2018年8月19日日曜日

音楽を使った朗読レッスンはほかではあまりやっていない

午前中は朗読の個人レッスンだった。
そのようすをほんのすこしだけ抜粋して紹介する。

現代朗読ではテキストを「読み方」を教えたり、「やってはいけないこと」を指摘するようなことはなく、いまこの瞬間自分の身体がそのテキストをどのように表現しようとしているのかに注目は、それをさまたげない練習をする。
基本はまず、一瞬一瞬変化しつづけている自分に注目できるかどうか、その観察眼を持てるかどうか、という点になる。
そのときに役にたつのが音楽だ。
とくに先が予測できない即興演奏といっしょに読むのは、自分の変化に気づくよいチャンスになる。

私はピアノ弾きなので、ピアノを使った即興演奏で朗読者とおなじ時間軸を移動することになるのだが、おたがいの刺激がおたがいの変化をもたらし、またその変化に気づきやすくなる。
そうやって自分の生命現象がもたらす変化に注目し、それをさまたげずにのびのびと読めるようになっていったとき、朗読者はその人本来のフレッシュな表現の発露ができてくる。

たぶん、このようなレッスンができる場所はあまりないだろう。
朗読という声と身体の表現に興味があるかたは、個人レッスンや現代朗読ゼミ、公開レッスンなどに参加してみてほしい。

今日レッスンしたちさとさんとは、来週、本収録をおこなうことになっている。
どのような朗読作品が生まれるのか、私も楽しみだ。

8月24日:現代朗読ゼミ
朗読や群読などの身体表現を用いていまこの瞬間の自分自身をのびやかに表現するための研究の場・現代朗読ゼミ、終了後は気楽なカフェタイムも。8月の開催は24(金)19時半から約2時間。

9月16日:朗読表現公開レッスン講座(音楽演奏付き)
長年、朗読演出と作品構成、ステージ共演にたずさわってきた水城雄がもっとも得意とする講座を、公開レッスン方式で開催します。個別に朗読演出をおこない、ピアノいっしょに練習したあと、最後にひとりずつピアノ共演で発表します。