共感的コミュニケーションでは、現れる感情や行動はその人の内側に息づいている「ニーズ」の表現である、というかんがえかたをしている。
しかし、たいていの場合(共感的コミュニケーションの練習をしていない人は)、ニーズにたいする自覚はおぼろげで、自分がなぜこんな気持ちになっているのか、なぜこんなことをいってしまうのか、やろうとしているのか、明確ではない。
そうするともやもやしたり、対立が起こったりする。そうならないためには、自分のニーズを明確にし、それにつながり、自覚的に行動することが大切だ。
共感的コミュニケーションでは自己共感のプロセスをもちいて自分のニーズにつながるが、そのつながりの質にもいろいろある。
一見、つながったように思えて行動を起こしても、うまくいかないことがある。
自分ではつながっていると思いこんでいるだけのこともある。
自分がきちんとニーズにつながっているか、深くつながっているかどうか、チェックする方法を知っておきたい。
自分が必要としていること、大切にしていること、大事な価値観など、ニーズを見つけ、深くつながったときには、独特の味わいが生まれる。
いわゆる「腑に落ちる」という感じがそれに近いのだが、自分自身にたいする客観的な理解が生まれ、落ち着いた気持ちになる。
メタ認知という、「自分がなにを理解しているのかを理解している状態」になる。
この客観的理解は、自分のニーズを満たすためにさまざまな方法があるという一種の余裕というか、展望ももたらす。
つまり「あせり」のない状態になる。
逆にいえば、自分の満たそうとしている行動に「あせり」がないかどうかチェックすれば、その行動が深いニーズから生まれたものかどうかがわかる。
あるいは「……したい」という気持ちではなく、「……せねば」という気持ちがふくまれているかどうかでも、ニーズにきちんとつながっているかどうかわかる。
また、行動を起こすとき、それが「選択肢のひとつ」としておこなっているのかどうかをチェックすることでも、ニーズとつながっているかどうかがわかる。
選択肢がなく、これしかニーズを満たす方法がない、と思って行動するとき、悲劇的な結果をまねくことが多い。
ニーズが見えないまま、自覚しないまま行動するのはよくないが、自分にはこのニーズがあると思いこんで行動することはもっとよくない。
自分がニーズにつながって選択肢を見渡せる静かな境地のなかから行動できているかどうか、チェックしてみることが必要だ。
◎草加〈Jugem〉共感カフェ(2.8)
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◎共感カフェ@下北沢ステイハッピー(2.12)