2014年11月28日金曜日

映画「大いなる沈黙へ」を観た

下高井戸シネマで「大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院」という映画を観てきた。
いやいや、まあすごい映画だった。
3時間近い長丁場だったが、あっという間に見終わったような気がした。

とはいうものの、じつは最初の10分くらいで眠気におそわれ、気絶しそうになった。
なにしろ、ナレーションなし、音楽なし、効果音なし、会話なし、ストーリーなしの、ないないづくしの映画で、冒頭のシーンからどこがどう映っているのかよくわからない、どうやらだれかが眠っている姿を真っ暗ななかで荒い画像で撮っているのが、ただひたすら流れている。
あとでそれは若い修道士が自分の部屋の祈りを捧げる場所で祈っている姿なのだとわかるのだが、なにしろ暗いので画面の粒子は荒い。
たぶんホームビデオカメラに近いような撮影機材を使っていたのではないだろうか。

撮影者は監督がひとり。
修道院に寝泊まりし、修道士たちと寝食をともにしながら、合間に撮影したのだという。
ナレーションや音楽が挿入されていないのは、監督がねらったのではなく、修道院とそういう約束で撮影が許可されたからだ。
しかし、それがとても効果的なのだ。

冒頭こそ眠気に襲われたものの、すぐに画面に引きこまれて、それからは最後の最後までわくわくして目がギンギンに冴えまくりだった。
ものいわぬ修道士たち、極限まで世俗をそぎ落とされた空間と生活、祈り、儀式、自然にかこまれた冷たい建物、雨、風、そして雪。

寡黙な映像なのに、いや、寡黙な映像だからこそなのか、観ているこちらのなかにさまざまなイメージや音、想いが次々とわきあがっては消えていく。
その忙しいことといったら。

世俗から厳しく遮断されて、ただ神に仕え、祈りを捧げる修道院の生活は、人間社会のなかでいったいどのような機能をはたしているのだろうか、ということをかんがえてしまうのだが、そういうかんがえすら意味のないことなのかもしれない。
ときおり挿入される聖書の言葉は、監督が選んだものなのか、あるいは修道院から指定されたものなのか、私にはそれが、人間が神を信じることの、あるいは人間が神に仕えることのアンチテーゼを突きつけられているような気がした。
もしそうだとしたら、この映画はとてつもない神への冒涜ということになるが、それは私の思いすごしにちがいない。

映画のところどころに、修道士たちのただカメラに向かってじっと顔を向けているだけの姿が数分ずつ挿入されているが、そのなかに寺男的な役目の、修道士たちの髪を刈っていたから散髪屋なのかもしれないが、ただひとり世俗の人間が映っている。
明らかに彼だけ、修道士たちとはかもしだすものが違っているのだが、それをどう受け止めるのかは観ている者に完全にゆだねられている。
そう、この映画は、ものいわぬだけに、自分自身を映し出す鏡のような機能を持っているといえる。

個人セッション質問:何回受ければいいのか

オンライン個人セッションに興味を持ってくれた方からの質問に、
「セッションは何回受ければいいんですか?」
というものがあった。

オンライン個人セッションは、最初の20分間は無料。
その後、継続を希望した場合は60分で1コマ。
相談内容によっては1コマで完了することもあるかもしれない。
2コマ、3コマと、何度か受けていただいたほうが効果的な場合は、ご本人と相談して回を重ねることになるが、何回でオーケーという回数は決まっていない。
それぞれの方のニーズに応じて、内容も回数も変わるという方式をとっている。

ご不明の点はいつでも気軽におたずねください。
PCでもスマホでもタブレットでもかまいません、まずはSkypeを立ちあげ、「mizuki_yuu」を気軽に呼んでみてください。
セッション可能な日時はこちら

2014年11月27日木曜日

羽根木の家での共感スキル勉強会は共感・声カフェに

今日は毎月〈羽根木の家〉で開催している共感的コミュニケーションの勉強会だった。
初めての人がひとり、ゼミ生がひとり、リピーターの方がひとり。

時間前にリピーターの方から電話があり、NVCのIITに参加するつもりで申し込みもすませているのだが、参加について不安があるので話を聞かせてもらいたいという。
どんなことでも聞いてくれていいですよ、どうぞいらしてください、とこたえると、
「声にならないくらい安心しました」
と、本当に声をつまらせておられたので、相当不安があったのだろう。

その方の話を勉強会でもじっくりと聞く。
なにかお願いしたくても拒否されるのがこわくていいだせなかったり、自分がいったことを言下に否定されておじけづいたり、甘えたいのに甘えちゃいけないという自分の声があったりと、IIT参加にも関係するいくつかの悩みを聞かせていただいた。
最後にはちゃんとニーズを聞かせてもらって、全員、うれしい気持ちになった。

人の話を「聞く」ということについて、スキルを深めたいという声もあった。
職場での人間関係についての話もあった。
共感スキルを使ってうまくつながりを持てたうれしい例の報告もあって、こちらもうれしかった。

今日は自分自身がかなり落ちこみ、混乱した状況のなかで開催した会だったが、その自分をすこしさらけだすことによって、なんとかうまく進行できたように思う。
直前に安納献ちゃんとSkypeですこしだけ話し、励ましてもらったのが大きかった。
ありがたい。

初めて参加してくれた方とリピーターの方がそれぞれ、私の『共感的コミュニケーション〔入門編〕』と『共感的コミュニケーション〔応用編〕』を購入してくれたのもありがたかった。

これまで「共感的コミュニケーションの勉強会」という名目で開催してきた会だが、もうすこし私がやってきたこと——たとえば音読療法や朗読演出、音や声の世界、マインドフルネスといったこと——を取りいれてみたいという気持ちがあって、来月は「共感・声カフェ」という名前に変えて開催しようと思っている。

詳細と申し込みはこちらから。

今日のオンライン個人セッションは「早口」の悩み

Skypeのビデオチャット機能を使ったオンラインミーティング(テレクラス)で、ボイスコーチングの個人セッションをおこなっているが、今日は、
「人と話すとき、緊張するとつい早口になってしまう」
「緊張しなくても、滑舌が悪いのか、声の通りが悪いのか、聞き返されることが多い」
という悩みをお持ちの男性からの相談を受けた。

私の経験では、このような悩みを持っている人はとても多い。
対症療法的に「ゆっくり丁寧に話すコツ」とか「滑舌を改善するトレーニング法」とか「声を響かせるための姿勢」といったものを伝授することもできるのだが、私の場合、それはセッションの最終段階で伝えることにしている。

それ以前に、早口になってしまうとき、自分のなかでどのような心理や身体状況が起きているのか、それを客観的に把握することのお手伝いを、共感的コミュニケーションの手法をもちいておこなう。
たとえば、自分のことを正確に伝えたい、相手に理解してもらいたい、能力の低い人間だと思われたくなくて尊重が必要といった自分のニーズに気づいてもらうことで、まず自分自身のありようを客観的にとらえてもらう。
そのとき、自分の身体にどのような変化があるのか、呼吸は? 姿勢は? 口まわりは? といったことをあらためて客観的にとらえ、それにたいして自分自身で変えていくアプローチが取れるかどうかを試みてもらう。

緊張したり切迫感を感じているとき、自分がどのようになっているのか客観視できれば、すくなくとも身体状況を改善することはできる。
そのようなプロセスを、私がガイドしながら丁寧にたどってみて、最終的には自分ひとりでもそれができるように導くというのが、私のとっている方法だ。

