表現し伝えるための手段」であるというふうなかんがえに至りました。

 朗読というのはそれが始まると、たいていの人は朗読を聴こうとします。たいていの人は朗読される作品の意味やストーリーを追います。そうではなくて、朗読する人の存在と発せられる声、息づかい、身体性、動き、感情、空気、お互いの存在そのもの、そういったものを全部受け取ってもらいたい、という望みが現代朗読にはあります。

 また私たちはオーディエンス(これを読んでいるみなさん)に自分たちがなにかすぐれたことができるとか、優位な存在であることを誇示しません。私たちはただあるがままにそこに立ち、子どものように無邪気に自分を表現します。

 それはときに受け取る側にとって大きくとまどうようなできごとかもしれません。どうぞみなさんも評価の目を手放し、胸をひらいて私たちとコミュニケートしてください。私たちを丸ごと受け取ってください。私たちもまた、お越しいただいたみなさんを丸ごと受け取り、つながっていきます。


それと出演者のひとりでもあるゼミ生の玻瑠あつこさんが作ってくれた愉快なプロモーションビデオはこちら

音読日めくり12月27日:山村暮鳥「百舌鳥」

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、山村暮鳥「百舌鳥」です。

今日のフォトは神田の古本屋の店頭です。
この店はほとんどすべての本に店員の手書きのポップがついていて、熱意がむんむんと溢れ出していました。

2012年12月26日水曜日

音読日めくり12月26日:柳宗悦「美の国と民藝」

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、柳宗悦「美の国と民藝」です。

今日のフォトは神田の自家焙煎コーヒー店〈ぶらじる〉の看板です。
本の街神田らしい古びた店内で、コーヒーもなかなかおいしかったです。

2012年12月25日火曜日

音読日めくり12月25日:矢田津世子「鴻ノ巣女房」

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、矢田津世子「鴻ノ巣女房」です。

今日のフォトはなぜか街角に置いてあったムーミンの置物です。
クリスマスツリーの横にあったんですが、ムーミンとクリスマスはなにか関係があるんでしょうか。

2012年12月24日月曜日

キット・ミラーのNVCワークショップ

今日はNVCのワークショップのために月島の区民センターまで出かけた。アメリカから来日の国際公認トレーナー、キット・ミラーのワークショップにスタッフとして参加するため。
午前9時集合だったので、7時半には家を出て、羽根木経由で月島へ。
途中、渋谷の乗り換えでNVC仲間でやはり今日のスタッフのようこさんと合流。

9時に集合して(スタッフは全部で15人くらい?)、今日の講師のキット・ミラーとパートナーのデイビッドもやってきた。
最初のミーティングから共感的な空気に満たされて、これまであまり経験がなかったような「判断・評価・思考」を手放せている自分を感じた。
今日の自分自身とこれから起こることを評価なく受け入れられそうな気がして、落ち着いていられた。

写真は仲間でスタッフ参加の実穂さんがフロアに作ってくれたクリスマスのお飾り。

10時からワークショップがスタート。
参加者は70名近くと、かなり大きなワークショップとなった。
キットはケンちゃん(安納献)いわく「NVCの肝っ玉かあさん」だけあって、ベテランらしい安定した進行で、初心者向けのワークショップでありながら、とても深いことにもさりげなく言及したりして、初心者も経験者も学びの多い内容にしてくれた。
とくにキットは、一方的に教えるよりも、参加者同士が体験したり教え合うほうがずっと学びが深まる、という考え方なので、実践的なワークが多かった。

私はスタッフとしてサポートする側だったのだが、それでも多くの気づきと学びの多い一日だった。
終わってからNVC仲間でスタッフ参加のやすなりさんと渋谷まで一緒に帰ったのだが、NVCのいうところの「ニーズ」について、大変深い話ができてうれしかった。
今日の学びは、私が現代朗読や音読療法で広めている共感的コミュニケーションの奥行きを深めるために、たくさん役に立てられると思う。

