2019年10月4日金曜日

放射線治療と体調の変化を観察する・その2(末期ガンをサーフする(20b))

放射線治療にはX線を使う。
医療用の撮影に使う線量の100倍以上のエネルギーを照射して、ガン細胞を——いってみれば——焼き殺す。
ガン細胞だけピンポイントでやっつけられればこんなにいいことはないのだが、そう都合よくはいかない。
放射線はガン細胞にも正常細胞にもひとしくダメージをあたえる。

全身に作用する抗ガン剤治療とはちがって、放射線治療は基本的にガン組織がある部位だけを狙う治療法だが、上記のように正常細胞もこわれる。
また、局所的治療といっても、高エネルギーの放射線を照射するので、全身にも影響がおよばないはずはない。
照射された部分の組織が壊れるのでそれを回復しようと全身が働くだろうし、部分的に組織が壊れることによって全体のバランスが崩れることもあるだろう。

人によって副作用はまちまちだが、私の場合、倦怠感が出る。
食欲不振もある。
人によっては嘔吐感がひどくてものを食べられなくなったり、実際に嘔吐してしまったり、倦怠感で起きられなくなるほど強い副作用が出る場合もあるらしいが、私はそこまでではない。
それでも倦怠感が出て、日常生活に支障が出たり、体重が減ったりする。

ここ1か月、自分の体調を観察してきた結果、倦怠感が強まるのは週のなかばくらいから、そして1日のうちでは午後から夜にかけて、ということがわかってきた。
とくに1日のなかでの体調の変化があって、それとうまく付き合えば活動もこれまでと変わりなくできるのではないかというめどがついてきた。

食事については治療がはじまってからいろいろと変化があった。

飲めなくなったもの、お酒類。
飲みたくなくなったもの、コーヒー。
食べにくいもの、パン、パサパサしたケーキやクッキー、繊維質の多い野菜やくだもの、かたい玄米。
食べやすいもの、汁物、アイスクリームやミルフィーユなど柔らかいケーキ、柔らかいくだもの、ご飯、納豆、豆腐、玉子料理、麺類。
食べたいもの、高カロリー高たんぱく質のもの、揚げ物。

運動はできるだけしたいし、とくに筋肉を作るような運動は積極的にしたいが、夜の運動はむずかしくなってきた。
サーフィンは日中の運動だし、全身をくまなく使うので、できるだけやりたいのだが、いかんせん遠くまで出かけなきゃならないし、時間がかかる。

こんなことを工夫しながら、どこまで活力を維持して活動をつづけていけるか、大きなチャレンジだと思っている。