※ほぼ毎日、リアルタイムでのオンライン個人セッションを待ち受けています。PCでもスマホでもタブレットでも、まずはSkypeを立ちあげ「mizuki_yuu」を気軽に呼んでみてください。
 詳細はこちら

2014年11月26日水曜日

韓氏意拳・韓競辰先生来日講習会二回めと羽根木講習会

昨日、羽根木の家で講習会を指導してくれた内田秀樹先生によれば、韓競辰老師は約10日間の来日講習会を終えて、無事に中国に戻られたそうだ。
この来日中に私は初めて直接指導を受ることができた。
その一回めの様子はこちら「韓氏意拳:韓競辰老師来日講習会に行ってきた」に書いた。

先週の土曜日・22日の午後に、二回めの講習会を受けることができた。
初回にまして韓先生は生気・活力に満ちた様子で、集中した講習をこなしておられた。
この日も韓氏意拳においてもっとも重要な「状態」について強調され、その自然状態を深める唯一の方法が「站椿」と「試力」という練習なのだと、站椿の重要性について説かれた。
それにしたがって平歩站椿、基礎試力、下半身の試力ともいうべき摩擦歩、そして技撃椿と、集中した稽古をおこなった。

14時半からスタートして、終わったのが18時すぎだった。
前回同様、へたりこんでしまいそうなほどヘロヘロになってしまった。

昨日は毎月おこなっている内田秀樹準教練による羽根木の家での初級講習会だった。
昨日は参加者が三人と少人数で、しかも私以外は女性という会で、だからというわけでもないのだろうが、丁寧に「状態への進入」を指導してもらい、大変集中の深い稽古ができた。
とくに摩擦歩と技撃椿における状態の変化、集中の様子の感受が、私には興味深く感じた。

羽根木の家での韓氏意拳体験&初級講習会の12月の開催は、21日(日)の予定です。

ゆうじ屋の朗読会

先週の土曜日の夜。
三軒茶屋のカフェ〈ゆうじ屋〉でげろきょ仲間たちが朗読ライブをやるというので、行ってきた。
首謀者は福豆々子。
彼女はげろきょメンバーであると同時に、三軒茶屋ゆうらく通りのジンギスカンの店〈羊々〉のおかみさんでもある(というのは関係ないか)。

出演は福豆々子にKAT、てんちゃん、ここまではいつも朗読ライブをやっているメンバーだが、もうひとり、高崎梓が出るというので、なぜかこちらまで緊張しながら聴きに行った。
梓はこれまで私の公演に群読隊のひとりとして、あるいは身体表現をともなって出演してもらったことが何度かあるが、ひとり読みはこれが初めてで、いわばソロデビューなのだった。

〈ゆうじ屋〉はこじんまりした店で、しかし食事やスイーツがおいしく、居心地のいい店だ。
さすがに朗読ライブを開催するには狭い感じがしたが、それを逆手に取っててんちゃんなど所せましと走りまわったりして、おもしろかった。
佐々木卓治さんがバンジョー演奏で参加されていたのだが、この空間と朗読にほっこりとなじんだ音を出しておられて、雰囲気作りに大きく貢献していた。
そして梓も最初は緊張ぎみだったが、徐々にのびやかに楽しそうに朗読して、こちらも安心した。

出演者とお客が楽しみ、交流した、とても心和む時間をすごさせてもらって、みなさん、ありがとう。
〈ゆうじ屋〉ライブには「みんなのいえ」というタイトルが付けられていたのだが、きっとまた開催されるのだろう。

2014年11月25日火曜日

四茶のげろきょオープンマイク終了

昨日、三軒茶屋の〈café&bar&live 四軒茶屋~yoncha~〉でお店と共催したげろきょオープンマイクが、無事に終了した。
おいでいただいた方々、ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
大変楽しく、刺激的な会となった。

このようすはごくかいつまんだ抜粋映像をYouTubeに公開したので、雰囲気の一端を知りたい方はこちらをご覧ください。

現代朗読協会がやるからには、やはり共感ベースにした安心して表現できる場作りをしたいと思っていた。
批判・評価をしない、お互いの尊重のなかで受け取り合う、安心できる場のなかで、のびのびと思い切って表現できればいいなと思っていたのだ。
そのために、告知や前説でそのことを伝えたほか、ひとつの工夫を準備しておいた。

批判されないことによって安心できる一方で、表現したからにはなんらかのフィードバックがほしいものだ。
そのフィードバックが評価だったりすると萎縮してしまうのだが、どのように受け取ってもらえたのかは知りたい。
そこで「表現を味わう」という意味で、6種類の味覚をマトリックスにしたアンケート用紙を作り、そこに直感的に折れ線グラフで書きこんでもらうことにした。
また、思いうかんだ言葉をひとことだけ、書きこんでもらう欄も作った。
ひとり発表するたびに、全員がそのアンケート用紙に書きこみ、回収し、発表者に渡す。
そういうシステムを試してみた。
これはなかなかおもしろくて、次回以降もやってみようと思っている。

結果的にとても楽しい、しかし刺激的でクリエイティブな時間となった。
その場で初めて会った者同士がペアやグループになって、即興表現に挑戦するような場面もあった。
朗読が中心だったが、歌や演奏など音楽もあり、ダンスもあった。

今回の出演メンバーはつぎのとおり。

出演:
 晩衛
 ふくおかかつひこ
 森本清美
 Junjun Fujiyama
 トミタタミオ
 Sonoko Mikami
 田島敦夫
 岩倉さと子
 藤沢辿
 山本寿実
 はしむかいゆうき
 パブロ
 出町孝平
 野々宮卯妙
 水城ゆう
司会進行:
 水城ゆう
 森沢幸

※次回の四茶げろきょオープンマイクは2015年1月25日16:00スタートです。詳細と申し込みはこちら

2014年11月22日土曜日

あいぶんこ朗読ポッド Vol.97

2014年11月11日に福井県立病院のエントランスロビーでおこなった水城ゆうのピアノコンサートの模様を、何回かに分けてお送りしましたが、これがラストです。

有名な日本の唱歌「故郷(ふるさと)」の演奏です。
途中に水城オリジナル曲の「青い空、白い雲」が挿入されている即興アレンジ&変奏でお送りしました。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
※水城ゆうがおこなっている即興演奏、オリジナルアレンジ、実用的な演奏方法などのためのユニークなノウハウを学べるピアノレッスンは、こちらから詳細と問い合わせ・申し込みをいただけます。

2014年11月21日金曜日

あいぶんこ朗読ポッド Vol.96

2014年11月11日に福井県立病院のエントランスロビーでおこなった水城ゆうのピアノコンサートの模様を、何回かに分けてお送りしています。

原曲はスコットランド民謡ですが日本でも親しみの深い「故郷の空」の演奏です。
即興アレンジ&変奏でお送りしました。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
※三軒茶屋の〈四軒茶屋〉でげろきょが主催するオープンマイクは、11月24日(月/休)16時スタートです。朗読、演奏(歌、楽器)、ダンス等、ジャンル不問。
 詳細と申し込みはこちら

