2014年11月12日水曜日

帰省食蟹三昧

今回の実家帰省は、 ズワイガニ漁が解禁されたばかりの漁港の親戚を訪問したこともあって、じつにグルメな旅であった。

ズワイガニは福井(越前)では越前ガニと呼ぶ。
山陰地方では松葉ガニと呼ぶ。
呼びかたは違うが、おなじものである。
今回はちょっと変わった蟹にお目にかかった。
私は聞いたことがなかったのだが「黄金ガニ」と呼ばれる、ベニズワイガニとズワイガニの交配種、つまりハイブリッドで、型が大きく味もよく、しかし水揚げもすくなくて非常に貴重なものらしい。
それをたらふくいただいた(すみません←となぜかあやまりたくなるね)。

食べ方はいろいろで、まずは刺身。
蟹の刺身はこれまでにも何度か食べたことがあるが、今回はさばいているところを見せてもらった。
非常に面倒な処理が必要で、私にはとてもできそうになかった。
生の蟹の身はとろっと甘くて、エビよりも上品でおいしい。

つぎに焼きガニ。
ホットプレートで蒸し焼きにするのが手軽だが、今回は焼きガニ用の薄手の土鍋で焼いてもらつた。
このまま食べてももちろんおいしいが、この身に蟹みそを乗せて合わせ技で食べると、ものもいえないほどうまい。
そして黄金ガニの蟹みそはまるでバジルペーストのような緑色をしていて、味もズワイとはかなり違う上品なコクがある。

ズワイガニのメスはセイコガニとか香箱ガニと呼んだりするのだが、オスにくらべてずっと小さい。
これは茹でてそのまま食べたり、あるいは蟹汁の「ダシ」にする。
ダシにした場合は、身はちょっとだけしゃぶって、あとは贅沢に捨ててしまう(なんてことだ)。
私が子どものころは、これはトロ箱一杯500円くらいで売られていて、おやつがわりに食べていたものだ。
いまはいい型のものになると一匹2,000円くらいするものがあったりする。

ほかに、ニシンの刺身とタタキをいただいた。
別に寿司盛りを頼んでくれていたのだが、そっちはほとんど手付かず、というかまったく食指を動かされないくらい、蟹がメインだった。

いただいて帰ったゆで蟹と蟹みそを使って、トマトソースのスパゲティを作ってみたが、これまた絶品。
複雑で味わいが深くて、うなるばかりであった。
一年分の蟹をたっぷりいただいて満足した。