集中していたせいか、気がついたらかなり疲れていた。

音読日めくり12月24日:森鴎外『雁』

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、森鴎外『雁』です。

今日のフォトは街角で見かけたクリスマスツリーです。
そういえば今日はクリスマスイブですね。私はとくになにもないけれど。

2012年12月23日日曜日

EMOBILE ポケットWiFi LTE GL04P

いままでWiFiルーターにDoCoMoのXiを使っていたのだが、より安い料金と高速通信をもとめてEMOBILEに乗り換えた。
唯一の難点は田舎が弱いことで、山間部などはカバーされていない場所が多い。
それでも人口カバー率は90何パーセントとかいってるけど、たまに行く過疎地帯で通信できないのは困るかもしれない。
幸い、私の実家がある町は3G回線につなぐとのことで、ネットにつなげられないわけではない。
これまでのXiだって、田舎では3Gでしか接続できなかったので、おなじことだ。

DoCoMoの解約には途中解約金が必要なのだが、ヨドバシのポイント1万点をEMOBILEが補填してくれるというので、まあいいか。
というわけで、ヨドバシに行って、さっそくゲットしてきた。

デザインはダサいけど、バッテリーは10時間もつという。
カバンの中に入れたままにしておけばいいし。
もちろんバッテリーがなくなったらラップトップのUSBに接続して充電できるし、給電しながら使うこともできる。
LTEという通信規格なので、理論上、下り最大75Mbps、上り最大25Mbpsという高速データ通信ができる。

使ってみて充分高速なら羽根木の家のフレッツ光を解約してしまおうともくろんでいたのだが、そこそこの速度が出ているので、解約決定。
これで毎月の通信料がかなりの節約になる。
どうせMacBookProもMacBookAirも無線LAN経由でネットにつないでいたので、速度は変わらないどころか、ひょっとしてEMOBILEのほうが速い。
きちんと計ってはいないけど、体感はほとんど変わらない。

キッズ稽古、年末大掃除、プチならぬ大盛り上がり忘年会

昨日は朝から臨時ゼミ。年末キッズの稽古。
だいぶ形になってきた。
といっても、あと1週間を切っている。
まだ「声の交響楽」というパートが未完成なのだが、これは私が「楽譜」を書かなきゃならない。
今日書こう。

午後は有志のゼミ生たちが来てくれて、羽根木の家の大掃除。
今年は男手が多くて頼もしかった。
みんなでやったので、どんどんはかどって、汚れていた縁側の網戸まできれいになってすっきり。

思いのほか早く進んで、4時すぎには終わってしまった。
音楽塾を6時からやることになっていて、音楽塾のあと7時からプチ忘年会の予定だったのだが、忘年会の料理や飲み物が5時すぎには並んでしまった。
こんな状況で音楽塾もないなと思ったので、せっかく講義内容を準備していたけれど、あきらめてとっとと忘年会を始めてしまうことに。

気のおけない仲間たちとがんがん盛り上がる。
9時半くらいに、エクトル・シエラさんが奥さんを連れて参加してくれた。
エクトルさんは「国境なきアーティスト」というNGOを主宰しているのだが、私もこれを機に仲間に入れてもらうことにした。

「プチ」忘年会とかいっていたのに、大忘年会になってしまって、最後は終電ギリギリの11時半にお開きに。
みんな無事に帰れたのだろうか。

今日は夜に年末キッズ公演の稽古があるだけ。
電子ブック関係のもろもろやりたいことを片付けたい。

音読日めくり12月23日:三好十郎「歩くこと」

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、三好十郎「歩くこと」です。

今日のフォトは駐車場の看板です。

2012年12月22日土曜日

音読日めくり12月22日:宮本百合子「女の学校」

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、宮本百合子「女の学校」です。

今日のフォトは羽田空港から見た夕日です。

2012年12月21日金曜日

音読日めくり12月21日:宮沢賢治「オツベルと象」

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、宮沢賢治「オツベルと象」です。

今日のフォトは東京国際空港つまり羽田空港です。
私が東京=小松便を定期的に利用するようになったここ10年ちょっとくらいの間に、ターミナルビルがふたつ増えたり、管制塔が増えたりと、どんどん変化しています。