私のピアノ歴

なぜか最近、あちこちで訊かれるので、書いておこうと思う。

私はピアニストであり、さまざまな場所でライブやコンサートをおこなったり、歌手のライブのサポート演奏をしたり、朗読パフォーマンスと共演したり、バンド演奏に参加したり、また自分でも曲を作ったり、CDをリリースしたり、という音楽活動をおこなっているが、音楽大学や専門学校を出ているわけではない。
音楽にかんする専門教育を受けたことは一度もないし、ピアノ演奏も作曲・アレンジ・即興演奏も、教師についてならったことはない。

一度だけ、小学校三年から六年の四年間、いわゆる街のピアノ個人レッスンにかよったことがあって、そのときはごくふつうにバイエルとかブルグミュラーとかソナチネといった曲を習って練習していた。
私が人についてピアノを習ったのはそのときだけである。
以後、即興演奏をふくむピアノ演奏についても、作曲やアレンジについても、すべて独学で身につけてきた。

私が毎日楽しく、それがひと前であろうがひとりであろうがピアノを弾けているのは、中学生以降一度も強制されて音楽に向かったことがないという、幸福な体験に裏付けられていることが大きいように思う。

個人レッスンでピアノを習っていた小学生の最後のころ、私はピアノを練習したりレッスンに通うのがいやでいやでしかたがなくなり、両親に「頼むからピアノをやめさせてくれ」と泣きついた。
両親はそれを受け入れてくれたわけだが、それが音楽との幸福な付き合いのスタートになったのだと、いまでは思える。

ピアノレッスンに通うことを免除された私は、それでも音楽は好きで、中学校にはいるとブラスバンド部にはいった。
楽器はトランペットだった。
が、これはすでにどこかに書いたと思うが、集団表現が肌にあわず、一年もたたないうちにブラスバンド部はやめてしまった。

私はもっぱら、家で気ままにピアノを弾いて楽しんでいた。
なにしろだれからも強制されないのだ、自分の好きな曲を好きなように弾く自由を満喫していた。
クラシック音楽しか知らなかったのだが、そのうち世間が広くなってくると大衆音楽も聴きはじめた。
とりわけフォークソングからロック、高校生になるころにはジャズに魅惑されていった。
自分でもまねごとでジャズを弾いてみたりしたが、どうしてもうまく弾けなかった。

大学に進学し、親元をはなれて京都に住んだとき、あこがれのジャズ喫茶やライブハウスを初めて経験した。
ジャズバーでアルバイトをはじめ、本物のジャズミュージシャンたちと交流を持った。
私も多少ピアノが弾けるということで、バンドマンの仕事がまわってきた。
やがて本格的にバンドマンとして生活するようになった。
それはまだカラオケマシンが普及する前のことで、しかしすぐにカラオケが夜の街に普及しはじめ、駆け出しのバンドマンはすぐに仕事がなくなってしまった。

大学も中退した私は、生まれ故郷にもどり、ピアノの先生を細々とはじめた。
子どもにも教えたが、大人相手のジャズやポピュラーピアノも教えた。
また、地元のミュージシャンや美術アーティストたちと、当時はやっていた「パフォーマンス」をやったりした。

そのことが目にとまり、開局したばかりのFMラジオ局で番組制作を手伝わないかと誘われた。
それがナレーターや朗読者との関わりの最初だった。
名古屋から番組タレントとして来ていた俳優の榊原忠美と知り合い、番組外でも朗読と音楽の即興ライブをやるようになった。
それがいまの私がやっていることの始まりといえる。

その後も朗読との即興パフォーマンスはずっとつづけていたし、仕事場を東京に移してからは歌手との活動、ラジオ番組やオーディオブック、映画製作者とのかかわりのなかでオリジナルの楽曲をたくさん作った。
そうやって私は独自の路線で、いまの音楽活動にいたる道をたどってきたのだ。

いま私は、NPO法人現代朗読協会の主宰として、日本でもっとも深く朗読とかかわりをもっている演奏家のひとりといっていいだろう。
毎月、数多くのライブや公演の機会があり、私も朗読者といっしょにステージにあがるが、朗読するわけではなく、ピアノの即興演奏であることがほとんどだ。
朗読者以外にもフリージャズの人たちとやることも多い。
先日は、普段はフリージャズをやっているサックスの近藤さんとベースの日野くんとの三人で、めずらしくスタンダードナンバーを演奏するライブをやったりもした。

ほかには歌手といっしょにやることもある。
先日は伊藤さやかとの音楽ユニットOeufs(うふ)で、町制30周年の記念コンサートのために埼玉県の滑川町まで行ってきた。
オリジナル曲を作って歌ってもらうこともある。
病院や老人ホームで演奏することもある。

教えることはあまりやっていないが、求められれば拒むものではない。
とくに「実用音楽」を教えることには意欲がある。
実用音楽とは変な言葉だが、つまり実用として役に立つ演奏家を育てるためのレッスンだ。
立派な音楽大学や専門学校を出ていても、楽譜がなければ弾けないとか、自分なりにアレンジできないとか、歌手の声域に合わせた転調ができないとか、即興演奏ができないとか、非実用的な演奏家が多いが、そういう人たちに実用的な演奏家になってもらうためのレッスンだ。
ま、興味がある人はお問い合わせください。

※水城ゆうのピアノレッスンの詳細と問い合わせ・申し込みはこちらから。

ボイスコーチング、やってます

現代朗読協会を主宰したり、音読療法協会をオーガナイズしていると、声にかんするさまざまな相談を受けることが多い。
ラジオ番組やオーディオブック製作をきっかけに朗読演出にたずさわるようになったので、最初のころはプロのナレーターやアナウンサー、声優といった人から相談されることが多かった。

声の仕事をしている人たちの悩みは、リップノイズが取れない、といった単純なものから、業界で生きのこれるように表現力を深めたいとか、オーディションの必勝法を知りたいといった専門性の高いものまでさまざまだった。

現代朗読協会がスタートした2006年ごろからは、プロだけでなく、ごく普通の会社員や主婦、学生といった人が、自分も表現をやってみたい、という動機で私のもとにやってくるようになった。
プロのアナウンサーやナレーターのように上手に読めるようになりたい、舞台俳優のように通る声になりたい、はっきりと響く声で読んだり話せるようになりたい、ひと前であがらないようにしたい、などとそのニーズもやや異なったものだったし、多様なものでもあった。
それはいま現在もつづいている。

そんな長年の過程のなかで気づいたことがある。
それは、
「多くの人が自分の声や話し方に悩みを持っている」
ということだ。

これを読んでいるあなたに問いたい。
「あなたは自分の声や話し方に問題を感じることがありますか?」
ない、といいきれる人はこのブログを読む必要はありません。
すこしでも「ある」と思った人は、この先を読んでください。

声や話し方の悩みのなかで一番多いのが、
「自分の声が嫌い」
というものだ。
そのほかにも典型的な悩みをあげてみることにする。
「声がとおらない/大きくはっきりと声を出せない」
「もごもごと滑舌が悪くてよく聞き返される」
「早口がなおらない」
「ひと前で緊張してしまい、思ったように話せない」
「自分のことや必要なことを相手にうまく伝えられない」
「声がかん高い 、あるいは低すぎる」
「吃音がある」
このなかにあなたもあてはまることがあるだろうか。

最初のころは私もこれらの悩みにひとつひとつ、対症療法的に対応したり、いっしょに試してもらったりして、解決の手助けをしていた。
それなりに効果はあったし、感謝されることも多かった。
しかし、最近になって、これらすべての声・話し方の悩みに共通する、あるベーシックな解決方法があることに気づいた。
そのベーシックな方法を応用することで、ほとんどすべての声・話し方の悩みを軽減したり、解消したりできることがわかった。

