私は毎月、数日間、北陸の実家に帰省するのが恒例になっているんですが、84歳になった母親がこのところ物忘れの度合いが顕著になってきていて、ちょっと心配でした。
これを「認知症」とラベリングして、彼女がやっているいろいろなことを取りあげたり禁止したり、医者に連れていって妙なリハビリワークをやらせたり、薬を飲ませたり、というようなことをするのは簡単です。
でも、それはやりたくないのです。
そもそも母がそんなことを望んではいません。
私がオーガナイズしている音読療法が効果的であるのはわかっているんですが、それも母に強要するわけにはいきません。
しかし、興味を持ってもらう方法はあるかもしれないと思い、実家の居間を使って音読カフェを開いてみることにしたのです。
参加してもらわなくても、人が出入りしたり、お茶を出してもらったり、知らない人と話をしたり、といったことだけでも刺激になるし、生活に変化が生まれるかもしれません。
ひょっとしたら音読療法にも興味を持ってくれて、いつか参加してみたいというかもしれませんし。
先日はその二回めをおこないました。
前回も参加してくれた人が来てくれたので、前回よりもくわしく、呼吸法や音読がもたらす心身にとってのよい効果のしくみや、呼吸のしくみ、それがもたらす自律神経と心身調整効果の関係など、解説してみました。
みなさん、ノートを取りながら、熱心に参加してくれました。
後半はお茶を飲みながら、共感的コミュニケーションで日頃の悩みや気になっていることを聞かせてもらったり、対処法をいっしょにかんがえたりしました。
それが楽しくて、初回もそうだったんですが、時間をすぎてもなかなか話の区切りがつかないのでした。
音読カフェの開催はだれでもできますし、ファシリテーション(ワークの進行)は音読トレーナー養成講座を受講していただければそのやり方を身につけることができます。
自分の親を含む人々への健康貢献の仕事として、みなさんにおすすめしたいです。
また、音読トレーナー養成講座を受講するための必要条件となっているボイスセラピー講座では、自分自身の心身を音読療法の方法を用いて整える方法を伝授しています。
こちらはほぼ毎月一回開催してますので、気軽におこしください。
今月12月は3日(土)の日中、来月1月は20日(金)夜に開催します。
◎ボイスセラピー講座@国立(12.3)
呼吸や声を使って自分自身や身近の人を癒し活力を養うボイスセラピーの概要を、半日で学び身につけるための講座です。この講座の受講修了が音読トレーナーの資格取得講座の受講要件となります。