共感的コミュニケーション(NVC)はとてもシンプルな原理のコミュニケーション・スキルで、だれでもすぐに理解できるが、実際に使えるようになるには日々の練習が欠かせない。
というようなことは、私もつねづねいっているし、多くのトレーナーや講師もそう強調している。
しかし、実際にはなかなか練習を日常のなかで取りいれられている人はすくない。
そこで、私が提案しているのは、手帳を使う方法だ。
手帳でなくても、スマホでもいいのだ。
とにかく、毎日持ちあるき、しょっちゅう見たり開いたりするもので、スケジュール管理をしているものを使って練習する。
たとえば、ひとつご紹介すると。
多くの人が「TODOリスト」という、いわゆる「やらなきゃならないリスト」というものを作っていると思う。
わざわざ書きだしていなくても、頭のなかにそういうものがあって、いつも気になっているという人もいるだろう。
このリストが、私たちのパフォーマンスをいちじるしく低下させてしまう。
「やらなきゃ」と気にかかっていることがあると、目の前の仕事に集中できず、時間もかかると質も低下してしまう。
TODOリストにはたいてい「優先順位」を書きこむ欄があって、そこに「A」とか「B」とか優先度を決めて書いておくのだが、そのとおりうまく片付いたためしはない(すくなくとも私は)。
優先順位を決めるかわりに、そこの欄に「ニーズ」を書いておくのだ。
「火曜朝、ゴミ出し」という項目があったら、そのニーズとして「清潔」とか「整頓」とか「快適さ」などと書いておく。
ただ「火曜日の朝だからゴミ出ししなきゃ」とかんがえていやいややるのと、「快適さのニーズがあるからゴミを出そう」と思ってやるのとでは、まるで行動の質がちがう。
ゴミ出しひとつ取ってもこういう具合だから、あらゆる行動についてニーズを明確にすることで、生活や仕事の質はまるで変わってくる。
このように、ニーズレベルで自分自身とつながる自己共感のスキルは、共感的コミュニケーションにおいて重要なのだが、それを手帳術として明示化し、私たちの人生をクリアにしてみよう、というのが「マインドフル手帳術」だ。
この実践的ワークショップを来週の水曜日・29日(昭和の日)に羽根木の家で開催する。
興味のある方はどうぞ。
定員の残りがあと4名ほどになっているので、お早めにどうぞ。
詳細と申し込みはこちらから。