もっともそれは、私がお医者さんのように薬を処方したり手術するのではなく、みなさんが自分で自分のことに気づき、自分で改善する方法であり、私はただそれをお手伝いするだけだ。
だから「コーチング」という言葉を使っている。

ボイスコーチングはトレーナーとはちがう。
トレーニングを指導するわけではない。
解決の方向性をしめし、みずからそちらに進む方法をサポートするだけだ。

その人がどのような問題を持ち、その問題はどのようなことに起因し、どのような方向に解決の糸口があるのか、それを見極めるのが私の技能であるといえる。
興味がある方は相談してみてほしい。
オンラインでの相談だけなら、最初の20分は無料で受けられます。

※リアルタイムでのオンライン個人セッションをおこなっています。詳細はこちら

2014年11月20日木曜日

韓氏意拳:韓競辰老師来日講習会に行ってきた

昨日は念願の韓競辰老師来日講習会に参加してきた。
私が稽古している韓氏意拳は、中国武術のなかではもっともあたらしいもののひとつだが、そのルーツは1930年代の王郷斎にさかのぼると聞いている。
その弟子のひとり・韓星橋が、天才的武術家でなかなか理解するのがむずかしかった王郷斎の術理をまとめ、志を守りながら人に伝えようと試みたのだという。
それを伝えられたひとりが、韓星橋の息子のひとり・韓競辰老師で、意拳の体系と訓練方法を現在に伝えられる形でまとめた。
だから、私が学んでいる意拳は、韓競辰老師がいまの体系を作ったものであり、その方から直接学ぶことができるというのは大変ありがたいことだ。

とはいえ、韓氏意拳は大変個人的な武術の表現をめざす体系である。
老師にかぎらず、私が指導を受けている日本の教練や代表の光岡先生も、実際に接してみるとそれぞれかなり感じが違う。
そこが韓氏意拳のおもしろいところでもある。

初めて見た韓競辰老師は、とても60歳をかなりこえている年齢には見えず、はつらつとした言動の方であった。
参加者は40名近くいただろうか、大きな部屋で全員にびんびん響くような張りのある声と、きびきびした動作で講義する姿は、まさに闊達な生命力そのものに見えた。
いっしょに練習する私も、そのエネルギーに巻きこまれ、話を聞いているあいだも早く身体を動かしたくなってしかたがなかったし、動きはじめてからはさらに活発でいきいきした方向へと集中していくのを感じた。

韓競辰老師がそこにいる姿は、もちろんほがらかで優しい笑みをときおり浮かべる親しみのある方だが、しかし近づくとまるで野生動物がそこにいるかのような張りのある存在感も伝わってくるようだった。
人間というのは、本来、このように闊達と、いきいきと存在し、いまここの生命力を発露し表現できる生き物なのだ、ということをあらためて見せられ、うれしくなった。

3時間の講義と稽古の内容はかなり熱く充実したもので、終わったらへたりこみそうなほどへとへとになっているのを感じた。
それほど集中していたのだろう。
へとへとで疲れきってはいたが、いきいきとしたものを感じながら帰路につくことができた。

※内田秀樹準教練による羽根木の家での韓氏意拳の初級講習会は、11月25日(火)夜の開催です。
 詳細はこちら

あいぶんこ朗読ポッド Vol.95

2014年11月11日に福井県立病院のエントランスロビーでおこなった水城ゆうのピアノコンサートの模様を、何回かに分けてお送りしています。

おなじみの日本の曲「赤とんぼ」の演奏です。
即興アレンジ&変奏でお送りしました。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
※三軒茶屋の〈四軒茶屋〉でげろきょが主催するオープンマイクは、11月24日(月/休)16時スタートです。朗読、演奏(歌、楽器)、ダンス等、ジャンル不問。
 詳細と申し込みはこちらから。

2014年11月19日水曜日

あいぶんこ朗読ポッド Vol.94

2014年11月11日に福井県立病院のエントランスロビーでおこなった水城ゆうのピアノコンサートの模様を、何回かに分けてお送りしています。

「秋の夕日に照る山紅葉」という歌詞で日本でもおなじみの唱歌「紅葉」の演奏です。
即興アレンジ&変奏でお送りしました。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
※水城ゆうがおこなっている即興演奏、オリジナルアレンジ、実用的な演奏方法などのためのユニークなノウハウを学べるピアノレッスンは、こちらから詳細と問い合わせ・申し込みをいただけます。

2014年11月18日火曜日

【YouTube】現代朗読の梅丘THE生エンタ出演抜粋映像@ガードアイランド

2014年11月15日、世田谷・梅丘の三年めとなる街の音楽イベント〈梅丘THE生エンタ〉に、今年も現代朗読協会メンバーで出演しました。
レポートはこちら

その模様を記録映像から抜粋でご紹介します。

朗読出演はKAT、藤沢辿、野々宮卯妙、唐ひづる、美子、演奏は水城ゆう。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)

ストリートオープンマイク、富士見台音読ケア、羽根木茶沢会

一昨日の日曜日は、夜の白楽〈ビッチェズ・ブリュー〉のライブに行く前、日中に池袋でストリート・オープンマイクに参加してきた。
ポエトリーリーディングをやっている村田活彦さんの主催で、前回は新宿でやったらしく、今回は二回めとなる(私は初参加)。

池袋駅の西口に集合。
村田さんが用意してきたバッテリー駆動のアンプとマイクを使って、10名くらいの参加者が思い思いに路上でパフォーマンスを披露する。
途中、警官が来て場所を移動したりしたが、おおむねなにごともなく、みなさん楽しくやっておられたようだ。
私も楽しかった。
ごくみじかい抜粋記録映像をこちらに公開したので、雰囲気だけでもご覧ください。

夜は〈ビッチェズ・ブリュー〉へ。
このレポートはこちら
抜粋映像はこちら

昨日は昼に外苑前の〈ラルテ〉に行き、髪を切ってもらった。
これで年末年始はさっぱりすごせるだろう。

午後、富士見台の老人ホーム〈メディカルホームまどか富士見台〉に行き、音読療法のいきいき音読ケアワークをおこなう。
ファシリテーターは片岡まゆみと野々宮卯妙のふたり。
毎月、このふたりが中心になっておこなっていて、昨日がちょうど24回めとのことだった。
私はたまに行って、最後にみんなで歌をうたうときのピアノ伴奏や、そのあとの唱歌メドレーの演奏をしたりする。
昨日も歌詞をテキストに使った「村の鎮守のお祭り」の伴奏をして、最後に唱歌メドレーを弾いた。
終わったら思いがけず「アンコール」という声をいただき、「My Favorite Things」を演奏した。
「心の扉が開いたようでした」という素敵な感想をいただいて、ちょっとじんとしてしまった。

今日は午前中、下高井戸シネマに行って「「大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院」を観る。
いやいや、これはなかなかごっつい映画であった。
がつんと来た。
この感想はあらためて書きたい。

すぐに羽根木の家にもどり、午後のトランジション・カフェの準備。
私も参加しているトランジション世田谷・茶沢会の活動のひとつで、三軒茶屋の〈カフェ・オハナ〉で定期開催しているものだが、たまには羽根木の家でも開催してあらたな方にも参加してもらおうという趣旨。
それと、トランジション運動の重要な要件のひとつとして「コミュニケーション・シフト」があると私は思っていて、そのことを伝える機会を持ちたいというのもきっかけだった。

