今日は現代朗読のゼミ生・ゆうきさんの個人レッスン。
といっても、野々宮卯妙も参加してくれたけれど。
今年になってから来はじめたゆうきさんは、これまであまり意識的な表現行為は経験してこなかったということだが、いつもいっているように朗読はだれでもいつでもはじめられるもっとも敷居の低い表現行為のひとつだ。
現代朗読の純粋培養的なレッスンをつづけていて、その成長にはびっくりする。
かつて、現代朗読協会を立ちあげたとき、現代朗読のセオリーの実験台としてスタートした野々宮卯妙の朗読が、いまやトップランナーとしてだれもが認める存在に成長したように、ゆうきさんもまた野々宮とはちがうタイプではあるけれど、どのような表現者になっていくのか、非常に楽しみである。
毎回、身体表現としての朗読のエチュードを重ねていて、今回もそうだったのだが、それに加えて今日は「読解」についての解説。
テキスト(お話)という固定された表現材を用いて、自分自身というたえず流動的に変化する現象を表現するためには、どうしてもテキストを深く、自在にあつかうことが必要になる。
文章の読解とは、
「なにが書かれているのか」
ではなくて、
「どう書かれているのか」
を読みとく作業になる。
その点、小説家である私自身の経験やライターとしての経験がある野々宮の知見は、朗読者にとって有用で必要不可なものを含んでいる。
かなり知的で繊細なアプローチが必要になる。
ぼんやりしてはいられない。
そんな現代朗読表現に興味がある人は、3月のゼミのスケジュールが出たので、体験参加してみてほしい。
◎3月:臨時朗読ゼミ(水城ゼミ)
ゼミ生が個人レッスンを受けるタイミングで臨時の現代朗読ゼミを開催します。現代朗読については水城ゆうブログ「水の反映」の「現代朗読」ラベルをご参照ください。3月2(土)/10(日)/24(日)は、いずれも10時半から約2時間。