「だれかをコントロールしたくなる、自分の思いどおりにものごとが運ばないといらいらする」
という話から、自分自身の承認欲求をどう満たすか、という話に転じていきました。
自分がなにかをしていて、それを邪魔されると、相手に怒りをおぼえる。
そのとき、相手に向けるのは、
「こちらを邪魔しないで」
という、一見相手をコントロールしようとする行動のように見えます。
そのとき、自己共感的に自分を注意深く見てみると、相手をコントロールしようとしているのは、自分のニーズを満たすために相手の協力を必要としている、ということを意味していることに気づきます。
つまり、「邪魔しないで」という要求は、「わたしに協力して」というお願いにいいかえることができるということです。
そのときこちら側は、相手から尊重されたり大事にされたり、無償で協力されたりといったサポートを必要としていて、本当は無防備に自分のお願いを相手に伝えたいのです。
しかしそれをためらってしまうのは、そんなお願いを相手にしても拒絶されるのではないか、自分のことを大切にしてもらえないのではないか、という恐れがあるからだし、実際にそういう経験の記憶があって、お願いをしようとしても記憶から来る痛みが私たちをためらわせてしまうからです。
だれにたいしても自分が必要としていることを無防備にお願いできるようになるためには、自分自身につながり、ありのままでいいのだ、もし拒絶されつながることができなかったとしても自分にはニーズを満たす手段がたくさんあるのだ、という自信の裏付けがあることが必要です。
たとえだれからも認められていないと感じたとしても、なにより自分自身が自分を認めているという確固とした安定と安心。
最終的なゴールともいえるその自己承認の感覚はどのようにしたら得ることができるのか。
そういう話をさせていただきました。
自己共感のスキルを用いれば、それはたしかに得ることができるのです。
いまの日本の社会では、子どもたちをふくめ、自己承認がうまくできない人が多くいます。
自分に自信がなく、だれかに認めてもらいたい、ほめてもらいたい、見てもらいたい、そんな切望感で苦しんでいる人がたくさんいます。
そんな人たちにこそ、自己共感のスキルを用いて、自信に満ちたいきいきとした日々を獲得してもらいたいと思います。
この自己承認のプロセスについては、項をあらためて書くことにします。
興味がある方はそれをお待ちいただくか、共感カフェで気軽におたずねください。
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