2012年12月20日木曜日

カトレアに花芽? キッズ公演の稽古、ネットライブ企画

去年の春、花がついているのを買ったカトレアのフェアリーランドという種類から、なにかが伸びてきている。
ひょっとして花芽?
楽しみだ。

今日は木曜日なので、げろきょデー。まず朝から朝ゼミ。
年末キッズ公演の稽古にあてる。
今回、衣装はなんとなく黒っぽいものにそろえると決めて、それには理由があるのだが、そしてそれは公演本番で明らかになるのだが、しかし今日はみんなそれぞれの私服で稽古していて、やっぱりまちまち、思い思いの服装が好きだなあ、と思った。
次回ライブや公演の際は、衣装をそろえることはしたくない。
演劇的な発想の「衣装」というかんがえかたを、現代朗読でははずしていきたいと思った。

昼はみぞれちゃん、野々宮とピピカレーへ。
相変わらず繁盛していて満席だったのだが、マスターがひとりできりきり舞いしていた。

昼ゼミは体調不良者が続出してみぞれちゃんとてんちゃんのふたりだけになってしまったので、ふたりでやるネットライブ企画をかんがえる。
そのための演目をいくつかやってみる。
いわゆるデュオ朗読というのは、現代朗読以外ではあまり見る機会がないのだが、これはなかなかおもしろいものだと思う。
現代朗読でデュオ朗読というスタイルを追求してみてもおもしろいかもしれない。
それはともかく、年明けからある程度定期的にネットライブをおこなっていくことにしよう。

夜ゼミはこれまた体調不良者が続出で参加者が佐藤くんひとりになってしまったので、急きょ休講になった。

猫と親密になる冬。

音読日めくり12月20日:南方熊楠『十二支考 蛇に関する民俗と伝説』

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、南方熊楠『十二支考 蛇に関する民俗と伝説』です。

今日のフォトはJALの羽田=小松便の機内です。
月に一回程度、実家のある福井に帰省しているので、そのたびに羽田=小松便に乗ります。

2012年12月19日水曜日

『共感的コミュニケーション〔入門編〕』ふるまいと人の関係

photo credit: AlicePopkorn via photopincc

 共感的である、というのは、お互いに大切にしていることを尊重しあう、ということだ。
 前述の例であれば、友だちは仕事において上司との信頼関係が大切だと思っていた。ところが、自分ではささいなことだと思っていることで上司から思いがけなくしかられて、信頼関係がくずれたように感じた。その結果、落ちこんでしまったのだ。
 落ちこんでいる友だちを前にしてあなたがまずできるのは、この人はなにを大切にしているのだろうかと興味を持つことだ。同情もアドバイスも独断もいらない。相手から話を奪うこともしない。相手に興味を持って、相手が大切にしていることはなんだろうかと推測したり、質問したりするだけでいい。
 たとえばこのように訊いてみる。
「あなたが落ちこんでいるのは、仕事で自分の能力が生かせなかったから?」
 大切にしている「なにが」そこなわれて落ちこんでいるのか、そこのところを「推測」して訊いてみる。
 ここで重要なのは、ただ「推測」してみるだけでいい、ということだ。必ずしも推測が当たる必要はない。当たらなくても、このように訊かれた相手は、
「ん? 自分はなんで落ちこんでいるんだろう」
 と、自分の内側を見る。つまり、この質問は当たっていても当たっていなくても、自分の内側に目を向けさせるためのものなのだ。あなたはただ「無責任に」推測して質問するだけでいい。
 もうひとつ重要なのは、友だちの態度に現れているのは「落ちこんでいる」という感情や状態であるが、その奥にある「大切にしていること」をいっしょに探すことが目的である、ということだ。現れている感情は「大切にしていること」をさししめすポインターの役割を果たしているだけで、それ自体は目的ではない。
 自分の内側に目を向けた相手は、質問に「そうだ」とか「そうでない」と答えるだろう。いまの場合なら、
「ううん、自分の能力が生かせなかったから落ちこんでるんじゃないのよ。上司からしかられたことが悲しいの」
 というような答えが返ってくる。そしたらあなたはそれにさらにつながって、質問をつづければいい。
「ささいなことで上司からしかられたことが悲しいの?」
「そう」
「上司に自分をもっと認めてもらいたいの?」
「それもあるし、もっと信頼してもらいたい。私も上司のことを信頼したい」
 そしてあなたは、友だちがどんなことを大切にしているのか、知ることができる。
 実際にはこのようにスムーズにはいかないかもしれないけれど、あなたはただ相手に自分の内側を見る質問をつづけるだけであり、相手が大切にしていることに興味を持ちつづけるだけなのだ。これが共感的にコミュニケーションをするための基本姿勢となる。
 自分がなにを大切にしているかわかったとき、相手はすっきりすると同時に、自分の大切にしているもののことをあなたにもわかってもらえたと感じる。ここに「共感関係」が生まれる。人と人のつながりにある種の「質」が生まれるといってもいい。
 相手がなにを大切にしているのかわかれば、お互いにそれを尊重しあうという形で、一種の理解とつながりが生まれ、人間の関係性がよりよく変化するのだ。