茶沢会のメンバーのほかにも、今日初めて参加する方も何人か来てくれて、総勢10人以上の予想以上ににぎやかな会となったのはうれしかった。
みなさん、それぞれのトランジションへの思いを語ってもらい、今後の具体的な活動展開へのきっかけになるんじゃないかと感じた。
羽根木の家でのトランジション・カフェは、また年明けあたりにゆるりとやりたいものだ。

料理人マリコも参加してくれて、お母さんメンバーが多かったのもよかった。
それぞれ情報交換ができたり、日頃の悩みを聞かせてもらったりした。
マリコは一歳になったばかりのいっくんを連れてきてくれたし、ママカフェにも来てくれているオバマさんは娘のまどかちゃんを連れてきてくれて、楽しかった。

【YouTube】白楽ないと 抜粋映像 2014年11月16日@白楽〈ビッチェズ・ブリュー〉

2014年11月16日夜、横浜・白楽のライブスポット〈ビッチェズ・ブリュー〉でおこなった朗読と音楽のライブ「白楽ないと」の模様を、抜粋でご紹介します。

朗読はレギュラー出演の野々宮卯妙と、ゲストに照井数男。
ピアノは水城ゆう。
野々宮は水城ゆう作『子どものころの七つの話』からいくつかを、照井は数学の定理「無限について」と夏目漱石作『こころ』からを朗読。
ピアノソロ演奏は「You Don’t Know What Love Is」と「スカボロフェア」。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
※次回の「白楽ないと」はクリスマスイブの12月24日夜です。
 詳細はこちら

2014年11月17日月曜日

白楽〈ビッチェズ・ブリュー〉11月ライブ報告

昨日の夜は、このところ毎月やらせてもらっている白楽〈ビッチェズ・ブリュー〉での朗読と音楽のライブだった。
しかし、私のアピールがわるいのか、やっていることはとってもおもしろいと思うのに、なかなかお客さんが来てくれない。
昨日も、私が個人的に呼びかけた人たちもみごとに全滅で、お客さんが全然いなかった。

とはいえ、ひさしぶりにライブに参加する照井数男くんが来てくれることになり、渋谷で落ち合っていっしょに白楽に向かった。

照井くんは大学で数学を教えたり研究している数学者で、現代朗読協会とはけっこう長い付き合いになった。
昨夜は照井くん、野々宮卯妙と私の三人が揃ったのだが、思い返してみれば朗読と音楽のセッションはこの三人から始まったようなものだといっていいかもしれない。
中野のピグノーズという店で、これまたお客さんが全然はいらないライブをやっていたら、フリージャズピアニストのいまは亡き板倉克行さんがふらりと遊びに来て、おもしろがってくれ、それからこのふたりをあちこち連れ出してくれたのがきっかけのひとつだった。

板倉さん亡きあと、だれがおもしろがってくれているのかと思えば、杉田さんなのだった。
このおもしろさがわかるには相当な耳が必要なのかなあ。
我々の活動は、耳を育てるところから始めなければならないのかもしれない(気が遠くなるけど)。

早めに白楽に着けたので、ベトナム人の女の子たちがお勝手をしているトンカツ屋で腹ごしらえをしてから、ビッチェズ・ブリューに乗りこむ。
オーナーの杉田さんが例によって貴重な「時代の証言」的な話をしてくれたり、このところのジャズ界・音楽界の所感を聞かせてくれたり、我々がやっていることへの提言やヒントをくれたりと、とてもありがたい時間をいただけた。

この夜におこなった朗読と音楽のセッションの模様は、近く、抜粋をYouTubeで配信する予定だ。
そして来月12月は、24日のクリスマスイブにライブ予定をいただいているので、なにかひと工夫して楽しいプログラムにしたいと思っている。
イブにはいろいろ予定もはいっているかと思うけれど、もしあいていたら白楽まで遊びにいらしてください。

2014年11月16日日曜日

梅丘THE生エンタの出演、終了

2014年11月15日、午後。
梅丘駅前〈ガードアイランド〉での現代朗読パフォーマンス、2ステージ。
思ったより、というか全然かんがえてもいなかったのだが、かなりハードなステージだった。

梅丘の街フェスとでもいうような〈梅丘THE生エンタ〉が開催され(今日もある)、現代朗読協会は今年も出演した。
3年前から始まり、最初の年から毎年出演していて、今年は3回めとなる。
毎年場所が変わって、初年は〈テイク・ファイブ〉という店だったが、すでに閉店。
昨年は〈GILLIA〉というイタリアンの店。
そして今年は音楽練習スタジオ〈ガードアイランド〉。

午前中に羽根木の家に来れる人は来てもらって、朝ゼミの時間に演目の打ち合わせ。
正午すぎに近所でパンを買って羽根木公園で腹ごしらえ。
そのまま羽根木公園を通りぬけて梅丘駅前へ。

13時から私たちの前のプログラム「気軽にクラシック」をみんなで聴く。
フルート2本とピアノの3人組。
よく知っているクラシック曲をアレンジして演奏していた。

14時からげろきょのプログラム。
2ステージやったのだが、セットリストは以下のとおり。

1st stage
 1. KAT「汗」(岡本かの子)
 2. 藤沢辿「舞踏病の女」(水城ゆう)
 3. 野々宮卯妙「死の花」(水城ゆう)
 4. 唐ひづる「The Underground」(水城ゆう)
 5. 美子〜群読「あめのうみ」(水城ゆう)
 6. 群読「もう軍備はいらない」(坂口安吾)

2nd stage
 1. KAT「汗」
 2. 藤沢辿「舞踏病の女」
 3. 美子〜群読「あめのうみ」
 4. 唐ひづる「An old Snow Woman」(水城ゆう)
 5. 野々宮卯妙「洗濯女」(水城ゆう)
 6. 群読「原体験舞連」(宮沢賢治)

各50分くらいのステージで、全部即興で演奏したので、非常にハードであった。
それぞれのパフォーマンスが生き生きと、予測不能で、私も気を抜けなかったということもあったかもしれない。
各自充分に発揮できたものがあったのではないだろうか。
現代朗読のパフォーマンスは自由で予測不能、生き生きといまここを表現できるようになってきた、という意味で、ひとつの地平に到達していると思える。

2014年11月15日土曜日

オーディション&リップノイズ対策の個人セッション(online)

私・水城は、声優/ナレーター/アナウンサー/朗読家の現役または志望の方々のために、オーディションやリップノイズ対策に特化したボイスコーチングの個人セッションをおこなっています。
世田谷区新代田の「羽根木の家」に直接おいでいただくのもよし、ネットミーティングを利用したオンラインセッションを選ぶもよし、ご都合のよい方法で受講できます。

あらかじめ申し込んでセッションの予約も可能ですが、オンラインの場合は思いたったときにすぐに接続確認して、そのまま受講できるます。

※個人セッションが可能な日時はこちら
※申し込みはこちら
※オンラインセッションの受講方法はこちらをご覧ください。


【内容】
——オーディション対策として
ただうまい、正しい、美しいだけなら、いまの時代、替えはいくらでもいます。
オーディションで求められるのはそれらに加えて、唯一無二の存在感(オリジナリティ)や柔軟なコミュニケーション能力です。
それらをいかにシェイプアップするか、
また、目的や内容がはっきりしているオーディションを目前にしての最後のチューンナップにも応じます。ひとりではなかなか気づかないチェックポイントを指導します。
「あなたにお願いしたい」と言われるために、今なにができるのか?
プロ及びプロ志望、そして声を意識する人の「サバイバル」のための個人セッションです。

