以前からの会員の方々のほかに、表現者向けの講習会に参加して興味を持ち入会を決めた寿美ちゃんと美緒さんも初参加でした。
今回も女性率高し。
それはともかく、表現者向け講習会から会員になる率も高くて、嬉しいんですが、表現者向けの講習会のリピーターがあまりいなくて、参加者を集めるのに苦労するという傾向む若干あったりして、ちょっと苦労してます。
いいんだけどね。
今回は初参加が2人いたこともあって、形体訓練からはじまりました。
韓氏意拳の指導者はみなさんそうなのですごいなーと思っているんですが、いつも参加者の練度に応じてぴたりと指導内容を適合させていきます。
その人ができることのちょっとだけ難しいところを要求してくる。
指導者は手把手《ショウバショウ》という、手をかるく触れたりそえたりする方法で参加者を観るんですが、これがじつに巧妙なのです。
たとえば挙式という站椿があります。
両足をそろえて立って、ただ両手を上にあげるだけの「式」なんですが、そのとき指導者にかるく手を押さえられます。
ほんとに軽く押さえられるだけなんですが、それだけのことで両手をあげられなくなってしまうのです。
なぜあげられないかというと、自分で腕をぶつけに行っているから。
自爆しているようなもので、指導者の手をどかそう、その邪魔な手を押しのけて自分の手を思ったように動かそう、といういわば「我」を押し通そうとするかんがえが、自分の動きを逆に縛っているのです。
そうではなく、自分の「状態」に注目し、その状態から呼応する全身の運動のなかで、ただ手があがっていくところに向かいます。
今回、私の場合、内田秀樹先生からヒントをもらって、自分の身体が状態の密度があがっていくなかで響いてくる声を聞きとり、「意」に呼応していくようすをかいま見ることができたような気がして、今後の稽古に生かせるかもしれないとよろこんでいます。
今回の講習会もとても濃い密度でみっちりと、座学をはさみながら形体訓練、平歩站椿へとすすみ、全員心地よい疲れを感じながら稽古を終えたのでした。
来月10月の世田谷会員講習会はお休みです。
代わりに身体表現者のための講習会は開催されます。
もし興味とご都合があえば、気軽にご参加ください。
殴ったり蹴ったり、あるいは息がきれるような激しい運動などは一切ありませんので、女性にも安全・安心の講習会です。
◎身体表現者のための韓氏意拳講習会@東松原(10.21)
「身体表現者のための」という切り口で、全身の連動や運動の緊密さ、身体のありように緻密にアクセスし、本来の自分のなかにある可能性に気づいていく武術講習会です。アート表現をおこなっている人や表現に興味がある人におすすめ。