 整理しておこう。
 共感的コミュニケーションのコツ、みっつ。

 一 相手が自分の内側を見るような質問をする。
 二 無責任に訊く(当てようと思わなくてよい)。
 三 相手の大切にしていることに興味を持ちつづける。

『共感的コミュニケーション〔入門編〕』共感的でない


私たちが日常的におこなっているコミュニケーションのほとんどは、あまり共感的ではないといえるものだ。
 ではどういうものが共感的でないといえるだろうか。
 だれかの話を聞くとき、たいてい私たちがやってしまうのか、「相手のマイクを奪う」的なことだ。
 たとえばあなたの友だちが、
「今日、ささいなことで仕事の上司からしかられてすごく落ちこんでるの」
 といったとする。するとあなたは、
「わかるわかる。私もこのあいだつまんないことで上司からネチネチいわれてすごく落ちこんだわ」
「わかる」ということで相手に共感しているつもりが、いつのまにか自分の話になっている。あるいは、
「上司からしかられるなんてよくあることじゃない。気にしない気にしない」
 友だちの気持ちを軽くしてあげようと思ってるそんなことをいうのだろうが、問題を軽んじてみせても友だちの気持ちは晴れないだろう。
 逆に、
「それは大変ね。仕事の関係は大事だから、いまのうちにきちんと上司にあやまっておいたほうがいいよ」
 コトを重大視して相手をおどす、あるいはアドバイスを与えてそのとおりに行動させようとする。
 最初の例に似ているが、
「わかるわかる。上司にしかられると落ちこむよね。いやよね。悲しいよね」
 といって、いっしょに落ちこんでしまう。これは一見共感しているように見えるが、実は同情しているだけで、これも相手の気は晴れないだろう。
 ではどうすればいいのだろうか。

 ここで一歩立ち止まって、あなたの友だちがなぜあなたに上司からしかられたことを話しているのかをかんがえてみたい。
 友だちはあなたにアドバイスしてもらいたくて話をしたのではない。ましてやなにかを決めつけられたり、マイクを奪われたいと思っていたのでもない。同情してもらいたくもなかった。あなたに自分の落ちこんでいる気持ちをわかってもらい、友だちとしてのつながりを確認することで安心したり、落ち着いた気持ちになりたかったのではないだろうか。たぶん無意識にそういうことを求めている。
 あなたもなにか人に悩みを聞いてもらいたいと思ったとき、相手になにを求めているかチェックしてみるといい。ときには本当にアドバイスを求めたいときもあるかもしれないが、たいていはただ話を聞いてもらいたいだけなのだ。
 では、どのようにすれば共感的に話を聞けて、友だちとのつながりを持つことができるだろうか。

