2014年11月5日水曜日

「エロイヒムの声」公演レポート

2014年11月2日(日)夜、渋谷の〈サラヴァ東京〉にて「ののみずしゅん+群読」公演「エロイヒムの声」をおこなった。

本番前、酒井俊さん以外の出演者一同、午後3時すぎに羽根木の家に集合。
軽く打ち合わせ、確認、練習などをおこなう。
午後4時半ごろ羽根木を出て渋谷に向かう。
5時少し前、サラヴァ入り。

音響さんと照明さんとの打ち合わせや場当たりをしていると、俊さんも合流。
音響、照明リハをかねて、かいつまんでリハーサル。
18時半くらいに終えて、休憩。
コンビニでおにぎりを買ってきて腹ごしらえ。

19時、開場。
今回は、前回4月のときより来客は少なかったが、ゼミ生だけでなく、私の知り合いやNVCの仲間、飛びこみのお客さん、そした大阪から駆けつけてくれた歌手の大上留利子さんのお仲間たちら、いろいろな人が来てくれて、うれしくありがたかった。

開演時間ぎりぎりに駆けこんでくる人も何人かいて、予定の19 時半より10分押しくらいで開演。
野々宮卯妙の朗読、酒井俊さんのヴォーカル、私のピアノ、そしてげろきょメンバーKAT、高崎梓、山本葉月の群読方による「エロイヒムの声」の公演、スタート。
上演は休憩をはさんで前半と後半に分かれていて、休憩のはいりかたや終わりかたにアバンギャルドな演出をほどこしてあった。
その部分だけでなく、全体的にテキストは難解でストーリー性はほとんどないし、演出も朗読というより前衛演劇的なアバンギャルドなものだし、音楽はすべて完全即興だしで、お客さんにどこまで受け入れられるか心配だったのだが、終わってみれば多くの方から「おもしろかった」といってもらえ、ほかにも熱心な感想をたくさんもらってうれしかった。
終わってからも話に花が咲き、遅い時間まで残ってくれた人もいた。

この公演の模様とテキスト全文を、近いうちに抜粋してYouTubeで公開したいと思っている。
最後に、当日パンフレットのために私が書いた文章を掲載しておく。

(当日パンフレットの文章)
 このサラヴァ東京での、いわゆる「ののみずしゅん」公演はこれが三回めとなります。「ののみずしゅん」とは、野々宮卯妙、水城ゆう、酒井俊の名前から一部とってくっつけたもので、サラヴァ東京以外でもいくつかのライブハウスでセッションを重ねてきました。
 いずれもたった一回きりの贅沢な公演で、今回もそのとおりです。
 毎回、私のオリジナルテキストを朗読テキストとして使用していますが、今回のテキスト「エロイヒムの声」は特殊事情があります。これはもともと、25年前に名古屋の劇団〈クセックACT〉のために私が書きおろした前衛劇のシナリオです。以来、ずっと眠っていたものを、今回の公演のために闇の奥から掘りだし、埃をはらい、さらにみがきあげて持ってきたものです。
 今回の群読はかなり演劇的な演出をしています。演出をかけられ、ある程度決められた演劇的ふるまいの群読に対峙するのは、テキストこそ決まっているけれど、どう読むか、どう動くかはその瞬間になってみなければわからない現代朗読の野々宮卯妙です。そしてさらに完全な即興でヴォーカルの酒井俊とピアノの水城ゆうが切りこみ、交流します。
 これまで「ののみずしゅん」でおこなってきた公演のテーマは「沈黙」でしたが、今回はがらっと変わって「過剰」です。過剰な言葉、過剰な音、過剰な動きを、みなさんに「浴びて」いただきたいと思っています。
 本日はお越しいただき、まことにありがとうございました。
(水城ゆう)