音読トレーナー・音読療法士をめざしてこのところ積極的に参加してくれている人、私の共感カフェをはじめとして共感的コミュニケーションの勉強を継続している人、そしてずっと私のメールマガジンを読んでくれていてお便りも寄せてくれていた人が初めて参加してくれました。
おたがいに軽く自己紹介。
この時間はゆっくりと場につながって落ち着いてもらう時間で、共感的コミュニケーションのベースになっているNVC(=Nonviolent Communication/非暴力コミュニケーション)の世界では「チェックイン」と呼ばれて、かならずおこなわれるものとなっています。
私はNVCでおこなわれるほどのフォーマルな感じにはしたくないので、ただふつうに「自己紹介」ということが多いんですが、目的はほぼおなじことです。
そのあと、音読療法の呼吸法。
ホールブレス、ストレッチブレス、ボトムブレス、そしてハミング発声と、今回は体系のなかでまとめてあるその順番と内容を忠実にやってみました。
呼吸法にはさまざまな効能があります。
古代から人はその絶大な効果や重要性に気づいていて、とくにヨガをふくむ東洋の健身法にはかならずといっていいほど呼吸法がふくまれています。
複雑な体系もありますが、音読療法では子どもからお年寄りまでできるようなシンプルな体系にまとめてあります。
いわば「いいとこ取り」です。
呼吸法の効果や神経系におよぼす作用について解説したあと、音読エチュードに進みました。
参加者の要望で太宰治の『走れメロス』の冒頭を読むことになりました。
群読からエチュードへ。
いろいろな読み方をして、自分の変化に注目してもらいます。
最後には詩を使って、表現のエチュード。
私も参加したくなって、ピアノの即興演奏で参加してみました。
カフェの終わりは、お茶を飲みながらリラックスした雰囲気で、おたがいの話を聞きあう時間となりました。
私が初参加の人からちょっとした気がかりについて聞いていたら、その人から、
「ひょっとしてこれが共感的コミュニケーションですか?」
と確認されました。
私がこたえる前に、ほかの参加者から「そうですよ」と返事があり、
「水城さんのクラスはほかの講座やワークショップと全然違うんですよ」
と教えてもらいました。
だいたいのNVCや共感的コミュニケーションの講座やワークショップは、講師やファシリテーターが主導してワークをおこなったり、解説したりします。
しかし、私はこのところ、ほとんどそういうことをしなくなっていました。
私はただ参加者の話を聞き、必要があれば解説しますが、ただ共感し、その人が自分自身につながるお手伝いをするだけです。
自分につながったら、おのずから解決法が見えたり、落ち着いたり、いきいきしたりします。
自分につながる、自分自身といっしょにいる、ということをまず体験してもらうことが大事だと思っているからです。
だから、ほかの講座と全然違う、といってもらったことは大きな喜びでした。
参加してくれたみなさん、ありがとう。
次回の音読カフェは4月21日(金)の夜です。
◎4月開催:音読療法協会の音読カフェ(4.21)
ボイスセラピーの手法を用いつつ、お茶を飲んだり共感的に対話しながら進める心身調整健康法を実践する場を、あらたに音読療法協会主催で開きます。4月の開催は21(金)19時/29(土/昭和の日)14時、それぞれ約2時間です。