2015年6月30日火曜日

現代朗読の手法に共感してくれる人が増えていてうれしい

この前の日曜日・6月28日の夜に、現代朗読の体験講座を開催した。
参加者は少なかったのだが、参加してくれた人のひとりはその場でゼミ生になってくれた。
また、現在、ボイスコーチングの無料体験モニターを受け付けているが、それに申し込んできた人が朗読に興味があるということで、ボイスコーチングというより半分くらい現代朗読の個人説明会みたいになった。

前者は、朗読をやりたくて、以前朗読講座に通いはじめてみたけれど、滑舌や日本語発音規則、読解について「こうしなければならない」「こうしてはいけない」という指導に苦しくなって、途中でやめてしまった経験があるとのこと。
しかし、朗読表現をやってみたいという思いがずっとあって、今回、現代朗読協会のコンセプトをネットで知って、ここなら合うかもと思って、参加したそうだ。

後者も、朗読活動をやっているけれど、時々受ける朗読指導者からの指導が厳しくて、その課題をこなせているかどうか自信がない状態で講座に出るのがだんだんつらくなって、本来もっとのびのびと表現を楽しみたいとはじめた朗読なのにと、原点にもどりたくなったとき、現代朗読のコンセプトを見つけて、とりあえずボイスコーチングに申し込んでみたとのことだ。

現代朗読のコンセプトとは、朗読者はほかならぬ個人的表現者であり、かけがえのないオリジナリティを表現する自由を持っていて、どんなテキストであれ、どのように読むかについての自由は完全に朗読者本人に還元される、というものだ。
朗読表現とは、テキストの内容や作者の意図を伝える「代弁者」になることではなく、そのテキストを用いて「自分自身」を表現することが本質であろう、とするのが、現代朗読の考え方だ。
これには異論もあるだろうが、この考え方に共感する人が増えているように思う。

(たぶん)たった一度きりの人生なのだ、自分がここに生きてこのように存在しているという命の輝きを表現したい、という欲求を持っている人は多いだろう。
そのような欲求がない人はかまわないのだが、切実にそういう欲求を抱えてもがいている人は「表現者」であろう。
私もそうだ。
いっしょにかんがえ、作り、表現する場として、現代朗読協会がいまあることを、私は心強く思っている。

※現代朗読協会ではゼミや講座など、どなたでも気楽に体験参加ができるように窓を開いています。体験参加についてはこちらをご覧ください。