初めて行く店。
三鷹の南口の商店街をしばらく南下した、小さなビルの地下にあるこじんまりした店。
J-POP中心のようだがインディペンデントの音楽レーベルもやっているらしく、たくさんの自主制作CDが展示されているほか、興味深い品揃えの蔵書やウイスキー各種がならべられ、趣味的な要素を感じる独特の雰囲気の店だ。
ここでオープンマイクイベントをおこなっているというのを、ゼミ生のみぞれちゃんとてんちゃんから聞いて、私もちょっと出てみたくなって、エントリーしてみた。
オープンマイクとはいえ、出演枠は30分あり、またリハーサル時間もそれぞれ20分しっかり取れるという、いわゆる対バンライブと同等のあつかいで出られる。
ピアノ演奏だけでなく、ゼミ生の川崎満里菜を誘って朗読パフォーマンスとの組み合わせで出ることにした。
ほかに、てんトコラ、山田みぞれ、そして弾き語りの女性がふたり(坂口沙子とおかありな)が出演。
16時からリハーサルスタートということだったが、私と満里菜のリハーサルは最後、そして出番は最初だったので、17時半ごろに行って、さっくりとピアノとマイクのテストをして、すぐに食事に出た。
すでに来ていたみぞれちゃんと夫のたかさんが近くのファミレスで食事していたので、合流(ここからすでに楽しい時間が……)。
開演の19時すこし前に店にもどる。
てんちゃんが一昨年から連続長編朗読に挑戦していた『武装せる市街』の最終回ということで、てんちゃん関係の応援隊がいらっしゃってにぎやかになった。
ゼミ生のKATや恵子さん、千代さん、梓や、若手朗読者の飯干くん、パフォーマーのふくおかくんらも来てくれた。
私と満里菜はしょっぱなの出演で、19時ちょうどにスタート。
まず私がすこしお話をさせていただき(まあ雑談ですが)、即興ピアノ演奏でスタート。
しばらくピアノを弾いていなかったので、まあ指が動かないこと!
しかし、弾いているうちにだんだん調子が出てきた。
前半を自分のウォーミングアップに使ってみなさんには失礼であった(でも後半の満里菜との共演はおかげでとても集中できた)。
持ち時間の半分くらいで満里菜登場。
私のテキスト「初霜」(http://mizro.blogspot.jp/2009/10/blog-post_12.html)を椅子にすわって読む。
途中の「死ね、女」というセリフで立ちあがって、台本をバーンと床に叩きつけて、いったん退場。
私の間奏のあと、ふたたび登場して、最後まで読む、という構成であった。
それにしても、満里菜はとても音をよく聴いていて、いいパフォーマンスだったと思う。
いつもいうことだけれど、共演していると、朗読者がこちらの音をどのくらい聴いているかどうかは、手に取るようにくっきりとわかる。
こちらも朗読者の声と音を全部受け取っている。
お互いに反応しあう、というレベルを超えて、ノンバーバルなコミュニケーションがそこに生まれている。
楽しかったな。
朗読のもようをYouTubeで公開したので、よかったらご覧ください。
映像はこちら 。
私たちのあとはてんちゃんが最後の『武装せる市街』を読んだ。
構成が工夫されていて、最後にふさわしいおもしろさだった。
そしてステージが終わったときは、なんとなく感無量。
おめでとう、そしてお疲れさまでした、てんちゃん。
弾き語りの女性をはさんで、山田みぞれの朗読パフォーマンス。
萩原朔太郎の「ウォーソン夫人の黒猫」というテキスト。
私は初めて聴いたが、おもしろかった。
そして先日の「とてもまじめな朗読会」につづいて、みぞれちゃんの多彩でおもちゃ箱のような朗読を楽しませてもらった。
ふくおかくんから「げろきょオープンマイクをまたやらないんですか?」と聞かれたんだけど、5月くらいにまた四茶でやろうかと計画している。
まだ決定ではないけれど。
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