2016年5月25日水曜日

映画:スプライス

2009年制作のカナダとフランスの合作映画。
監督はヴィンチェンゾ・ナタリ。

ヒトと動物の遺伝子を人工的に組み合わせて、ハイブリッド生物を作る実験に成功した主人公の男女カップル。
サラ・ポーリーが演じるのは奔放で挑戦的な女性科学者で、会社に巨額の収益をもたらす実験を成功させますが、相手役のエイドリアン・ブロディが演じるパートナー科学者はそれに危惧をおぼえます。
会社は当面の収益を確保するために、実験をそれ以上進めることを中止する決定をしますが、サラ・ポーリーは密かにさらなる実験を進めていきます。

その結果、人間の女性にそっくりで、驚異的なスピードで成長する生き物が誕生します。
ふたりはそれを密かに育てます。

遺伝子操作、いわば神の領域に踏みこんでいく科学にたいする倫理的な問題、子どもと親の問題、近親相姦を含む男女の問題、さまざまな問題がモザイク状に提示されているけれど、作られた生物をはじめとする映像自体はかなり気色悪いです。
スプラッタな場面も多々あります。
そういうのが苦手な人は見ないほうがいいでしょう。

ヴィンチェンゾ・ナタリという監督は「キューブ」という映画で一躍有名になった人ですね。

「スプライス」ははっきりいって、後味が悪いです。
「エイリアン」などもかなりスプラッタで、悲劇的なストーリーですが、この映画のような後味の悪さは感じませんでした。
どこが違うんだろう。
そんなことをかんがえさせられる、そういう意味では興味深い映画とはいえますね。

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