クリスマス一色の花屋、電気屋はタブレットてんこ盛り、個人セッションと研修


昨日は一日、部屋でコンピューターに向かっていたが、身体を動かしたくなって、午後外に出る。下北沢まで買物がてら散歩。
といっても、徒歩5分だけど。

花屋を冷やかしていたら、名前がわからなかった花が店頭に出ていて、「ポリゴナム」という名前だと判明。
この時期の花屋はクリスマス一色。
シクラメン、ポインセチア、クリスマスローズ。
そんななか、隅っこで冷遇されていたハートカズラとカンガルーポケットという、垂れ下がり系の小さな鉢が安かったので、ゲット。
ハンギング植物がほしかったのだ。

新宿のヨドバシカメラまで行く。
年末のハイテク製品商戦を観察。
コンピューターはほとんどがラップトップで、しかも薄型軽量のものが主流に。
それ以上にタブレット端末が山のように出ている。
こんなに種類があって選ぶのに苦労するだろうな。
といっても、私はアップル製品しか買わないけど。

外付けハードディスクを見る。
思ったより安くなっていない。
2テラバイトのものが1万2千円くらい。
7千円くらいになっているかと思ったのだが。
いずれそのくらいになるだろうけど。

今日はこれからオーディオブックリーダー養成講座の個人セッション。
午後と夜はボイスセラピストの特別研修会で共感的コミュニケーションのお勉強。
オーディオブックリーダー養成のグループ講座は、来週12月26日(水)の開催です。
詳細はこちら

ePub版『ボイスセラピーハンドブック』出ました

電子書籍サイト「BCCKS」のサービスが追加されて、こちらで販売されている電子書籍のePub3版のデータがダウンロードできるようになった。
そこでさっそく『ボイスセラピーハンドブック』のePub3データをダウンロードして、iPad mini で読んでみた。

快適。
ePub3が読める電子書籍リーダーやアプリで読んでください。
『ボイスセラピーハンドブック』はこちら
紙の本がいいという方は、オンデマンド出版で同様に注文できます。

『共感的コミュニケーション〔入門編〕』活動

photo credit: wokka via photopincc

 私は現在、作家、音楽家として活動すると同時に、現代朗読協会の主宰、音読療法協会のオーガナイズをおこなっている。
 現代朗読においても音読療法においても、共感的コミュニケーションととても重要な役割をはたしていて、切っても切れない縁となっている。
 現代朗読では、まず、コンテンポラリーアートの基本である「表現者が自分の優位性をオーディエンスに誇示しない」というかんがえかたをベースに、コミュニケーションとしての朗読表現をより発展させて、表現行為そのものが共感的コミュニケーションであるという立場で表現行為をおこなっている。
 また、協会の運営の方法そのものに共感的コミュニケーションを使っている。
 これは別項で述べるが、共感的コミュニケーションは組織運営においてとても強力なツールとなりうるのだ。組織というのは、NPO法人のような組織ももちろんだが、仲間うちのグループ、職場、劇団、運動団体、家庭といった広範囲なものをふくんでいる。
 現代朗読協会には現在30人くらいの会員(ゼミ生)がいるが、だれもが安心して参加し、お互いに共感できる場となっている。人生がまったく変わったといってくれる人もいる。

 現代朗読協会は表現活動のほかに、社会貢献活動として学校や老人ホーム、東北の被災地をふくむ地域の集まりなどで音読ワーク・音読ケア活動をおこなってきたが、この活動が発展した形で音読療法協会というものができた。
 こちらは音読療法として体系化された補完医療のスキルを身につけてもらうことで、精神的・経済的にも自立し、共感的に生きていけるような人を育成することが目的だ。
 スキルの取得程度におうじて資格認定をおこなっていて、すでに40名くらいのボイスセラピストがいる。
 音読療法の方法そのもののなかにも共感的コミュニケーションを採用していて、これは最新の精神医学でいうところの「認知行動療法」にも通じるすぐれた方法だと認識している。
 音読療法ではこれにさらにマインドフルネスのスキルを加えて、すぐれたセルフ心身ケアの方法を体系化している。
 これらはまさに共感的コミュニケーションの実践の場でもあり、先日も、これからセラピーコミュニティを運営していきたいという人が自分の本当のニーズにたどりつき、それを言語化できたことで、大変気持ちが落ち着いて自信を持つことができたといっていた。

