2009年7月28日火曜日

「Kenji——宮澤賢治・音と光と土——」について(新聞社用)

9月2日夜、名古屋市芸術創造センターでおこなわれる第一回ウェルバ・アクトゥス公演「「Kenji――宮澤賢治・音と光と土――」を、名古屋市内の各新聞社にアピールするための資料につける案内文。

「Kenji――宮澤賢治・音と光と土――」について

宮澤賢治が残した「ことば」から出発し、「ことば」に息を吹きこみ、私たち自身のなかにもある銀河宇宙に音楽として蘇らせようという試みが、このウェルバ・アクトゥス「Kenji――宮澤賢治・音と光と土――」です。
私たちは決して観客を驚かせたり、睥睨したりするような舞台を作り上げようとはしていません。
今回、15名の一般参加者とワークショップをおこない、賢治の「ことば」を核としてあたらしい舞台表現の方法を模索しつづけています。

ウェルバ・アクトゥス(Verba Actus)について
「朗読を越えた共感の場」

以前から、私たちはジャンルの枠に閉じこめられることを窮屈と感じて、多くのパフォーマンスを実行してきました。
私たち、というのは、作家・音楽家・演出家である水城雄(MIZUKI)と、クセックACTの俳優である榊原忠美を軸としたゆるやかなつながりのあるグループのことです。
今回、これに日本巧匠文化協会、PAP・でらしね、現代朗読協会、そして一般市民が参集し、はっきりとまとまりのある集団〈ウェルバ・アクトゥス〉として、蓄積してきた方法論をより具体的に実現すべく、名古屋で第一回公演を行なうことになりました。

「Verba」はラテン語で音/音声/言語、「Actus」は人の行為のことです。
朗読といってしまっては限定的すぎる、演劇でも音楽でも美術でも舞踊でもない、そうでありながらそれら全部の要素を含んでもいる……
私たちがめざすもの。それは「共感」であり、「共鳴」です。出演者同士の共感、朗読と音楽の共鳴、朗読と美術の共鳴。そしてともに時間と空間を共有するはずの観客との共感と共鳴。
まったくあたらしい方法論とウェルバ・アクトゥスという表現の試みを、ぜひともお取り上げいただき、広くご紹介いただくことをお願いいたします。