——リップノイズ対策として
マイク収録現場でかならず問題になるのが「リップノイズ」。
ディレクターやエンジニア側から見れば、おなじスキルや表現力ならリップノイズの少ない人を使いたいのは、仕事の効率性やクオリティのニーズから当然のことです。
リップノイズという言葉は知っているが、自分がどのようなタイプのノイズを発しているのか客観的に把握できていない、知りたい、分析してみたい……
リップノイズがあることは把握しているが、具体的にどのように対処すればいいのかわからない……
いろいろやってみたがどうしてもリップノイズが取れない……
そういう方は一度相談してみてください。

2014年11月14日金曜日

あいぶんこ朗読ポッド Vol.93

2014年11月11日に福井県立病院のエントランスロビーでおこなった水城ゆうのピアノコンサートの模様を、何回かに分けてお送りしています。

「更け行く秋の夜」という歌詞で日本でもおなじみの唱歌「旅愁」の演奏です。
原曲はジョン・P・オードウェイの「Dreaming of Home and Mother(家と母を夢見て)」です。
即興アレンジ&変奏でお送りしました。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
※水城ゆうがおこなっている即興演奏、オリジナルアレンジ、実用的な演奏方法などのためのユニークなノウハウを学べるピアノレッスンは、こちらから詳細と問い合わせ・申し込みをいただけます。

直近のオンラインセッション可能な日時(11.15〜12.14)

私・水城は羽根木の家における対面もしくはネットを使ったオンラインでの個人セッションをおこなっています。
セッションを受けるためには、あらかじめ申し込んで予約することも可能ですが、オンラインの場合は思いたったときにすぐに接続確認して、そのまま受講できるます。

※オンラインセッションの受講方法はこちらをご覧ください。
※セッションの内容についてはこちらをご覧ください。

◎オンラインセッション可能な日時
(日時は予告せずに変更する場合があります)

11月
 15日(土) 7:00-10:00
 16日(日) 7:00-12:00
 17日(月) 7:00-13:00
 18日(火) 7:00-9:00/18:00-21:00
 19日(水) 7:00-16:00
 20日(木) 7:00-10:00
 21日(金) 7:00-19:00
 22日(土) 7:00-10:00
 24日(月/振替休日) 7:00-14:00
 25日(火) 7:00-14:00
 26日(水) 7:00-10:00/14:00-21:00
 27日(木) 7:00-10:00
 28日(金) 7:00-10:00
 29日(土) 7:00-10:00
 30日(日) 7:00-9:00/18:00-21:00
12月
 1日(月) 7:00-21:00
 2日(火) 7:00-14:00/18:00-21:00
 3日(水) 7:00-21:00
 4日(木) 7:00-10:00/14:00-19:00
 5日(金) 7:00-14:00/18:00-21:00
 6日(土) 7:00-10:00
 7日(日) 7:00-9:00/18:00-21:00
 8日(月) 7:00-21:00
 9日(火) 7:00-10:00/14:00-18:00
 10日(水) 7:00-21:00
 11日(木) 7:00-10:00/14:00-19:00
 12日(金) 7:00-10:00/14:00-21:00
 13日(土) 7:00-10:00
 14日(日) 7:00-13:00

セッションは1時間単位(延長は30分単位)です。
最初の20分間は無料です。

2014年11月13日木曜日

あいぶんこ朗読ポッド Vol.92

2014年11月11日に福井県立病院のエントランスロビーでおこなった水城ゆうのピアノコンサートの模様を、何回かに分けてお送りします。

オープニングで演奏した即興演奏です。
秋の風景をイメージしながら、おもむくままに演奏しました。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
※水城ゆうがおこなっている即興演奏、オリジナルアレンジ、実用的な演奏方法などのためのユニークなノウハウを学べるピアノレッスンは、こちらから詳細と問い合わせ・申し込みをいただけます。

トランジション茶沢カフェ@羽根木の家を開催します(11.18)

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トランジション茶沢カフェ
~ 持続可能な世田谷のことを話そう ~

日時:11/18(火) 14:00 ~
会場:羽根木の家(羽根木1-20-17 最寄りは新代田駅または東松原駅)

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イギリスの小さな街から生まれ、
日本の各地でもはじまっている
トランジション・タウン運動。

自分たちの住むまちを自分たちの手で
持続可能なまち・暮らし・社会へと
移行(transition)していこうという草の根運動です。

世田谷では2010年1月に立ち上げをし、
食とエネルギーの地産地消を目指し、
手づくり太陽光パネルの制作WSや利活用、
エネルギーシフトのシンポジウム、
世田谷育ちの野菜での地域マルシェや街歩き、
くるくる交換会などを開催したりしています。

地域を知ること、地域での出会い、
それぞれの顔の見えること、お互いを知ることを大切に、
他団体や行政ともつながり活動をひろげ、
昨年初夏には、市民協同発電所設立の
新たな活動も生まれています。

エネルギーシフトや食と農、地域流通の問題のほか、
人間関係のトランジションでもある
コミュニケーション・シフトの勉強会もおこなっています。

持続可能な世田谷のこと、ゆるやかにいっしょに
お話しできたらと思います。

トランジション・タウンのことを知りたい、
こんなことできたらいいなぁ、地域で仲間をみつけたい、
なんでもざっくばらんに、ワクワク、一緒にお話しませんか?

はじめての方の参加も大歓迎です♪
みなさまの参加をお待ちしています。

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日時:11/18(火) 14:00 ~
会場:羽根木の家(羽根木1-20-17 最寄りは新代田駅または東松原駅)

参加費:500円(会場費・お茶代として/その他持ち込み自由)

お問い合せ・予約は、以下のフォームより「お問い合わせ内容」に
「その他」を選び、「メッセージ欄」に「トランジションカフェ」
と記入してください。
http://www.roudoku.org/contact

主催:トランジション世田谷 茶沢会
協力:現代朗読協会「羽根木の家」

※当日の連絡は現代朗読協会「090-9962-0848」にお願いします。

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2014年11月12日水曜日

帰省食蟹三昧

今回の実家帰省は、 ズワイガニ漁が解禁されたばかりの漁港の親戚を訪問したこともあって、じつにグルメな旅であった。

ズワイガニは福井(越前)では越前ガニと呼ぶ。
山陰地方では松葉ガニと呼ぶ。
呼びかたは違うが、おなじものである。
今回はちょっと変わった蟹にお目にかかった。
私は聞いたことがなかったのだが「黄金ガニ」と呼ばれる、ベニズワイガニとズワイガニの交配種、つまりハイブリッドで、型が大きく味もよく、しかし水揚げもすくなくて非常に貴重なものらしい。
それをたらふくいただいた(すみません←となぜかあやまりたくなるね)。

食べ方はいろいろで、まずは刺身。
蟹の刺身はこれまでにも何度か食べたことがあるが、今回はさばいているところを見せてもらった。
非常に面倒な処理が必要で、私にはとてもできそうになかった。
生の蟹の身はとろっと甘くて、エビよりも上品でおいしい。