音読日めくり12月19日:三木清『哲学入門』

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、三木清『哲学入門』です。

今日のフォトはJAL機内の飲み物サービスのコーヒーです。
JALはファーストフードのマクドナルドと提携していて、コーヒーはマックのものが出てきます。お茶とか頼むと普通のペットポトルから注がれます。

2012年12月18日火曜日

『共感的コミュニケーション〔入門編〕』出会い

photo credit: AlicePopkorn via photopincc

  共感的コミュニケーションとの出会い


 共感的コミュニケーションのベースとなっているNVCのことを最初に知ったのは、2007年のことだった。
 私が主宰している現代朗読協会ではさまざまな講座を開催していたが、そのうちのひとつのアレクサンダーテクニーク講座があった。講師は安納献で、私とはもともと音楽仲間のつながりで知り合ったのだった。
 彼はとても勉強熱心な人で、アレクサンダーテクニークのインストラクターの資格を取得したあと、カルフォルニアでNVCのリーダーシップ・プログラムを受講していて、その体験を私にも伝えてくれたのだ。
 現代朗読協会で行なわれていたアレクサンダーテクニーク講座の終了後、安納献が自主的にNVCについて紹介したり実践練習をしたりする機会を作ってくれて、NVCを学ぶことができた。
 この方法について、私は最初はおもしろいと感じつつ、自分が使えるようになるかどうかについては懐疑的であり、やや距離を置いていた。しかし、ここにはなにかあるという直感があり、ずっと気にしつつ、マーシャル・ローゼンバーグの著書を少しずつ読んだりしていた。また、日本でもNVCの勉強グループがあって、それにもあまり積極的ではないにせよ参加はしていた。
 日本のNVCグループは国際公認トレーナーを次々と招聘していて、彼らと接することも私の意識を少しずつ変えていた。
 フランソワ・ボーソレイユ、ジェシー・ヴィーンス、キャサリン・キャデン、ロクシー・マニング、ホルヘ・ルビオといったトレーナーが次々とやってきて、スリリングなワークショップを実施してくれた。とくに私にとって重要な転機となったのは、2011年のホルヘ・ルビオの来日だった。
 ホルヘは随分おちゃめなトレーナーで、その遊び心のある茶目っ気とユーモアが私の性質にしっくり来た。そして、なんとなく距離感があったNVCを、一気に自分自身の身体感覚に近づけてくれた。
「こんな風にやってもいいんだ」
 という目からウロコ的な自由奔放なNVCの方法を見せてくれたのも、私にとってはインパクトが大きかった。
 ホルヘを招聘してくれたのも安納献で、ホルヘが来る前から、
「きっと水城さんはホルヘと気が合うと思うな。絶対に会わせたいと思ったんだよね」
 といってくれていた。
 いまさらながら安納献には感謝したい。
 ちなみに、安納献は2012年にマーシャル・ローゼンバーグの著書を翻訳監修して『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法』(日本経済新聞社)という本を上梓している。

 ところで私はNVCの公認トレーナーでもないし、リーダーシップ・プログラムにも一度も参加していないが、自分なりにNVCを研究し、噛みくだいて共感的コミュニケーションという体系にまとめることができたと思っている。なにより、共感的コミュニケーションについてかんがえたり実践したりする時間が他の人よりケタ違いに多いと自負している。現代朗読協会で、音読療法で、そしてそれらの講座やゼミや出張先で、身体的・精神的状況がさまざまな人に、ときにはひとりずつ、ときには大勢を相手に。そしてときには深刻な不安や暴力を抱えている人の相談相手になることもある。
 共感的コミュニケーションはなによりまず、自分自身の人間関係を劇的に変えてくれたし、日常生活の風景が明るく変わった。そして、組織運営にも大きな力を発揮している。
 この方法が多くの人に役立ってもらえるといいと思って、以下に具体的な方法を述べていく。

