2019年4月15日月曜日

名古屋天白アロマファンでのウェルバ・アクトゥスWSがスタートした

2019年4月14日、午後。
名古屋市天白区にある水野生惠さんの民家スペース〈アロマファン〉で、現代朗読の群読グループ〈ウェルバ・アクトゥス〉のワークショップが開催された。

これまで月に一回のペースでおこなってきた共感的コミュニケーション(NVC)の勉強会「共感カフェ」の延長線上にあるものだが、NVCが朗読とどう関係があるの、と思われる方も多いのではないかと思う。

長年NVCの学びの場に関わってきて痛感するのは、
「身体感覚が大事、マインドフルネスが重要、いまここにある自分の身体が教えてくれる感情とニーズをとらえること」
とさまざまな講師やトレーナーがことあるごとに強調するのだが、それを聞いてもなかなか実践できる人はいないということだ。
「NVCはことばではなく身体感覚」
などともいうが、いわれてみても雲をつかむような話で、なかなか理解できないし、実際にどうやって練習し、身につければいいんだろうと途方に暮れる人が多い。

とはいえ、まったくアプローチの方法がないわけではない。
そのなかのひとつが、朗読というだれでもできる表現行為を通じて自己共感、身体感覚、マインドフルネスをすばやく把握できることを私は発見し、確信している。
実際にやってみるととても有効な方法であることがわかる。

なので、まず自分自身を観察し、とらえ、繊細な感受性をはぐくみ、安定した自己共感のなかで、自分と他者を受け入れつながるための非暴力の方法を身につけ、さらには自分自身の生命を表現する、という道すじが見えている。

天白アロマファンでは毎月ワークショップを重ね、最終的にはなんらかの発表の場を持ちたいと思っている。
また映画撮影もおこなわれていて、ワークショップの過程と最終発表がそのまま映画作品になる予定だ。
伊藤勇一郎くんが意欲的に取りくんでくれている。

とはいえ、最終発表が唯一の目的ではない。
毎回の稽古(エチュード)によって自分自身の理解やつながりをより深め、確固たる自己共感を深めてもらうことが大切だ。
毎回のエチュードは、最終的にコラージュされたものがステージ作品となる予定だ。

毎回出られる人も、毎回は出られない人も、あるいは出たくない人も、すべての人の事情やペースが尊重される。
シナリオはそのような工夫のもとに書かれる予定だ(私が書くんだけど)。

この方法は何年か前に名古屋でおこなったワークショップ公演にもとづいている。
2年つづけておこなった公演は、最初の年が名古屋芸術創造センターで『KENJI』を、つぎの年は愛知県芸術文化センターで『GINGA』だった。
今回はそこまで大きな公演にするつもりはない。
しかし、内容的には過去とはずっと進化/深化したものになるだろう(実際すでになっている)。

従来の朗読の稽古とはまったくことなった体験に興味がある方は、一度参加してみてほしい。
朗読どころか、演劇やダンスや音楽の稽古ともまるでちがっている。
最近多く開催されているNVCのどの講座ともちがう。

未知の自分、未知の体験、予測できないことにチャレンジしてみたい人は、どなたも歓迎する。

5月19日:現代朗読ワークショップ「VERBA ACTUS(ウェルバアクトゥス)」@名古屋
名古屋で現代朗読と非暴力コミュニケーション(NVC)をコラボレートしたワークショップを毎月開催し、最終的に小規模の公演(ミニライブ)をめざします。全日程に参加する必要はありません。