つぎに焼きガニ。
ホットプレートで蒸し焼きにするのが手軽だが、今回は焼きガニ用の薄手の土鍋で焼いてもらつた。
このまま食べてももちろんおいしいが、この身に蟹みそを乗せて合わせ技で食べると、ものもいえないほどうまい。
そして黄金ガニの蟹みそはまるでバジルペーストのような緑色をしていて、味もズワイとはかなり違う上品なコクがある。

ズワイガニのメスはセイコガニとか香箱ガニと呼んだりするのだが、オスにくらべてずっと小さい。
これは茹でてそのまま食べたり、あるいは蟹汁の「ダシ」にする。
ダシにした場合は、身はちょっとだけしゃぶって、あとは贅沢に捨ててしまう(なんてことだ)。
私が子どものころは、これはトロ箱一杯500円くらいで売られていて、おやつがわりに食べていたものだ。
いまはいい型のものになると一匹2,000円くらいするものがあったりする。

ほかに、ニシンの刺身とタタキをいただいた。
別に寿司盛りを頼んでくれていたのだが、そっちはほとんど手付かず、というかまったく食指を動かされないくらい、蟹がメインだった。

いただいて帰ったゆで蟹と蟹みそを使って、トマトソースのスパゲティを作ってみたが、これまた絶品。
複雑で味わいが深くて、うなるばかりであった。
一年分の蟹をたっぷりいただいて満足した。

恒例の福井県立病院ピアノコンサート、終了

昨日は数か月ごとの恒例になった福井県立病院でのピアノコンサートだった。
最近は三か月に一回のペースで、約一時間の演奏を、病院のエントランスロビーにあるグランドピアノでおこなっている。

昨日は行ってみたら、ピアノを調律したばかりということで、素敵な響きである。
こういう公共機関のピアノの調律は、音楽ホールでないかぎり半年に一度とか一年に一度といったサイクルが決められていることが多いのだが、演奏者からすればコンサートの直前におこなってもらうのが理想だ。
げんに音楽ホールでのコンサートの場合は、毎回、調律がはいるのが普通だ。
しかし、一般の人にはなかなかそこまでする発想はないだろうし、また費用もかかるので難しい。

音楽コンサートの場合、ピアノの調律は、ピアノをまずステージに出し、ホールの温度や湿度になじんだ状態でおこなうことが多い。
たとえばコンサートの開演が午後7時の場合、午後になって照明や音響などの会場準備が始まるときにピアノもステージに出し、しばらく温度・湿度をなじませてから、たとえば午後3時か4時くらいに調律が始まる。
調律には2時間程度かかる。
いったん終了した調律を、開演直前にもう一度チェックして整えてから、実際の演奏にのぞむ、というのが通常の手順だ。
しかし、なかなかそこまで手をつくしてくれる主催者はないし、予算も大変になる。

私が弾くようなシチュエーションでは、わざわざ調律されることはまずないし、ときには数か月から一年以上も調律されていないようなピアノを弾くこともある。
ピアノの状態もまちまちで、よれよれのアップライトピアノもあれば、状態のいいフルコンサートもある。

福井県立病院のグランドピアノは、状態はまずまずで、今回は調律直後ということでありがたかったが、問題がひとつあって、リハーサルができないということだ。
病院のエントランスにどんと置いてあるので、事前に弾いて練習することができない。
練習というのは曲の練習をするということではなく、ピアノとこちらとのインターフェースをすりあわせて作りあげる作業である。
どんなピアノか、しばらく弾いてみて、タッチや音律をたしかめ、それによって演奏方法や曲の展開も変えることがある。
それができない、ということだ。
いきなり座って弾きはじめる、そのときはじめて、どんなピアノなのかわかる、という状況は、ピアニストならわかると思うがなかなか厳しいものがある。

そんなことはオーディエンスにはまったく関係のないことで、病院のエントランスをたまたま通りかかったらピアノのコンサートがあるというので、ちょっと聴いていってみるか、知ってる曲もあるそうだし、くらいのものだろう。
そういう状況で一時間、それなりに演奏し、オーディエンスとコミュニケートし、「また次回もよろしく」といってもらうというのは、相当にチャレンジングで勉強になることには違いない。

昨日もこれまでのように、日本の季節の唱歌をはじめ、スコットランド民謡とかオリジナル曲を交えて約一時間、たぶん10曲ばかりを演奏した。
私の場合は楽譜がないので、たとえば「旅愁」という曲を弾くとき、その曲がどのように展開していくのかは実際に演奏がはじまってみるまで自分自身にもわからない。
昨日も思いがけない展開が生まれて、けっこう楽しく演奏できた。
記録映像を撮っていたので、抜粋をYouTubeで公開するかもしれない。

福井県立病院での次回のコンサートは、2月9日におこなうことが決まった。
また、3月には都立広尾病院でもコンサートをやることになっている。

2014年11月7日金曜日

オンライン個人セッションの拡充をします

これまで東京以外の地方や海外在住の方のために、あるいは障害や家庭事情などのために外出がままならない人のために、SkypeやHangoutなどオンラインでのネットミーティングを利用して個人セッションや遠隔参加を受け入れてきたが、それをさらに拡充しようと思っている。
上記のような方のほかにも、仕事がタイトであるとか、主婦や自由業といった立場で、自分の学びのための時間を固定的に確保できないような人も対象にしたい。

セッションに対応できる私の時間をオープンにしておくので、ネットにアクセスして、私のオンラインステータスを確認したら、コールしてもらえればそのままセッションがスタートする、というシステムである。
対応できるセッション内容は別項に書くが、セッション費用は20分まで無料。
20分になった時点でセッションを継続するかしないかを決めてもらい、継続する場合は60分の規定費用が発生する方式。
決済は口座振込とカード。

多くの方の便宜に応じるという意味もあるが、なにより私自身の自由度を確保したいという理由がある。
オンラインセッションだと、自宅にいながらにして、あるいは移動先でも、また早朝、日中、夜間を問わず、こちらと相手の空き時間の都合があえばいつでも可能だ。
このようなことが実現できるツールを、ほぼ無料で利用できるようになっているネット環境を、インフラ弱者である個人が利用しない手はない。

これまで何度か書いてきたことだが、私はこれまでのさまざまな得難い経験のなかで自分が獲得してきた知見、技術、ノウハウを、できればすべてみなさんに伝えきりたいという強いニーズがある。
同時にその伝承活動の継続性も現時点では必要で、そのためにその対価を設定し、お願いしている。
こういうことを理解し、また興味を持ってくれる人はいるだろうか。

2014年11月6日木曜日

今日のゼミは共感的おはなし会、最終レース再スタートライン

今日は現代朗読のゼミ日だったが、朝ゼミのみの開催。
参加者がそれぞれ、最近あったこと、聞いてもらいたいことを話しはじめたら、それだけで時間がすぎていった。
こういうとき、私は共感スキルを発動させてみんなの話を聞くようにしているのだが、ゼミ生全員が共感スキルを身につけているわけではなく(本当は全員に身につけてもらいたいのだが)、話はしばしばあちらこちらに転がっていく。
それをなんとか引きとめながら、各人の大切な話をできるだけ本質的に聞き、共感しようと試みる。

朗読表現の場ではあるけれど、結局今日はだれも朗読しないまま終わった。
しかし、そのことは問題ではない。
朗読するにも、表現活動をするにも、各人が自分のニーズにしっかりとつながり、同時に安心してのびやかに表現できる場を作ることが、現代朗読協会における私の役割だ。
だれかが「みんなに聞いてもらいたい」と思っている大切な話があれば、なにをおいてもそれを全部聞かせてもらいたい。