電子出版いろいろ、無料通販サイト、個人がネットで利益をあげる

ちょっと予定が空いたので、いろんなことを試している。
昨日はひさしぶりにチキンカツを作って揚げてみた。
今朝もその残りで朝ご飯。

電子書籍。
これまでパブーでPDFとePubファイルを配信していたが、ここがアマゾンのKindleストアと連携した。
Koboとも連携している。

連携許可ボタンを押せば、ブックファイルは両サイトでも販売される。
ただし、5作品限定(いまのところ)。
そしてプロ作家契約をする必要もある(有料)。
また、Kindleに転送されるファイルはクオリティがあまりよくない。
サイト側で勝手に変換されているようだ。

もうひとつ、BCCKSというサイトでも電子書籍の配信をしている。
こちらはブラウザベースのブックエディターを持っていて、ここで直接ブックファイルを編集するようになっている。
デザインに制限があり、使い慣れるまでに少し時間がかかるが、手軽に電子書籍ができてしまうということではなかなかうまいシステムだ。
そして、そのままオンデマンド出版として紙の本もできてしまう。
もちろんやや割高だが、紙の本が少部数必要な人にはとても便利なシステムだ。

そしてもうひとつ。
Kindleストアから著者が直接出版する方法。
Kindle direct publishing はだれもが登録できて、電子書籍を販売できる。
ただし、日本語サイトはまだまだ未熟で、いろいろと制限があって使いづらい。

電子出版に関してはいまのところどこがベストなのかわからないので、いっそのこと全部に出してみてどれが一番うまくいくかやってみるのがいいだろう。

今日見つけたのは、通販サイト。
楽天みたいに自分の店を出店できるのだが、手数料がゼロ。
つまりだれでも無料で通販サイトを開設して、運営できる。
決済手数料も、クレジットカード会社意外は無料。
BASEというサイトなのだが、これ、どうやって利益をあげるつもりなんだろう。
とにかく、便利そうなので、開店してみた。
私の通販サイトは「https://mizuki.thebase.in」となっている(まだなにも売ってないけど)。

ともかく、ネット上ではさまざまなことが起こっていて、個人が利用するための利便性がはかられているものがどんどん伸びている。
ツイッターやフェイスブックもそうだし、Google、YouTube、Ustreamなどもそうだ。
個人が情報発信したり、利益をあげていくことが、工夫しだいでいくらでもできる環境が、実は私たちはすでに手にいれている。

『共感的コミュニケーション〔入門編〕』という本

photo credit: Jorbasa via photopincc

共感的コミュニケーションの本を書きはじめている。
本といっても、既成の出版社と面倒な交渉はやりたくないので、てっとりばやく電子書籍にしようと思っている。
人間関係やコミュニケーション、ストレスフルな社会生活などに悩んでいる人に少しでもお役に立てれば幸いだし、そういう人がすばやくアクセスできて読める本になればいい。
体裁はあまりつくろわないでいこう。

