1997年公開のアメリカ映画。
監督はガス・ヴァン・サントという人。
写真集を出したり、小説を書いたり、ミュージックビデオをたくさん撮ったり、自分自身もミュージシャンとして活躍したりと、さまざまな活動をしている人らしい。
映画もたくさん撮っているが、私はあまり観ていない。
最近の「ミルク」「プロミスト・ランド」「追憶の森」なども未見で、これから観てみたい。
というのも、「グッド・ウィル・ハンティング」がすばらしい映画だったから。
マット・デイモンの「ほぼ」映画デビュー作といってもいいもので、しかも彼は脚本も書いている。
いっしょに書いているのがベン・アフレック。
彼もまた、デビュー作に近い。
ふたりはおさななじみとのことだ。
心に傷を負った、しかし天才的な頭脳を持つ若者と、老年にさしかかった心理学者で精神科医との交流が、映画の軸となっている。
世代を超えた友情の物語といっていいかもしれない。
精神科医をロビン・ウイリアムスが演じているのだが、これがまたすばらしい。
ロビンもマットも、映画中でかなりの長回しでの長ゼリフのシーンがある。
どちらも見応えがある。
この長回しに注目して観ていただきたい。
また、ベン・アフレックも抑制のきいた演技をしていて、ラストのほうでウィル・ハンティングの家をいつものように訪ねて行って彼が不在であることを知ったときの演技は、片頬だけで非常に豊かな表現をしていて、舌を巻かされる。
この3人に限らず、とにかく出演している役者たちがどれもすばらしい。
派手なシーンはないけれど、ストーリー、役者、演出、どれをとってもすばらしく、ひさしぶりに映画を観て泣いた。
私が観た映画ベスト10に入れてもいいと思うくらいだ。