「2001年 宇宙の旅」以来、この手の映画は欠かさず観ることにしていて、バカアクション映画とは別ラインで「まじめに」好きな路線です。
「2001年」はその後につづくすべての宇宙SF映画に影響をあたえつづけていて、この「エウロパ」も例外ではありません。
最近のものでは「インターステラー」や「オデッセイ」「ゼロ・グラビティ」がこのラインですね。
ややはずれるけれど、接近遭遇ものというか、エイリアンものというか、「エイリアン」のシリーズや「第9地区」「コンタクト」なども大好きです。
「惑星ソラリス」もいいですね(ただしリメイクされたものではなく最初のやつ)。
「エウロパ」は2013年公開の合衆国の映画。
監督は知らない人。
「タブロイド」のセバスチャン・コルデロだそうですが、私は観てないのです。
でも、よくできていますよ。
画面が時々乱れたり、途切れたりする、記録映像が挿入されていて、地球側のチームの悲痛なインタビューや、いつどこで話しているのかわからない乗組員女性のかなり悲痛な独白、そして実際の木星の衛星エウロパに向かうミッションの過程における船内映像など、時系列がシャッフルされていて、最初はかなりわかりにくい感じがします。
しかしそのわかりにくさが、緊張感を徐々に盛りあげ、衝撃的なラストとこの映画の構造が同時に明かされて、観客はあっというのです。
はっきりいって救いのない、シビアなストーリーです。
最後の最後まで救いの期待をもって観てしまうんですが、それは裏切られます。
しかし、それがつらい感じはしません。
「未知のものの発見のためには命も惜しくない」という科学者の好奇心が、全編を貫いています。
人間てほんとにばかで、すばらしいですよね。
◎「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演@大阪中崎町〈創徳庵〉(3.3)
大阪(関西)では初の公演となります、沈黙の朗読と音楽瞑想のプログラム。大阪中崎町の民家をリフォームしたイベントスペース〈創徳庵〉で、3月3日(金)夜です。