その「はじめに」の部分を全文、紹介する。


  はじめに


 共感的コミュニケーションはアメリカの心理学者、マーシャル・ローゼンバーグによって提唱され体系化されたNVC(Nonviolent Communication)を、いくらか噛みくだき、とくに言葉使いなどを日本人にも使いやすくすることを目的に整理したものだ。
 当初はNVCを日本人に使いやすいようにする、という発想でおこなっていた作業だが、最近では日本人の精神性、身体性、社会性のなかにもともとあるNVC的なものに着目し、より日本人にしっくりくる体系にしようという作業をおこなっている。
 というのは、NVCは英語圏、キリスト教圏におけることば使いや論理構造、発想法から生まれている側面が多く、日本人でも帰国子女や海外留学経験のあるバイリンガルの人たちや、クリスチャンの人たちがすばやくしっくりとNVCになじむ姿を多く見る一方、土着の(笑)日本人はなかなかなじめずに苦労する、という姿を見ることが多かったからだ。なにを隠そう、私もそのひとりだった。
 NVCにはある種の文法があり、入門者はその文法にのっとったことば使いを学ぶ必要がある。その部分でどうしてもなじめず、せっかくの宝を前にして去っていく人が多い。私もすんでのところでそうなるところだったが、幸いにも多くの仲間にささえられて入門の部分をなんとか乗りこえ、NVCの真髄に触れることができた。もし入門でつまずいていたら、私はいまも変わらず、暴力的で非共感的な世界に生き、競争的でつらい人生をはいまわっていたことだろう。
 私は現在、共感的コミュニケーションをさまざまな場面で人に伝えるチャンスを持っているが、どうすれば入口のところでつまずかないですむか、いつもかんがえている。
 このブックレットもそのような思いで書いた。
 一見とっつきにくく、日常生活で使うことが難しいように見える共感的コミュニケーションだが、最初の関門をくぐりぬけることができれば、どなたも世界がパッと開けたような気がするだろう。そのための最初の一歩としてこのブックレットがあなたのお役に立てれば、こんなにうれしいことはない。
 どうぞ最後までお付き合いいただきたい。

音読日めくり12月18日:牧野信一「鱗雲」

「音読日めくり」を更新しました。今日の音読日めくりは、牧野信一「鱗雲」です。

今日のフォトは工事の測量に使う計器のスタンドです。
かなりがっちりしたプロ仕様のスタンドで、使い込まれた感じはなかなか魅力的です。実際に使ってみたい気がします。デジタルカメラを載せるにはごつすぎますが。

2012年12月17日月曜日

iPad mini 使用レポート(5)電子書籍リーダーとしての

電子書籍リーダーとして試してみるべく、アマゾンのKindleストアで電子書籍コンテンツを探してみた。

私は Kindle touch も持っているが、iPad mini を入手したのでもっぱらiOSで走るKindleアプリを愛用していて、Kindle touch のほうは埃をかぶりつつある。
Kindleの電子インクも読みやすくて、大変手軽でいいのだが、私は電子端末の操作に慣れているので手軽さはそれほど重要ではない。
それより iPad mini の汎用性は、電子ブックリーダーとしてのみならず、多様な使い道があるのでこれ1台を持っていればかなりのことができる、という便利さがある。

Kindleストアを見てみると、意外に多くの電子ブックコンテンツが揃っている。
日本の出版社も遅ればせながら、とくに新刊本については電子本も同時に出すようになってきていて、読みたいものがけっこうあるのでびっくりした。
ビジネス関係はかなり充実している。
文芸もけっこうあるが、まあこれは紙の本でゆっくり読みたいような気もする。


それよりおもしろかったのが、インディーズ出版のものだ。
これはまだまだ少ないので、私もいまのうちにここに参入して暴れたいと思ってるいるのだが、内容と価格設定が既成の出版社とは全然違っていておもしろい。

たとえば『Kindle自費出版ガイド 米アマゾンの先例から学ぶ電子書籍の作り方』という電子本は100円で売られていて、実に手軽に買いやすい。
実際に買ってみたが、中身は20ページもないくらいの軽い内容だ。
版はグーグル・ドキュメントで作ったらしく、安直だが、それなりに読みやすい。

こういうのを見ていると、私がたとえ電子であろうと「本/書籍」を作ろうと思ってイメージするコンテンツは、すでにマーケットが求めているものとはずれているのかもしれない、と思う。
「本」というと、しっかりした情報、知見、オリジナリティのあるストーリーが、それなりに文章トレーニングを積んだ書き手によって書かれたもの、というイメージを持ってしまっているが、実はそんなものはだれも求めていないのかもしれない。
安くて、手軽に読めて、若干の情報性や楽しみがあればいいのかもしれない。

私もKindleストアに自著をこれから多く展開していこうと思っているが、その方法についてはちょっと検証してみたい。