今日は藤沢さんや矢澤ちゃんが、私に聞いてもらいたい話があり、またできればアドバイスをほしいという要望があった。
共感スキルを使って話を聞き、ふたりのニーズを教えてもらい、それにそってアドバイスをさせてもらった。
が、私にはいまだに――というより最初からずっと――自分が共感的コミュニケーションをきちんと理解できていないのではないか、あるいはそれを実践できていないのではないか、という危惧があり、そのことで自分の正当性に疑いを持ちつづけている。
実際に、私の伝え方、教えかたについて、疑問を持っている人はいるし、このことについて私が未熟であると思っている人がいる。
私の側の勝手な思いこみかもしれないが、共感的コミュニケーションのベースとなっているNVCのコアメンバーのグループには、いちおう所属していながらいまだになじめずにいる自分を感じることがある。
なじめない、というより、チーム内における自分のふるまいに信頼を持てないのだ。
今日はわずかでもゼミ生のお役に立てたかもしれないような気がしたが、居心地の悪さは残っている。

自分の正当性を確信できないうちは、私の誠実と安心のニーズを確保するために、共感的コミュニケーションを人に伝えることをやめようかなと思った。
こういう気づきというか、自分の弱さ、甘さの自覚は、遅まきながらシビアにやっていきたい。


さまざまなことをかんがえあわせて、2014年の年末に向かうこの時期、自分のニーズにきちんと向かい合い、状況を把握し、やれること、やれないこと、やりたいこと、やりたくないこと、整理すること、あらたにはじめることなど、大胆かつ繊細に選択し、再スタートのラインを設定しなおそうと決意している。

のびやかに表現できることで世界が変わる

昨日、大変うれしいことがあったので、報告したい。

昨夜は下北沢の旅カフェ〈Stay Happy〉で共感カフェをおこなった。
が、参加者が少なく、結果的にげろきょのゼミ生がふたりだけだった。
しかし、そこでうれしい話を聞いたのだ。

もう2年越しにメンバーであるゼミ生のひとりは、ずっと勤めている職場での人間関係に悩んでいて、自分が受け入れられていない感覚や仕事のスキルを得られない状況がつらいと感じていた。
その話を私や、音読療法士の野々宮が、ずっと聴きつづけ、共感しつづけていたが、なかなか状況は好転しない状態がつづいていた。

先の日曜日に〈サラヴァ東京〉で「エロイヒムの声」の公演があり、彼女も群読で参加したのだが、そのときに自分がのびのびと表現し、またこのような表現をずっと前からやりたいと思っていたことに気づき、楽しめたし、開放されたような気がしたという。
その翌々日、いつものように出勤してみたら、おなじ同僚や上司がいつもとは違って見えた。
これまで自分を攻撃してきたり、拒絶していたように見えていた彼らが、じつはそうではなく、彼らにもそれぞれのニーズがあり、また思ったほど悪意もなく、そして調子が悪くてつらそうにしている人もいることに気づいた。
そして、自分が置かれた状況がそれほどひどいものではないのではないか、と思えるようになったというのだ。

共感スキルと、評価を手放したのびやかな表現の世界、これが人の感覚をひらき、存在をひらく
ことに貢献することは間違いないことは、以前からわかっていたことだが、こうやってまた具体的な話を聞かせてもらうと、こんなにうれしいことはない。
共感をベースにした表現の場作りとしての現代朗読協会をやりつづけてきてよかった、と思える瞬間だ。

もっとも、現代朗読という手法も、またこの団体自体も、なかなか広く知られるにはいたっておらず、むしろ運営と活動は苦労を増すばかりだ。
このあたりでなんらかの見直しをしたいという気持ちが強まってきている。

2級ボイスセラピスト講座、韓氏意拳女子クラス

一昨日・11月4日(火)は2級ボイスセラピスト講座をおこなった。
参加者は2名だったが、ともに熱心に参加してくれて、みっちりと音読療法について伝えることができた。
ひとりは歌手の方、もうひとりは大学院在籍の研究者の方ということで、それぞれのニーズがはっきりしていた。
それぞれの仕事、生活のなかで音読療法を活用していっていただけるとうれしい。

そして夜は韓氏意拳の女子クラス。
もとい、韓氏意拳体験講習会。
内田秀樹準教練にお越しいただいて、たまたま参加者が(私をのぞいて)女性ばかりのクラスとなった。

韓氏意拳ではつねに、自分の身体の声を深く聞き、頭でかんがえる運動の軌道とか、やりかたとか、なにかをなぞるような「既知」の動きではなく、身体の深い「未知」の場所からまんべんなく発生してくる動きに注目し、それを表現する練習をする。
言葉で書くとややこしいが、実際にやってみてもこれはむずかしい。
手把手《しょうばしょう》といって、指導者に手をそえられてシンプルな型の動きをおこなうのだが、身体の声に深く注目できていないとまったく動くことができない。
そもそも、私たちは自分の意志で動くことができるのか、という問いからスタートするようなところがある。
とにかく、自分自身の身体や存在そのものに謙虚に向き合い、未知の試みをおこなっていく、それが韓氏意拳の稽古となる。

この日も気づくことがたくさんあって、頭も身体もぱんぱんになってはちきれそうだった。
しかし、練習自体はますますおもしろくなってきたのを感じている。

※次回の羽根木の家での韓氏意拳講習会は、11月25日(火)夜の開催。会員向け初級クラスです。詳細はこちら

2014年11月5日水曜日

コミュニケーションえきすぽ「共感カフェ」を開催した

一昨日11月3日・文化の日は、江古田のカフェ〈中庭ノ空〉で5日間連続で開催されていたコミュニケーションえくすぽの最終日に、共感カフェを開くために行ってきた。

コミュニケーションえくすぽはオーナーの五十嵐倫子さんが苦労して開催したもので、私も一端に貢献できてうれしかった。
〈中庭ノ空〉コミュニティといっていいような、常連さんを中心とするつながりが生まれていて、心地よいスペースである。
参加してくれたのは常連さんと、ネットで告知を見たという方もいたが、いずれも共感的コミュニケーションを初めて体験される方ばかり。
「えくすぽ」のイベントを担当していた方も何人か参加してくれて、充実した勉強会となったように思う。

親子の関係や勤め先での人間関係の問題をあつかうなかで、思いがけない自分のニーズに気づいたり、感情のシフトが起こったりして、涙ぐむ人が何人かいて、私も貢献のニーズが満たされた気持ちがあった。

共感カフェは午後3時までだったのだが、午後4時半からは「えくすぽ」の最終イベントのトークセッションがあるというので、残って参加した。
劇作家で演出家の岸井さんが司会進行をつとめていて、ほとんどの人が発言したなかなか情報量の多い活発なトークイベントで、刺激的だった。
終わってからの打ち上げにも参加して、岸井さんや、ほかにもポエトリーリーディングをやっているのりこさん、岸井さんのお連れで現代アート(彫刻)をやっている方たちと刺激的な話ができた。

〈中庭ノ空〉は維持経営がなかなか大変だということで、年内にひと区切りして年明けには仕切り直しして再スタートしたい、という五十嵐さんの意向だが、よい形で存続することを私も願っている。