4月14日の夜、現代朗読のゼミが終わって、まだ羽根木の家にゼミ生たちが残っていて掘りごたつで雑談していたとき、ドンという音とともに下から突き上げるような振動が来た。
びっくりして、ゼミ生のひとりが飛びあがったのだが、なにが起きたのかとっさにはわからなかった。
そのあと、揺れが来て、地震なのかとわかったが、感じからいって直下型だろうと思った。
震度はたいしたことないが、衝撃は大きく、かなり驚いた。
すぐにラジオをつけてみたら、震源は東京23区直下とのことだった。
みんなが帰ってしばらくしたとき、ツイッターを見ていたら、熊本で震度7と流れてきて、一瞬目を疑った。
震度「7」?
東日本大震災や阪神神戸淡路大震災なみの揺れではないか。
なにかのまちがいかとも思ったが、ラジオでたしかに臨時ニュースを流しはじめている。
テレビをつけたら、放送局内のすさまじい揺れの映像が流れてきた。
そのあと、深夜までテレビとツイッターにつきっきりになってしまった。
東日本大震災のときは、東京も影響があって、羽根木の家に帰宅困難者が何人か泊まりに来たのだった。
そのあと何日か、炊き出しの日々がつづいたことを思い出した。
そして16日の未明にはマグニチュード7.3という、阪神淡路大震災と同規模の地震が発生した。
あとで発表があったのだが、こちらが本震とかんがえられるということだった。
つまり、最初の震度7の地震は前震だったのだ。
本震があって、さらに大分のほうでも大きな地震が発生した。
明らかに断層にそって発生している。
誘発地震で、これがさらに今後どのようになっていくのか、だれも経験したことのないパターンで、わからないという。
今回の一連の地震で亡くなった方、怪我をされた方、被災された方が多くいらっしゃる。
心からお見舞い申し上げたい。
ひとごとではないと感じる。
東京でも大きな直下型地震は予想されている。
また、東海沖、南海沖、東南海沖の巨大地震も予想されている。
名古屋には私の息子や妹一家が住んでいて、もし巨大地震に東海地方が襲われたら心配だ。
日本列島がいくつかのプレートの合わせ目に乗っていて、もしそれらが連動して動くとしたら、今後どのような事態が起こるか予想もできない。
心配だけれど、天災は避けられないのだ。
かならずいつかはやってくる。
それはすぐいまかもしれない。
人は謙虚に災害にそなえるしかない。
災害時に大きな被害に拡大しないように謙虚になり、準備しておくしかない。
食器棚は閉めておく。
箪笥は倒れないように固定する。
寝床は倒れるようなものの近くにしない。
防災グッズはすぐに取れる場所に置く。
原発は動かさない。
自分をふくむ人の命をどうやって守るのか。
先人は多くの知恵を残してくれているし、また自分の身体もさまざまな声を発してくれている。
それらに耳をすまし、野生動物のように感覚をとぎすまして事態にそなえるしかない。
それでもたぶん、防ぎきれないものがあるだろう。
そのときは事態を受け入れるしかない。
自分もまた、この動的な世界の一部なのだということを、ほがらかに受けとめて生きていくのだ。