会員のみのクラスだった。
試力から入って、基本拳式まで、じっくり丁寧に稽古する。
現代人は自分の身体が観えなくなっている。
とくに下半身は全体とのつながりがうすい。
なぜなら、人工的な環境のなかで、ケータイを見ながら(頭しか使わずに)歩いていてもべつに死ぬことはないし、高低差の移動もエスカレーターやエレベーターが自動的にやってくれる。
移動も車や電車、飛行機などがやってくれる。
掃除機、洗濯機、冷蔵庫、テレビ、インターネット、そういうものに囲まれた暮らしのなかで、自分の身体をマインドフルにとらえながら
すごすことは不可能といってもいい。
私もそれを痛感する。
だから、韓氏意拳の稽古でいざ自分の身体と丁寧に向き合おうとすると、困難と大変さに直面するわけだ。
それをおもしろいと思える人には韓氏意拳は向いているかもしれない。
私はおもしろくてしかたがないのだが。
昨日の稽古で私がもっともおもしろいと思ったのは、手の行為で下半身を見ていく、というアドバイスだった。
ふむふむ、と思うのだが、これが難しく、そしておもしろい。
あと、光岡先生のことばで、人の身体をジャングルにたとえたのもおもしろかった。
身体を観に行く、それはたとえばジャングルに探検にはいるようなものだ。
はいっていくと川があって、なにか動物がいる。
それを観察し、もどってくる。
つぎの日に行ってみると、川はあるのだが、そこには昨日の動物はいない。
いつもおなじことが起こるとはかぎらない。
川の様子だって毎日変わる。
身体はそういうものだ、というたとえだ。
みっちり3時間の講習を終え、光岡先生を含む何人かといっしょに、内田先生がご存じの近所のラーメン屋に行った。
年内はあと1日、羽根木の家で韓氏意拳の講習会を開催する。
内田秀樹準教練をお迎えして、12月29日(火)の午前中に体験参加のできクラスを、午後は会員向けのクラスを2コマ開催。
夜は忘年会をやることになっていて、日中のクラスに参加できない人も忘年会だけの参加もありとのことで、その際はなにか1品、差し入れをお持ちください。
会員でなくても韓氏意拳に興味がある方ならだれでも歓迎します。
羽根木講習会の詳細はこちら。